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悪い奴を成敗する話  作者: 慈架太子


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5/24

1-5

盗賊討伐の依頼

マルクスは依頼掲示板に向かった。

壁一面に、依頼書が貼られている。

マルクスは、ある依頼に目を止めた。

【緊急依頼】盗賊団討伐

場所: 東の森、廃墟付近

盗賊の数: 推定20名

被害: 村への襲撃、略奪、殺人

報酬: 金貨5枚

ランク: C以上推奨

備考: 首領「赤髭のボリス」含む、懸賞金対象者多数

「これだ」

マルクスは依頼書を取った。

受付嬢が慌てて言う。

「マ、マルクスさん!これはCランク依頼です!」

「あなたのパーティーは全員Fランク...無理ですよ!」

「大丈夫だ」

「でも...」

「俺はDランクだ。それに、人数もいる」

「それでも...盗賊20人は危険すぎます!」

マルクスは冷たく笑った。

「心配いらない。俺たちは...盗賊より怖いからな」

受付嬢は不安そうだったが、依頼を受理した。

「...わかりました。気をつけてください」


作戦会議

宿屋に戻り、マルクスは全員を集めた。

「最初の仕事は、盗賊団の討伐だ」

地図を広げる。

「場所は東の森。廃墟に潜んでいる」

「人数は推定20人」

「それと...懸賞金がかかってる」

ギムリ「懸賞金?」

「ああ。盗賊や犯罪者には、ギルドや領主が懸賞金をかけている」

「生死問わず、首を持ち帰れば金になる」

ルーナ「首...」

「そうだ。証拠として、首を狩る」

「これも仕事の一部だ。慣れろ」

全員が緊張した顔をする。

「作戦はこうだ」

マルクスは説明を始めた。

「まず、ルーナとカミラが偵察に行く」

「盗賊の配置、人数、武器を確認しろ」

「透視とテレパシーを使え」

二人が頷く。

「次に、証拠を集める」

「盗賊が村を襲った証拠、盗品の場所、被害者の情報」

「記憶石で全部記録する」

ギムリ「記憶石、準備済みだ」

「そして...」

マルクスは真剣な目で言った。

「全員、殺す」

「一人も逃がさない」

「マスク魔法で、静かに、確実に」

「最後に首を回収し、ギルドに提出する」

全員が頷いた。

「覚悟はいいか?」

「おお!」


偵察

翌日、ルーナとカミラが森に向かった。

二人は木の陰に隠れ、廃墟を観察する。

ルーナ『マルクス、聞こえる?』

マルクス『ああ』

ルーナ『盗賊の数、22人。予想より多い』

カミラ『透視で内部も確認したわ。武器庫、食料庫、それに...牢屋もある』

マルクス『牢屋?』

カミラ『村から誘拐された女性が3人、囚われてる』

マルクスの目が冷たくなった。

『...そうか』

カミラ『盗品も大量。村から奪った物ね』

ルーナ『見張りは4人。残りは中で酒を飲んでる』

マルクス『よし、今夜襲撃する』


夜襲

夜。月が雲に隠れた瞬間、作戦が始まった。

ルーナとティグリスが、瞬間移動で見張りの背後に現れた。

「ウォーターマスク」

「ソイルマスク」

見張りの顔が、水と土で覆われた。

音もなく、見張りが倒れた。

ルーナ『見張り、始末完了』

マルクス『突入する』


全員が廃墟に侵入した。

盗賊たちは、中で酒盛りをしている。

「へへへ、明日も村を襲うか!」

「女も金も、取り放題だ!」

その時。

マルクスたちが、部屋に踏み込んだ。

「何だ!?」

盗賊たちが驚く。

だが、マルクスは冷静だった。

「全員、マスク魔法」

七人が同時に、マスク魔法を放った。

「ウォーターマスク!」

「ソイルマスク!」

「ウィンドマスク!」

「ファイヤーマスク!」

盗賊たちの顔が、次々と魔法で覆われた。

「ぐが!?」

「な、何だこれ!?」

「息が...できない!」

盗賊たちは、もがき苦しむ。

1分後。

22人全員、地面に倒れていた。

静かな虐殺。


首の回収

マルクスは冷静に死体を確認した。

「全員、死亡確認」

「ギムリ、斧を貸せ」

「おう」

マルクスは最初の盗賊の首に、斧を当てた。

「懸賞金のため、首を持っていく」

ザクッ。

首が転がった。

アリアが顔を背ける。

「マルクスさん...」

「慣れろ。これも仕事だ」

マルクスは淡々と、次の首を斬り落とす。

ザクッ、ザクッ、ザクッ。

「ティグリス、手伝ってくれ」

「了解」

ティグリスも爪で、首を切断していく。

30分後。

22個の首が、地面に並んだ。

「ギムリ、これを全部アイテムボックスに入れろ」

「...了解だ」

ギムリは首を一つずつ収納していく。

