表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ざまぁ失敗テンプレ転生悪役令嬢はもがく  作者: 佐藤なつ
テンプレ悪役令嬢のその後

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/84

チキンハート

そりゃあ、公爵令嬢時はきれいに化粧してました。

アイラインくっきりの、ビューラーで睫をかっちりあげ、マスカラもばっちりでした。

くっきり、かっちり、ばっちりの私が、ぼんやりになっているのですから。

しかし、これを逆手に取るのもありかもしれません。

「侍従様『お人違いかと存じます。お引き取り下さい。』と、お伝え下さい。」

私は、人違い作戦を決行しました。

侍従は、両手を組んで目を閉じてしまっています。

私からのアイコンタクトを受け取らない作戦のようです。

賄賂を受け取っておきながら、なんということでしょう。

侍従をにらみ付けるように見る私に対して殿下は父の方を見ています。

あちらはアイコンタクトが出来るようです。

本当に、なんということでしょう。

その上、

「公爵、彼女はディアンヌ嬢で間違いありませんね。」

なんて面通しをしてきました。


「えぇ、私の愛娘です。」

しれっとそんな心にも思ってない事を言ってきます。

「やはり、こんな変装までして僕から離れようとするとは・・・。」

ショックを受けた顔をされて、私の方がショックでした。

変装じゃないし!元に戻っただけだし!

「侍従様『変装ではございません。生まれた時からこの顔です。』と、お伝え下さい。」

侍従はもう目を閉じたまま顔をプルプル左右に振っています。

どうやら、賄賂効果は切れてしまったようです。

費用対効果が低すぎたな。

なんて思っていたら

「もうそんな茶番はやめろ!!」

と、殿下に怒鳴られてしまいました。

更にカッチーンときてしまいました。

もう、私は虐げられて大人しく俯いていた公爵令嬢じゃありません。

この10年の間、平民として歓楽街で生きてきたのです。

陰に隠れていたとはいえ、お姉さん達に怒られ、酔っ払いに怒鳴られたことだってあります。最初は怖かったですが、今となっては慣れましたし、平気になりました。

高圧的にこられると反射的に対抗したくなるようになるまでに・・・。

そう、敢えて相手の嫌がる事を言いたくなる性格になってしまったのです。

私の口は

「ごめんね。でもツンツンするの良くないゾッ。」

と、いう言葉を勝手に吐き出しました。

懐かしの主人公ちゃんの台詞です。

26歳、ぼんやり顔の女が言うにはきつい台詞ですが、頭に血が上っていたので勝手に口が動いてしまったのです。

そう、勝手にです。

でも少しだけ残っていたチキン心のせいか視線は完全に横に向けたまま小声でです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