2-9
翌朝。
王都は、侯爵ウィリアムの死で大騒ぎになっていた。
「侯爵が暗殺された!」
「犯人は、『灰色の刃』!」
「クーデター計画も発覚!」
街中で、人々が噂話をしている。
マルクスは新聞を読んでいた。
『侯爵ウィリアム、暗殺される』
『クーデター計画を阻止』
『王家直属密偵団の功績』
「王が、情報を公開したか」
アリアが隣に座った。
「これで、私たちの立場は安泰ですね」
「ああ。だが、敵も増えた」
その時、宿の扉が開いた。
黒服の男たちが、10人ほど入ってくる。
全員、剣を持っている。
「『灰色の刃』はいるか!」
マルクスは立ち上がった。
「俺だ」
男たちが剣を抜く。
「貴様らが、侯爵様を殺したな!」
「覚悟しろ!」
侯爵の私兵たちだ。
マルクスは溜息をついた。
「やはり、来たか」
(全員、準備しろ)
テレパシーで仲間たちに伝える。
(了解)
ティグリスが、食堂の奥から現れた。
剣を抜いている。
ギムリも、戦斧を持って現れる。
ルーナが、二階から弓を構える。
カミラとセリアは、後方に待機。
アリアは、魔法書を開いた。
「10人か」
マルクスは冷静に言った。
「俺たちは7人」
「数では不利だが」
マルクスは手を前に出した。
「魔法がある」
「テレキネシス」
私兵の一人が、宙に浮いた。
「な、何だ!?」
マルクスは手首をねじった。
グキッ。
私兵が倒れる。
「一人目」
残りの私兵たちが、驚愕の表情を浮かべる。
「化け物か!?」
ティグリスが飛び出した。
剣を振るう。
一人を斬り倒す。
ギムリが戦斧を叩きつける。
二人を吹き飛ばす。
ルーナの矢が飛ぶ。
一人の足を射抜く。
アリアが魔法を放つ。
「ファイアボール!」
炎が私兵を包む。
戦闘は、一瞬で終わった。
10人の私兵、全員倒れている。
死んではいない。
気絶しているだけだ。
その時、全員に光が注いだ。
キィン、キィン...
『ティグリス レベル44 → レベル45』
『ギムリ レベル41 → レベル42』
『ルーナ レベル38 → レベル39』
『アリア レベル45 → レベル46』
『セリア レベル42 → レベル43』
『カミラ レベル36 → レベル37』
『マルクス レベル47 → レベル48』
(また上がったな)
ティグリスがテレパシーで言う。
(侯爵の私兵は、それなりに強かったからね)
カミラの声。
「これで、わかっただろう」
マルクスは冷たく言った。
「俺たちに、勝てない」
私兵の一人が、震えながら起き上がった。
「く...くそ...」
「帰って、仲間に伝えろ」
マルクスは言った。
「『灰色の刃』に逆らえば、死ぬ」
「侯爵の仇を討ちたいなら、来い」
「だが、命はない」
私兵は恐怖に震えながら、逃げ出した。
残りの私兵たちも、慌てて後を追う。
宿の主人が、青ざめた顔で近づいてきた。
「あ、あの...こんな騒ぎを起こされては...」
マルクスは金貨を数枚、渡した。
「修繕費と、迷惑料だ」
主人の顔が、パッと明るくなった。
「ありがとうございます!」
午後。
王宮から、使者が来た。
「王が、お呼びです」
マルクスたちは、再び王宮へ向かった。
謁見の間。
王エドワード三世が、満面の笑みで迎えた。
「よくやった、マルクス殿!」
「侯爵ウィリアムを始末し、クーデターを防いだ」
