表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/18

修羅場? 樹目線

イッ君目線です。

 な、ナギが俺のものになった!

 色々悩んだ末にプロポーズしてしまった。

 ナギは付き合うのが先じゃないかって言ったが、ナギ以上に好きになれる女なんて一生見つからないだろうからプロポーズで合ってると思う。

 ナギは困惑していた。

 でも、俺が好きだって言ったら一気に真っ赤に染まって可愛かった。

 途中裕子さんに相談したいってナギが言った時は三途の川が見えた………気がした。

 でも、俺は諦めなかった。

 その結果、お付き合いからでもいい?ってナギが呟いた。

 可愛すぎて鼻血が出るかと思った。

 鼻の粘膜強くて良かった~って場違いな事を考えてしまった。

 ジワジワと押し寄せてくる幸せに顔がニヤケてしまった。

 その後、ナギに告白してやがった男に笑顔で近寄り牽制。

 呆然とする男に真顔で返事を促す。

 男は返事をすると逃げていった。

 俺のナギに近寄ろうなんて百年早い!

 ………俺の………

 ヤバイ!幸せすぎる!

 俺がこれからヨロシクって言うとナギの顔は真っ赤だった。

 可愛い!抱き締めたい!キスしたい!それ以上も………

 もう、我慢しなくて良いと思ったら顔がニヤケた。

 締まりのない顔ばかりしていたらナギだって嫌だろう。

 頑張れ、俺の表情筋!

 

「………樹君………なに言ってるの?」


 そこに現れたのは若松だった。


「樹君はその女のせいで校長室に呼び出されたんだよ!」


 ヒステリックに叫ぶ若松に周りが驚いている。


「若松、言っとくけど校長室に呼び出されたのは俺がナギを好きすぎてナギの許可なく抱き締めたのが原因だ」

「違う!そんなわけない!」


 周りが修羅場?って囁いている。

 いい迷惑だ!


「違くない。ナギは関係ない………ってか、校長室に呼び出しくらったのはお前のせいだろ」

「はぁ?………何で私……」

「お前が写真と黒板の落書きしたんだろ」

「違う!私じゃない!」


 俺はため息を吐き出した。

 折角の幸せを噛み締めさせてほしかった。


「お前以外に誰が居んの?あの角度から言って若松の部屋から撮ったら写真だろ?リビングしか映ってないしな、朝の写真とかキッチンに兄貴居たのに写らないように撮られてて笑えたよ。しかも、ビッチとかナギを悪く見せようとしてたみたいだけど抱き締めたのが俺だってあの写真見れば一目瞭然だろ?馬鹿なの?」


 若松は怒りで顔を真っ赤にして叫んだ。


「嘘よ!樹君は私が居ないと駄目なのに!」

「お前……よくそれ言ってっけど、俺は頼んでねぇよ。後、お袋がかなりキレてんだ。不法侵入と盗撮とストーカーでお前を訴えるって」

「!」

「警察の知り合いにも相談してたよ。お袋敏腕弁護士だから許す気ゼロだ」


 若松の顔が一気に真っ青になった。

 俺はニッコリと笑顔を作った。

 

「………嘘」

「お前、やりすぎ。ナギに迷惑かけた時点で許す気無いから。慰謝料とか接近禁止命令やらで今の家には住んでらんないと思うけど自業自得だから仕方ないよな」


 若松は呆然としていた。

 俺からすれば若松は完璧なストーカーだった。

 だからこそ接近禁止命令はありがたい。

 若松はギッとナギを睨み付けた。

 俺はナギと若松の間に立った。


「俺の大事な人に次なんかしやがったら、社会的制裁だけじゃ済まさないから」

「……え?」


 俺は真顔で若松を睨み付けた。


「"死んだ方がましだって思えることが世の中には沢山あるんだって解らせてやるよ"」


 これは、何のかは忘れたが映画の台詞である。

 社会的制裁以外なんて咄嗟に思い浮かばなかったからの台詞だが効果はあったみたいで、若松は真っ白になりながらも走って逃げた。

 一件落着ってやつだろう。


「イッ君、さっきの一緒に見た映画の台詞」

「樹のターン、ハッタリの台詞で攻撃!モンスターにクリティカルヒッ~ト」


 ナギはかなりのジト目で俺を呆れたように見ていた。

 ああ、こんな顔でも可愛く見えてしまう。

 末期だな。


「ナギ、大好きだよ」

「ふぇ!も、もう、言わなくて良いから!」


 焦るナギを見つめて俺は笑顔を作った。

 テレテレしてて可愛い。

 俺、ヤバイ。

 思考が兄貴に似てきたかも………

 ナギならどんなナギでも愛せる。

 俺は真っ赤になってテレまくるナギを締まりのない顔でニヤニヤ見つめるのだった。

キラキラ女さんを断罪してみました!

出来てました?


イッ君がニヤニヤしっぱなしで終わった………


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