「全部入った」

「よし。カミラとセリア、牢屋の女性を救出しろ」

「はい」

二人が女性たちを救出する間、マルクスは証拠を集めた。

ギムリが記憶石で、盗賊のアジト、盗品、犯罪の痕跡を全て記録した。

「証拠、完璧だ」

「死体は燃やせ」

セリアとアリアが、火魔法で死体を焼いた。

証拠隠滅完了。


報告と懸賞金

翌朝。

マルクスたちは、村に女性を返し、盗品も返却した。

「盗賊は...?」

「全員、始末した」

村人たちは歓喜した。

「ありがとうございます!」


ギルドに戻ると、マルクスは受付に声をかけた。

「盗賊討伐の報告だ」

「それと、懸賞金の件で別室で話したい」

受付嬢は理解した顔で頷いた。

「...わかりました。こちらへどうぞ」


別室。

「では、証拠を」

マルクスは頷き、ギムリに合図した。

「出せ」

ギムリがアイテムボックスから、首を一つ取り出した。

ドサッ。

生首が、机の上に転がった。

受付嬢が顔を青くする。

「こ、これは...!」

「盗賊の首だ。22個ある」

「に、22個!?」

「全員、懸賞金がかかってるはずだ。確認してくれ」

受付嬢は震える手で、首を鑑定していく。

「これは...『片目のグレン』懸賞金、金貨2枚...」

「これは『ナイフのトム』懸賞金、金貨1枚...」

「これは『赤髭のボリス』...首領!懸賞金、金貨5枚!」

次々と確認が進む。

10分後。

「合計...懸賞金、金貨38枚です...!」

マルクスは冷静に頷いた。

「では、支払いを」

「は、はい...少々お待ちください...」

受付嬢は奥に行き、ギルドマスターと相談している。

数分後、ギルドマスターが現れた。

「君が、盗賊22人を全滅させた冒険者か」

「ああ」

ギルドマスターは、マルクスを値踏みするように見た。

「Fランクのパーティーで、Cランクの盗賊団を...信じられん」

「信じなくても、首がある」

「...確かに」

ギルドマスターは金貨の袋を二つ置いた。

「懸賞金、金貨38枚」

「討伐報酬、金貨5枚」

「合計、金貨43枚だ」

マルクスは金貨を受け取った。

「それと」

ギルドマスターが続けた。

「君たち、ランクを上げる気はあるか?」

「上げたい」

「なら、すぐに昇格試験を受けろ」

「Fランクで、Cランク依頼をこなすのは異常だ」

「わかった。近いうちに」


報酬の分配

宿屋に戻り、マルクスは全員に報酬を分配した。

「討伐報酬: 金貨5枚」

「懸賞金: 金貨38枚」

「合計: 金貨43枚」

「7人で割ると...一人、金貨6枚と銀貨10枚だ」

全員が驚愕している。

「き、金貨6枚!?」

ルーナが叫ぶ。

「あたし、こんな大金、初めて見た...!」

カミラも信じられない顔をしている。

「娼婦で働いても、月に銀貨50枚がやっとだったのに...」

「これが、俺たちの稼ぎ方だ」

マルクスは全員に金貨を配った。

「悪人を倒し、首を狩り、懸賞金を稼ぐ」

「それが、『灰色の成敗人』の仕事だ」

全員が金貨を握りしめた。


マルクスの独白

夜、マルクスは一人、部屋で金貨を見つめていた。

「22人の首...」

「初めて、人間の首を斬り落とした」

手を見る。血はもう洗い流したが、感触が残っている。

「前世では、絶対にできなかったことだ」

「でも、この世界では...これが現実だ」

窓の外、救出された女性たちが村に戻っていく姿が見えた。

「あいつらは、村人を殺し、女性を誘拐した」

「法では裁けない悪人だった」

「だから、俺が裁いた」

「首を斬り、懸賞金を稼いだ」

マルクスは金貨を握りしめた。

「これが、俺の道だ」

「前世でできなかったこと、この世界で成し遂げる」

「理不尽を許さない」

「弱者を守る」

「そして、悪を成敗する」

月明かりが、部屋を照らしていた。

「灰色の成敗人」の最初の仕事は、成功した。

22個の首と、金貨43枚。

それが、彼らの戦果だった。

次の「仕事」は、もっと大きなものになるだろう。

だが、マルクスは恐れなかった。

前世の知識と、この世界の力。

そして、仲間たち。

全てを使って、彼は戦い続ける。

「さあ、次の悪人は誰だ?」

マルクスの目が、冷たく光った。


ある日、宿屋でマルクスたちが休んでいると、一人の村人が駆け込んできた。

「助けてください!」

村人は泣きながら、マルクスの前に跪いた。

「どうした?」

マルクスは冷静に答えた。

「領主が...領主が娘を奴隷として売ろうと...!」

「領主が?」

「はい...税を払えない家から、娘を奪って人買いに売るんです!」

「もう3人の娘が...そして、次は私の娘が...!」

