先へ行く、後へ下がる
道は、分かれていく。
その道の先は。
良く言われる、荊の道か。
それとも、歩きやすい、道か。
進むも、地獄。
戻るも、地獄。
ならば、今いるところも、地獄だろうに。
先へ進もうとするならば。
今の地獄の熱を持ち。
先の地獄を、焼けばいい。
後に戻ろうとするならば。
今の地獄の棘に刺され。
痛みを知って、帰るがいい。
出会いも、別れも、地獄だという。
誰とも関わらず。
誰とも出会わず。
ただただ、孤独にいることも。
人は、それを、地獄と、言う。
人の数だけ、地獄がある。
地獄の数だけ、人がいる。
踏み出す先は、赤々と。
地面が沸き立ち、刺々しく。
また、寒々と、枯れている。
枯れた先に、咲いた花は。
地獄にこもった、想いの花。
さぁ、花を、摘みに行こう。
恐いながらも、なんて、選べない。
こんなに、思い悩んでいるのに。
悲しい思いが、世界を満たしているのなら。
天国なんて、あるのかな。
天国だったら、何が満たしているのかな。