木星
その頃アンナ達は…
「うるせぇな!俺の方が強ぇんだよ!」「俺の方だ!」「あのときお前を助けたのは俺だろうが!」
「助けられた覚えはないけどな!」「なにっ!」「なんだと!」リノとレオンは言い争い睨み合っていた。
レオンはリノに助けられたことが悔しくて仕方ないのだ。そんな二人を見ていたアンナとクレアは「って
言って本当は仲良しなんだけどね…」「素直になれないだけで仲良しなんだよねぇ…」二人の言葉を聞いた
リノとレオンは「「誰がこんな奴と!!」」「い…息ぴったり…」やはり、仲が良いと確信した瞬間であっ
た。自然と宇宙船の中には和やかな空気が流れていた。
しばらくすると…「見て!」アンナは指をさして驚いた。三人もアンナの見ている方を見ると…
「「!?」」目の前には茶色の色の星があった。
「えっと…確かあれは木星、学校でならった!」「そう言えば…習った」すると…レオンは何かに気づいたの
か…「何か…見えないか?」「え?」レオンの目には木星の真ん中が微かに光っていたのが見えた。
「気のせいじゃないのか?」「あ、ああ。」そう返事をしたがまだレオンの心はモヤモヤとしていた。
四人は目的地を木星にして誰も来ないような所へ船を着地させた。
降りた先に広がっていた景色は…「な!?」「酷い…」すべてが荒れていて人の気配は何もしなかった。
「これも宇宙の支配者の…」全員、宇宙の支配者のせいだと分かっていた。おそらくはこの星に住む者達も
連れて行かれたのだろう。すると…「見かけない顔ですね?」声のした方に振り向くと浅黒い肌…茶色の髪…
黄色い瞳の少女が立っていた。「貴方は?」少女は微笑んだ。「着いてきてください」少女はそう言うと
歩いてしまっていた。アンナ達は顔を見合わせ…少女のあとを追った。
少女を追って来たのはある洞窟だった。
中へ入ると…
「貴方は?」少女はアンナ達の方へ向き「改めて私はミリア・サターンです。サターン族の者です」
そしてミリアはアンナ達の方を向き「この星で起きたことを全てお話します」
何時ものように何気ない日々を過ごしていた。だが…突如、宇宙の支配者が現れ星の者達を連れ去ったそう
だ。ミリア、エミルは逃げ切ったが…
皆…自分達の大切な者達を連れて行かれたのだ。レオンはその様子を見て心を痛めながら「一ついいか?」
「はい。」「なぜ君達は宇宙の支配者から逃げ切れたんだ?」疑問を言葉にした。
「私達、この星に住む者は皆不思議な力を持っているんです。それは大人になると段々と力が弱くなるんです。たぶんそれを知っていてこの星を狙ったんでしょう」
ミリアは目を伏せて「私の一族は…皆滅びたんです…」「「え!?」」洞窟に驚きの声が響いた。「私は運良く一族の者ではない知り合いの家にいましたから助かりましたが…」レオンの心の中にも喪失感があった。
「(何故俺がこんなに悲しくなるんだ…?)」疑問しかなかった。
アンナ達はミリア達が住んでいる洞窟で一晩過ごさせてもらうことにした。
「ねぇ…クレア。」「何?アンナちゃん」アンナはクレアの方を向かず、星空を眺めていた。
「どうして人って…争うんだろうね…」「え?」驚いた。普段こんなこと言わないのだから。
「どんな時代でも争ってたんでしょ?争いは一つの国からどんどん広がっていく。平和なんて一時的なもの…
皆、平和を望んでいるけど争いは無くならないんだよ…きっと宇宙の支配者もね…」「アンナちゃん…」クレア
はアンナの手を握った。「大丈夫…きっと無くなるわ」「うん…」その言葉にアンナは少し笑顔になった。