村人は震えていた。

「衛兵に訴えても、領主の命令だからと動いてくれません...」

「王都に訴える金もありません...」

「どうか...どうか助けてください...!」

マルクスは静かに頷いた。

「わかった。詳しく聞かせてくれ」


マルクスは村人から、詳細を聞き出した。

「領主の名は?」

「グラント男爵です」

「どのくらい前から?」

「半年前からです。最初は税の取り立てが厳しくなって...」

「払えない家からは、娘を奪っていくんです」

「そして、人買いに売る...」

「すでに何人?」

「...10人以上です」

マルクスの目が冷たくなった。

「わかった。娘を売る日は?」

「明後日...次の満月の夜です」

「場所は?」

「領主の屋敷です」

「人買いは?」

「『黒い商人』と呼ばれる男が来ると...」

マルクスは記録を取りながら頷いた。

「わかった。任せてくれ」

「本当ですか!?」

「ああ。俺たちが、領主を止める」

村人は涙を流しながら頭を下げた。

「ありがとうございます...!」


作戦会議

村人が去った後、マルクスはチーム全員を集めた。

「新しい仕事だ」

七人が集まる。

「ターゲットは、グラント男爵」

「税を払えない家から娘を奪い、奴隷として売っている」

全員の顔が強張る。

「許せない...」

アリアが怒りを滲ませる。

「ああ。だから、始末する」

マルクスは地図を広げた。

「作戦はこうだ」


作戦説明

「まず、ルーナ」

「お前は領主の行動を監視しろ」

「いつ、どこに行くのか。誰と会うのか。全部記録する」

ルーナ「了解」

「次に、カミラ」

「お前は領主に接近して、情報を引き出せ」

「領主は女好きだ。お前の身体で誘惑しろ」

カミラは妖艶に微笑んだ。

「任せて。男なんて、簡単よ」

「セリアとアリア」

「お前たちは透明化魔法で屋敷に潜入しろ」

「証拠を記録する。不正取引の帳簿、被害者のリスト、人買いとのやり取り」

「ギムリの記憶石を使え」

二人が頷く。

「ギムリ」

「お前は記憶石の準備と、万が一の時の装備を用意しろ」

「了解だ」

「ティグリス」

「お前は万が一の戦闘に備えろ」

「領主には護衛がいる。もし戦闘になったら、お前が抑えろ」

ティグリスは牙を見せて笑った。

「楽しみだね」

「そして俺は...」

マルクスは冷たく言った。

「領主を『始末』する準備をする」

「証拠を集め、確実に殺す方法を考える」

全員が真剣な顔で頷いた。

「2週間後、満月の夜が取引の日だ」

「それまでに、完璧な証拠を揃える」

「そして...」

マルクスの目が冷たく光った。

「領主を、この世から消す」


第1週: 情報収集

ルーナの監視

ルーナは透視と遠隔視認を駆使して、領主の行動を記録した。

『マルクス、領主が人買いと会ってる』

マルクス『場所は?』

『屋敷の裏、隠し部屋』

『記録しろ』

ルーナは記憶石で、領主と人買いの会話を記録した。

「次は10人だ。一人、金貨5枚でどうだ?」

「いいだろう。満月の夜に取引だ」

完璧な証拠。


カミラの誘惑

カミラは、領主が通う高級酒場に潜入した。

豊満な身体を強調したドレスで、領主の目を引く。

「素敵な方...お話ししませんか?」

領主は一目で魅了された。

「君は...美しいな」

「ありがとうございます」

カミラは領主の隣に座り、酒を注ぐ。

胸を押し付けながら、巧みに会話を誘導する。

「あなたって、すごい権力者なんでしょう?」

「ああ、この辺りでは俺が法律だ」

「すごい...どうやって?」

領主は酔って口が軽くなる。

「税を払えない奴らから、娘を取り上げて売る」

「一人、金貨5枚になるからな」

「もう50人以上売った。いい商売だ」

カミラは髪飾りに隠した記憶石で、全てを録音していた。

「また会いたいわ」

翌朝、カミラは完璧な証拠を持ってマルクスの元へ。

「領主の自白、全部録音したわ」


セリアとアリアの潜入

二人は夜、透明化魔法で屋敷に侵入した。

領主の書斎に忍び込み、帳簿を発見。

「これ...不正取引の記録だわ」

「被害者のリスト、50人以上...」

「人買いとの契約書もある」

二人は記憶石で、全ての書類を撮影した。

さらに、地下牢を発見。

そこには、まだ売られていない娘たちが囚われていた。

「助けて...」

「もうすぐ、助けるから」

アリアは涙を堪えながら、この状況も記録した。


第2週: 証拠の整理と作戦の最終調整

マルクスは集めた証拠を整理した。

証拠リスト:


領主と人買いの会話(音声・映像)

領主の自白(音声)

不正取引の帳簿

被害者リスト(50人以上)

