クレアと母親の関係
クレアも急いで下へ行った。
その時…電話が掛かってきた。「クレア!お母さんから!」「分かった!」「もしもし…」クレアの母親…アリシアからだった。
「アンナちゃんの家にいるの?」「うん。ご飯食べさせてもらってる」「帰って来なさい」
「…え?」予想外の言葉だった。「だって…貴方はまだ子供なんだから」「私の目の届くところにいてくれないと…」
「ねぇ…昔からいっつもそうだよね…そう言って自由に遊ばさせてもらえないで…
お母さんにとって私は何なの…人形…?ふざけないでよ。私はお母さんの人形でも何でもない!
少しくらい自由にさせてよ!お母さんの所には帰らない…さよなら…」そう言ってクレアは電話を切った。
「クレア…また…」「うん。」
レオンも様子を見に来た。「どうした?」「ううん。何でもない」そう言って無理して笑い机の方に向かった。
その背中をアンナとレオンは心配そうに見つめていた。
「ごちそうさまでした。」クレアは半分しかご飯を食べずに席を立った。
「アンナちゃん…少しだけ部屋にいて良い?」「え?う、うん」戸惑いながらも返事をした。
クレアは上に上がっていった。その様子をレオンは見つめていた。
アンナはクレアと一緒に寝ることにした。「クレア?」「アンナちゃん…」「お母さんのこと?」
クレアは目を伏せて頷いた。「私もさ、お父さんの事あったんだ。」「アンナちゃんの髪で…」
「うん…でも、お母さんがいるからさ!クレアだってお兄さんもいるじゃん」「兄は…私の事は無関心だから…」
「無関心…」「もうこんな暗い話は終わり!寝よ?」クレアは笑顔でアンナに言った。
アンナも布団を被って目を閉じた。
クレアの実家は代々王族に仕える家だった。クレアは何度も城に足を運んだことはあったがシルヴィアにはあった事はなかった。
クレアの兄、シオンはクレアを母と共に軽蔑していた。シオンよりクレアが優れていたかもしれない。
いわゆる嫉妬だ。
そしてクレアの母…カレンは大切な者と引き換えにクレアを産んだ…だが、今は悔やんでいた。
それと同時に恨んでいた。それ故にクレアを縛りつけ、歪んだ愛情を与えていた。それでもクレアには
アンナがいたお陰で何とか心をカレンに囚われずにいれたのだ。
クレアは覚悟を決めていた。話してもう二度と会わないと決めたのだ。




