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ざまぁ失敗テンプレ転生悪役令嬢はもがく  作者: 佐藤なつ
テンプレ悪役令嬢はもがく
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ツンツンしたい訳ではない

教科書を手にして涙が出るなんて前世ではあり得ませんでした。

やっと手に入れた教科書を何度も何度も読み自己学習に励みました。

前世の基礎学力はあったので私の学力は相当な物だと、あれほどやる気の無かった家庭教師が熱心に教えてくれる程にもなりました。

ただ、魔術に関しては適性が無く知識のみの学びとなりました。

元々この世界では魔術が使える人は限られており、また威力もそれほどないようでした。

それよりは魔道具などを使い生活を豊かにすることに重点が置かれているようでした。

なので、魔術師よりは魔道具を開発する人の方が働き口があるようでした。

私は、ゲームシナリオ通り学校に行かずに魔術学校の魔道具部に行けないかと父にお願いしてみました。学力的には問題は無かったですし、いずれお飾りの王妃となる身です。奥にこもって魔道具を開発し国に貢献したいとダメ元でお願いしてみると、驚いたことに父からは許可が出たのです。

喜んで、受験しました。

魔術学校の試験は条件が許せば何歳からでも受けれたからです。

けれども、何故か不合格。

年に一回の試験はことごとく不合格でした。

受験日に会場にたどり着けなかったり、体調を崩したり、受験票がなくなっていたり・・。

自分の実力以外の要素で不合格でした。

そうこうしている内に、あっという間に3年経過し13歳になった私は魔術学校を諦めさせられ、王立学園に入学させられました。

ちなみに王立学園の入学試験も体調を崩し、成績は振るわず、主人公様が平民ながら成績トップで挨拶するのを横目で見ていました。

あ~、主人公だ。

って思って見てました。

絶対絶対離れようと心に誓いました。

実際離れるように努力しました。

同じクラスになってしまったので変えてもらうように学校にお願いし、却下されてからは主人公のことを見ない。休み時間は一人で本を読むか、図書館などに行く、ランチもお弁当を持ち隠れる。隠れ場所もランダムに変える。学校の登下校もランダムに変えるなどの努力をしました。

それなのに、何故か主人公から突っ込んできて、私にお茶をかける。教材の絵の具をかける。ぶつかる。足をかける。あなたが悪役令嬢じゃないの?ってくらいの攻撃を私に仕掛けてきます。それなのに、距離感ゼロの馴れ馴れしさで寄ってきて「ごめんね。でもツンツンするの良くないゾッ。」みたいな決め台詞を言ってきます。

”ゾッ”って言われた私がゾッとしますよ。

だって、これ攻略対象者達への決め台詞ですもの。

私に言われる言葉じゃないはずだもの。

ちなみにこのレベルの記憶は所々戻ってきましたが、主要な出来事に対する記憶は戻ってきませんでした。



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