契約書

地下牢の映像


「完璧だ。これで言い逃れはできない」

マルクスは全員を集めた。

「証拠は揃った。明日が満月の夜、取引の日だ」

「作戦を最終確認する」


最終作戦

「明日の夜、領主は地下牢から娘たちを連れ出し、人買いに引き渡す」

「その時が、チャンスだ」

マルクスは説明を続けた。

「まず、ティグリスとルーナが護衛を無力化する」

「マスク魔法で、静かに」

「次に、セリアとアリアが娘たちを救出」

「瞬間移動で、安全な場所に逃がせ」

「カミラとギムリは、人買いを捕らえろ」

「証人として必要だ」

「そして俺は...」

マルクスは冷たく言った。

「領主を、殺す」

全員が頷いた。

「明日、決行する」

「失敗は許されない」

「いいな?」

「おお!」


満月の夜

夜。満月が空を照らしていた。

マルクスたちは屋敷の周囲に潜んでいた。

ルーナ『領主が地下牢から出てくる。娘を5人連れてる』

マルクス『護衛は?』

『4人。全員、剣を持ってる』

『よし、作戦開始だ』


領主が娘たちを連れて、裏庭に出た。

そこには、人買いが待っていた。

「お待たせした。今日は上物を揃えたぞ」

「ふむ、確かに...」

人買いが娘たちを値踏みする。

その時。

ティグリスとルーナが、瞬間移動で護衛の背後に現れた。

「ウォーターマスク!」

「ソイルマスク!」

護衛の顔が、水と土で覆われた。

「んぐ!?」

音もなく、護衛が倒れる。

「何だ!?」

領主と人買いが驚く。

セリアとアリアが娘たちに駆け寄る。

「大丈夫、助けに来たわ!」

「瞬間移動!」

娘たちが消えた。安全な場所に転移した。

「な、何が起きてる!?」

人買いが逃げようとする。

だが、カミラとギムリが道を塞いだ。

「逃がさないわよ」

「観念しろ」

人買いは捕まった。


残るは、領主だけ。

マルクスが、暗闇から姿を現した。

「グラント男爵」

「だ、誰だ!?」

「俺か?ただの冒険者さ」

マルクスは冷たく笑った。

「お前の罪、全部記録した」

「50人以上の娘を売った罪」

「不正な税の取り立て」

「人買いとの不正取引」

「全部、証拠がある」

領主の顔が青ざめた。

「ま、待て!金なら払う!何でもする!」

「遅い」

マルクスは手を伸ばした。

「ウォーターマスク」

水の玉が、領主の顔を覆った。

「んぐ!?ぐぐ!?」

領主はもがき苦しむ。

だが、誰も助けに来ない。

1分後。

領主は地面に倒れた。

動かない。

「終わったな」


事後処理

マルクスはギムリに指示した。

「領主の首を斬れ」

「...ああ」

ギムリは斧で、領主の首を斬り落とした。

「これで懸賞金が出るかはわからんが...」

「証拠にはなる」

次に、人買いを尋問した。

「お前、他にどこで商売してる?」

「ひ、東の港町と、西の山岳都市...」

「仲間は?」

「5人...」

「全部吐け」

マルクスは記憶石で、人買いの自白を全て記録した。

「よし。お前は生かしておく」

「証人として必要だからな」

人買いは震えていた。


報告

翌日。

マルクスたちは、救出した娘たちを村に返した。

村人たちは歓喜した。

「ありがとうございます!」

「娘が...娘が戻ってきた!」

マルクスは村長に、証拠の記憶石を渡した。

「これを王都に届けてくれ」

「領主の犯罪の証拠だ」

「わかりました...本当に、ありがとうございました」


数日後。

王都から調査団が来た。

証拠を精査し、グラント男爵の罪が正式に認められた。

男爵の爵位は剥奪。財産は没収され、被害者への賠償に充てられた。

そして、マルクスたちには報奨金が支払われた。

「領主討伐の報奨金、金貨20枚」

「人買い組織の情報提供料、金貨10枚」

