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お泊まり?

 イッ君はイケメンすぎるんだ。

 今一緒にゾンビドラマを見ている。

 私は全然ドラマに集中できてない。

 それというのも、今、イッ君と手を繋いでいるから。

 イッ君の手はちょっと温かくて安心するけど、だからといってドラマに集中出来るか?って言われたら出来ないんだよ。

 それなのに、私から手を繋いでしまった手前はなせない。

 イッ君は全然気にした様子もない。

 そろそろ手を離したいって言おうか?


「ナギ?」

「は、はい」

「どうかした?眠くなった?」


 イッ君はドラマを止めてくれた。

 集中出来ないなら寝ちゃった方が良いだろうか?

 私を心配そうに見つめるイッ君。


「完徹………」

「でも、もうすぐ夜明けだよ。外が明るくなってきた」


 見れば時計は朝の4時すぎをしめしていた。

 寝るなら今だろうか?


「寝ようかな?」


 イッ君はニコニコしながら布団に入ると掛け布団を持ち上げた。


「え?」

「はい。横どうぞ」


 イッ君は本気だろうか?


「あの、私、カズ君のベットでも良いよ」

「駄目。兄貴のベットは絶対駄目。なにもしないから、ね!」


 イッ君の目がトロンとしてる。

 イッ君も眠いのかも知れない。

 私はイッ君の隣に寝ることにした。

 ドキドキして苦しい。

 こんなの、好きかもって思ってたクラスの男子には感じたことがない。

 これが本当の好きって感情。


「おやすみ」

「おやすみなさい」


 イッ君の寝息が聞こえ始めたのは、二人でベットに入ってすぐだった。

 イッ君の寝息に安心した私もすぐに眠りに落ちていったのだった。








 目が覚めたのはイッ君の部屋のドアを激しくノックする音のせいだった。

 イッ君が横から居なくなり何だか寒い。


「樹!」

「ああ、兄貴?お早う」


 慌てたようにイッ君を押し退けてイッ君の部屋に入ってきたカズ君はベットでまだ寝ぼけている私を見て膝をついて項垂れた。


「ひ、ヒロに殺される。ナギの靴があるなって思ったら………」

「兄貴?」

「樹お前!何でナギとそういう関係になっちゃうの?早くない?手を出すの早すぎじゃない?」

「泊まりでデートしてきた奴に言われたくないけど………言っとくけどヤってないから」


 私は驚いてパッチリ目が覚めた。


「か、カズ君!私とイッ君は友達!ヒロちゃんとカズ君みたいな関係じゃないよ」

「………本当に?」

「うん。明け方までゾンビドラマ見てて、二人で力つきただけだから!」


 カズ君は安心したようにへにゃんと笑った。


「信じるよ。信じないと後が怖いから信じる………樹。お前は良く頑張った」


 カズ君の言葉にイッ君は苦笑いを浮かべた。


「兄貴に言われたくない」

「さすが俺の弟!」

「泊まりでデートしてきた奴に言われたくないんだけど!」


 私はベットから下りてのびをした。

 

「イッ君、朝御飯作るね」

「良いの?」

「うん」


 私はキッチンに向かった。

 二階でドッタンバッタン音がしていたけどイッ君とカズ君がケンカでもしているのだろうか?

 私は卵をボールに割り入れながらカズ君の分も作った方が良いのか考えるのだった。

娘の前髪を切りたい。

こけしにしたい。

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