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雨と蛙  作者: 格安SIM
第一章
1/6

生きる意味。1

初投稿です。

つたない文ですが暖かく罵倒してください。





この世には、二種類の人間がいるという。


ハッピーエンドを迎える人間と、そうでない人間だ。

そうでない人間は、もちろんのことバッドエンドを迎えるだろう。


そう言っていたのは、今の担任の教師だ。

よくいる熱血教師とはかけ離れた教師だった。いつも人生を諦めているような、生きる価値を失ったような、そんな教師だ。よくしゃべる人で、なぜか生徒からの評判は良い。

その教師の授業体系は、ある程度の授業を行い余った時間で人生について語るというものだ。

教師の口癖は

「私はバッドエンドを迎える人間だ。私は生きる意味を失った。君たちはこうならないでくれよ。」

だった。


俺はその教師の授業の時はいつも考えされられた。

ハッピーエンドを迎える人間とはどんな人間か。

そのハッピーエンドは、誰の基準で決まるのか。

そもそも、ハッピーエンドとはなにか。

時期も時期だったため、そういう考えに没頭していた。


同時期、俺はいじめを受けていた。部活動内で先輩と仲良くしていた俺をあまりよく思わなかったのだろう。

ただ、いじめといっても軽いものだ。

お弁当を捨てられたり、トイレに閉じ込められ上から水をかけられたり、金をとられたりしたわけではない。

部活内で軽く無視されたり、俺以外の全員で遊んでいたり、あらぬ噂をされたくらいだ。

話しかけてもある程度は返事をしてくれるし、そのいじめも一時的なもので年が変わるころには収まっていた。


そう。俺のいじめは軽かったのだ。

どのニュースを見ても劣悪なものばかり。俺はまだ幸せな部類だ。

そう思っていた。そう思い込んでいた。でないと、死にたくなるから。

こんな軽いいじめでも、死にたくなるくらい俺は弱い人間だから。

普段からそう考えないと、生きていけなかったから。


そう、俺は弱い人間なのだ。


自分に自信が持てない。生きる価値が見いだせない。

何のために生きているのか、誰のために生きているのか。

それがわからないのが怖かった。


誰かに見てほしい、評価してほしい、生きている意味を教えてほしい。


誰かに認めてほしい


子供のようなわがままで行き着いた考えがこれだ



日本一の大学の首席合格


何の変哲もない目標。しかし勉学においてのトップ層が目指すであろう目標。

つまり、その肩書にはそれほどの価値があるということ。


その肩書があれば

 

きっと、きっと、


みんな、俺を見てくれる


そうして俺の受験勉強が始まった。


異世界にはまだ行きません。

次かその次くらいです。

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