「合計、金貨30枚です」

マルクスは金貨を受け取った。

「ありがとう」


報酬の分配

宿屋に戻り、マルクスは全員に報酬を分配した。

「一人、金貨4枚と銀貨30枚だ」

全員が金貨を受け取った。

「また、大金だ...」

ルーナが嬉しそうに言う。

「これが、俺たちの仕事だ」

マルクスは全員を見回した。

「法で裁けない悪を、俺たちが裁く」

「証拠を集め、悪人を始末し、弱者を守る」

「それが、『灰色の成敗人』だ」

全員が頷いた。


夜、マルクスは一人、領主の首を見つめていた。

アイテムボックスに入れたままだ。

「また、一人殺した」

「前世では考えられなかったことだ」

「でも...」

窓の外、救出された娘たちが家族と抱き合っている姿が見えた。

「これでいいんだ」

「俺の手が血で汚れても、あの笑顔が守れるなら」

マルクスは領主の首を、アイテムボックスに戻した。

「次は、誰だ?」

マルクスの目が、冷たく光った。

「灰色の成敗人」の戦いは、まだ続く。





次なる戦いへ

宿屋にて

夜、宿屋の一室。

マルクスと仲間たちは、今日の成果を祝っていた。

「領主を倒した!」

「娘たちも救えた!」

ルーナとティグリスが乾杯する。

アリアとセリアは、救出した娘たちのことを話している。

ギムリは新しい装備の設計図を描いている。

カミラは、次の任務に備えて情報を整理している。

マルクスは窓際で、一人静かに街を見つめていた。

「マルクス」

アリアが声をかけた。

「どうしたんですか?浮かない顔をして」

「いや...」

マルクスは微笑んだ。

「ただ、考えてたんだ」

「3ヶ月前のことを」


3ヶ月の軌跡

「3ヶ月前、俺は底辺冒険者だった」

レベル18、ランクD。

10年やっても、かろうじて食えるだけの稼ぎ。

仲間もいない、才能もない、ただの平凡な冒険者。

「でも、前世の記憶が戻って、全てが変わった」

前世の知識。

データ分析、効率化、チームマネジメント、法務知識、科学の理解。

それを、この世界の魔法と組み合わせた。

「イメージさえあれば、魔法は習得できる」

「詠唱なんて、補助に過ぎない」

「超能力の概念を、魔法として実現できる」

マルクスは手を見つめた。

「そして、仲間を集めた」

アリア、ギムリ、ルーナ、ティグリス、セリア、カミラ。

それぞれが、理不尽に苦しんでいた。

才能がないと言われた魔法使い。

借金まみれの鍛冶師。

盗みで生きるしかなかった孤児。

奴隷として虐待されていた獣人。

嫌がらせで追い出された魔法使い。

身体しか価値がないと言われた娼婦。

「俺は、彼らを救った」

「そして、彼らは俺の仲間になった」


成敗人として

「今、俺たちは『成敗人』だ」

マルクスは仲間たちを見回した。

「法で裁けない悪を、俺たちが裁く」

「証拠を集め、真実を暴き、悪人を始末する」

「盗賊22人、首を狩った」

「悪徳領主、窒息死させた」

「人買いを捕らえ、被害者を救った」

「これが、俺たちのやり方だ」

前世の知識と、この世界の力。

二つを組み合わせた、新しい戦い方。

「剣じゃなく、魔法で戦う」

「直接戦わず、証拠で追い詰める」

「一人じゃなく、チームで動く」

「前世のサラリーマンスキルが、この世界で最強の武器になった」

マルクスは笑った。

「誰が想像した?」

「ブラック企業で培ったスキルが、異世界で悪人を成敗する武器になるなんて」


次なる依頼

ルーナが声をかけた。

「マルクス、次の『仕事』は?」

「ああ」

マルクスは机の上の依頼書を手に取った。

「もう依頼が来てる」

全員が集まってくる。

マルクスは依頼書を広げた。

【極秘依頼】腐敗した騎士団の粛清

依頼主: 王女アリシア(匿名)