「そなたたちは、この国の救世主だ」
マルクスは膝をつく。
「光栄です」
「約束通り、報酬を支払う」
侍従が、巨大な箱を運んでくる。
金貨1000枚。
「そして」
王は、立ち上がった。
「そなたを、男爵に叙する」
「マルクス・フォン・グレイウルフ男爵」
侍従が、爵位証書を持ってくる。
マルクスは受け取った。
「ありがとうございます」
「そなたの仲間たちも、準男爵とする」
全員が、驚いた顔をした。
「俺たちも!?」
ティグリスが叫ぶ。
「ああ」
王は頷いた。
「そなたたちは、全員この国に貢献した」
「当然の報いだ」
全員が、深々と頭を下げた。
「それと」
王は真剣な顔になった。
「まだ、宰相派の貴族が10人残っている」
「全員、捕らえるか始末せよ」
「期限は、一ヶ月」
「それまでに、全員を排除する」
マルクスは頭を下げた。
「承知しました」
宿に戻ると、全員が興奮していた。
「俺たち、貴族になったぜ!」
ギムリが叫ぶ。
「準男爵か...夢みたいね」
ルーナも嬉しそうだ。
「これで、社交界にも出られますわ」
セリアが微笑んでいる。
カミラが笑った。
「あら、私はもう慣れてるわ」
アリアは感動で泣いていた。
「私...魔法学院を退学寸前だったのに...」
「今では、準男爵...」
マルクスは全員を見渡した。
「これも、お前たちのおかげだ」
「俺一人では、ここまで来れなかった」
ティグリスが肩を叩いた。
「俺たちは仲間だ」
「当然だろ」
マルクスは頷いた。
「では、次の作戦に移る」
「残り10人の貴族を、一ヶ月で狩る」
「一人あたり、三日」
「ハードスケジュールだが、やり遂げる」
全員が頷いた。
(了解!)
テレパシーの声が、響く。
マルクスは地図を広げた。
「次の標的は、子爵アーサー」
「敵国のスパイだ」
「こいつは、生け捕りにする」
「スパイ網を洗い出す」
カミラが資料を見る。
「子爵アーサーは、毎晩バーに通っています」
「そこで、情報を受け渡ししているそうです」
「なら、そこで捕まえる」
マルクスは計画を立て始めた。
「明日の夜、実行する」
灰色の刃は、休むことなく動き続ける。
王国の腐敗を、一つずつ取り除いていく。
前世では、何もできなかったマルクス。
だが、この世界では違う。
魔法と仲間がいる。
そして、何より。
理不尽と戦う、決意がある。
「この世界を、少しずつ変えていく」
「前世でできなかったことを、全部やる」
マルクスは窓の外を見た。
夕日が、王都を照らしている。
「さあ、戦いを続けよう」
灰色の刃の物語は、まだ始まったばかりだ。
翌夜。
マルクスとカミラは、王都の裏通りにあるバー「静かな夜」の前に立っていた。
「ここが、子爵アーサーの情報交換場所ね」
カミラが呟く。
「ああ。今夜も来るはずだ」
二人は、バーに入った。
薄暗い店内。
客は少ない。
カウンターに、数人が座っているだけだ。
マルクスとカミラは、奥の席に座った。
「あれが、子爵アーサーだ」
カミラが小声で言う。
カウンターに座る、中年の男。
痩せた体。鋭い目つき。
隣には、黒いフードを被った男。
敵国のスパイだろう。
二人は、小声で会話している。
(ティグリス、外で待機してるか?)
マルクスがテレパシーで問いかける。
(ああ。いつでも突入できる)
(ルーナは?)
