表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/10

STEP4 :銀行が預金(おカネ)をつくるしくみ〜信用創造(マネークリエーション)〜

 ここまで、なんとなーく、国債は政府が負債者(債務者)となって、(おカネ)という資産を生み出していることが、イメージついてきたかと思います。


 ここで、こんな反論がありそうですね!


「政府の国債発行残高が増えているのに、オレの口座の預金(おカネ)はぜんぜん増えてない!」


 ごもっともです…筆者も増えていない、むしろ、減っている派ですね。


 その理由は、つぎで説明しますが、大きな原因は、政府の国債発行でのおカネは増えているんですが、それと同時に減っているものがあるんです…


 それが、企業の借入金…つまり、借金ですね…


 さて、ここが、信用創造にからんでくるところですので注意していてください。


 おカネのメインは、2種類あります…


 1つは日銀券=紙幣ですね。


 日銀券は、政府の国債によって、みなさんにつかわれるようになります。


 それ以外に、もうひとつ、政府が直接つくらないおカネがあります…


 それが銀行預金というおカネになります。


 むしろ、日本では、紙幣よりも預金のほうがメインでつかわれているおカネになっています。


 では、銀行預金というおカネはどうやって生み出されているんでしょうか?…


 答えは、銀行みずから生み出しています。


 しかも、銀行はあなたの預金を誰かに貸すわけではありません。


 銀行がおカネを貸すときは、あたらしく、ゼロからおカネをつくって、誰かに貸しているんです。


 この仕組みを、信用創造(マネークリエーション)といいます。


 英語でもMoney Creationです。


 日本語訳が分かりにくいですが、『貨幣創造(おカネをつくる)』でいいと思います。


 銀行が、勝手に、おカネをつくる!?…しかも、ゼロから!!


 なにそれ、異世界物の錬金術ジャン!


 そのとおり…あえていえば、信用創造は現代の錬金術といっても、さしつかえないでしょう!


 むしろ、錬金術といったほうが、適切な表現になります。


 信用創造は現代の錬金術です!


 さあ、その仕組みを解き明かしてみましょう…


 たとえば、あなたが500万円、街の銀行に借りに行ったとします。


 そのとき、銀行は、金庫に500万円の現金がある必要はありませんし、500万円の預かっているおカネがなくてもいいんです。


 銀行の担当員は、あなたから担保となる『借用証書』を受け取って、あなたの口座に500万円というおカネを、あたらしく発行して振り込みます。


 これを、信用創造(マネークリエーション)というんです。


 この信用創造は、国会でも、この仕組みで銀行が運用されていることを、黒田日銀総裁が認めています。


 こうして、民間銀行は、政府とは関係なしに、銀行預金(おカネ)を自由につくることができます。


(もっとも、自由といっても、信用創造をコントロールする『預金準備率制度』、あとは借入者の返済能力の審査といった条件があります。

 しかし、預金準備率制度は、いまは、ほとんど機能していません…これは、後ほど説明します)


 ここで、いったん整理しましょう!




【おカネがつくられる仕組み】



 ①国債による日銀の紙幣(おカネ)の発行



 ②信用創造による銀行預金(おカネ)の発行




 …この2パターンが、日本というか、全世界共通の貨幣(おカネ)発行の仕組みになります。


 いろいろ情報量がたくさんあったと思いますが、ここでのポイントは、「銀行が信用創造によって、錬金術のように銀行預金(おカネ)を発行する」ってことです。


 それでは、つぎのSTEP5にいきましょう…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