場所: 王都

対象: 騎士団長サー・ヴィンセント

罪状: 賄賂、不正取引、民衆への暴力

報酬: 金貨100枚

備考: 王族からの直接依頼。極秘厳守。

全員が息を呑んだ。

「騎士団長...!?」

「ああ。王国の騎士団のトップだ」

「そんな相手を...?」

「やる」

マルクスは冷静に答えた。

「騎士団長だろうが、悪人は悪人だ」

「それに...」

マルクスは依頼書の裏を見せた。

そこには、騎士団長の罪状が詳細に書かれていた。

賄賂で商人と癒着。

民衆を暴力で弾圧。

反対派の騎士を暗殺。

王女すら脅迫。

「こんな奴、生かしておけない」

マルクスの目が、冷たく光った。

「次の仕事は、王都だ」

「準備しろ。今までで一番、危険な任務になる」

全員が頷いた。

「おう!」


新たな旅立ち

翌朝。

マルクスたちは、王都に向けて出発した。

宿屋の前で、村人たちが見送りに来ていた。

「ありがとうございました!」

「娘を救ってくれて!」

「また来てください!」

マルクスは微笑んで手を振った。

「また会おう」


馬車の中。

ルーナが興奮している。

「王都!初めて行くよ!」

ティグリスも嬉しそうだ。

「大きな街か。楽しみだね」

だが、マルクスは真剣な顔をしていた。

「油断するな」

「王都には、もっと強大な敵がいる」

「騎士団長だけじゃない。腐敗した貴族、悪徳商人、裏組織」

「全部、俺たちの敵だ」

全員が緊張した顔になる。

「でも」

マルクスは笑った。

「俺たちには、前世の知識がある」

「この世界の魔法がある」

「そして、仲間がいる」

「どんな敵が来ても、勝てる」

全員が頷いた。

「そうだね!」


エピローグ

馬車は王都に向かって走る。

マルクスは窓の外を見つめていた。

(3ヶ月で、ここまで来た)

(底辺冒険者から、成敗人へ)

(前世では、理不尽に殺された)

(この世界では、理不尽を殺す側になった)

マルクスは拳を握りしめた。

(前世でできなかったこと、全部この世界で成し遂げる)

(弱者を守り、悪を成敗し、理不尽を許さない)

(それが、俺の生き方だ)

窓の外、王都の城壁が見えてきた。

巨大な城壁。その向こうに、王都がある。

そして、次なる敵が待っている。

「さあ、行くぞ」

マルクスは仲間たちに言った。

「次の戦いだ」

「『灰色の成敗人』の名を、王都に轟かせる」

全員が拳を上げた。

「おお!」


こうして、転生者マルクスと仲間たちの、本当の戦いが始まった。

3ヶ月で、底辺冒険者から『成敗人』へ。

前世の知識と、この世界の力を組み合わせた、新しい戦い方。

マスク魔法、超能力系魔法、記憶石、チーム戦術。

全てを駆使して、彼らは悪と戦う。

剣ではなく、証拠で。

一人ではなく、仲間と。

力ではなく、知恵で。

それが、「灰色の成敗人」のやり方。

王都という新たな舞台で、彼らはどんな敵と戦うのか。

騎士団長を、どうやって成敗するのか。

そして、王国の腐敗を、どこまで暴けるのか。

理不尽を許さない、彼らの物語は、まだ始まったばかりだった。


第一部 完

第二部『王都編』へ続く


マルクスの目が、遠くの王都を見据えている。

前世の記憶、この世界の力、そして仲間たち。

全てを武器に、彼は戦い続ける。

「次は、誰を成敗する?」

マルクスの口元に、冷たい笑みが浮かんだ。

悪人たちよ、震えて待て。

「灰色の成敗人」が、今、王都に向かっている。

―To Be Continued―

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