(屋根の上から、窓を監視してるわ)
(よし)
マルクスは立ち上がった。
カウンターに近づく。
「酒を一杯」
バーテンダーが、酒を注ぐ。
マルクスは、子爵の隣に座った。
子爵とスパイが、一瞬動きを止める。
「いい夜だな」
マルクスが話しかける。
子爵は警戒した目で見る。
「...ああ」
「この街も、最近物騒でね」
マルクスは続けた。
「侯爵が暗殺されたり」
「宰相が殺されたり」
子爵の顔が、微かに強張る。
「そうだな...」
「『灰色の刃』が、悪人を狩っているらしい」
子爵は、スパイと目配せした。
「...そのようだな」
マルクスは酒を一口飲んだ。
「お前も、狩られる側かもしれないぞ」
「子爵アーサー」
子爵の顔が、青ざめた。
「貴様...!」
子爵とスパイが、同時に立ち上がる。
だが、マルクスの方が速かった。
「テレキネシス」
二人の体が、見えない力で押さえつけられる。
動けない。
バーの他の客が、驚いて逃げ出す。
「な、何だこれは!?」
子爵が叫ぶ。
「魔法だ」
マルクスは冷たく答えた。
「お前を、逮捕する」
その時、バーの扉が開いた。
ティグリスとギムリが入ってくる。
「マルクス、他に敵は?」
「この二人だけだ」
ティグリスが子爵とスパイを縛り上げる。
「確保完了」
「よし。王宮へ連れて行く」
王宮の地下牢。
子爵アーサーは、鉄格子の中で震えていた。
「た、頼む...命だけは...」
マルクスが、格子の外に立っている。
「お前のスパイ網を、全て吐け」
「そ、それは...」
マルクスは手を前に出した。
「テレキネシス」
子爵の腕が、ねじられる。
「ぎゃああああ!」
「話せ」
「わ、わかった!」
子爵は泣きながら話し始めた。
「スパイは...王都に20人いる」
「名前を全部言え」
子爵は、次々と名前を挙げていく。
マルクスは全てを記録した。
「他には?」
「そ、それと...」
子爵は震える声で言った。
「宰相派の貴族たちが、新しい計画を立てている」
「新しい計画?」
「ああ...」
子爵は頷いた。
「王女アリシアを、誘拐する計画だ」
マルクスの目が、鋭くなった。
「誰が、主導している?」
「伯爵ジェームズだ...」
「いつ実行する?」
「三日後...王女が、孤児院を訪問する時だ」
マルクスは拳を握った。
「詳しく話せ」
子爵は、計画の全てを話した。
王の私室。
マルクスは、緊急で報告していた。
「王女殿下を、誘拐する計画があります」
王の顔が、怒りに染まる。
「アリシアを...!」
「三日後、孤児院訪問の時」
「伯爵ジェームズが、実行する予定です」
王は立ち上がった。
「ならば、訪問を中止する」
「いえ」
マルクスは首を振った。
「このまま実行させましょう」
「何!?」
「罠を張ります」
マルクスは説明した。
「王女殿下が孤児院に行く」
「伯爵ジェームズが、襲撃してくる」
「その時、俺たちが待ち伏せる」
「伯爵と、その一味を全員捕らえる」
王は考え込んだ。
「...危険ではないか?」
「俺たちが、王女殿下を守ります」
マルクスは断言した。
「絶対に、傷つけさせません」
王は、マルクスの目を見た。
そこには、強い決意があった。
「...わかった」
「そなたに、任せる」
「ただし」
王は厳しい顔で言った。
「アリシアに、傷一つでもつけたら」
「余は、そなたを許さん」
マルクスは頭を下げた。
「誓います」
「王女殿下を、必ず守ります」
宿に戻ると、仲間たちに作戦を説明した。
「三日後、王女アリシア様を誘拐しようとする敵を、待ち伏せする」
「これで、伯爵ジェームズとその一味を、一網打尽にできる」
ティグリスが腕を鳴らした。
「やっと、まともな戦闘ができるな」
「相手の数は?」
ルーナが聞いた。
「約30人」
マルクスは答えた。
「全員、元傭兵だ」
「30人か...」
ギムリが唸った。
「まあ、何とかなるだろ」
アリアが心配そうだ。
「王女様を、本当に守れるんでしょうか...」
「守る」
マルクスは断言した。
「俺たちには、魔法がある」
「それに」
マルクスは仲間たちを見渡した。
「お前たちがいる」
「7人で、30人を相手にする」
「勝てる」
全員が頷いた。
(了解!)
テレパシーの声が、響く。
マルクスは地図を広げた。
「孤児院は、ここだ」
「周囲の建物に配置する」
「敵が襲撃してきたら、一斉に攻撃する」
「そして、伯爵ジェームズを捕らえる」
「完璧な罠だ」
三日後。
灰色の刃と、宰相派の貴族たちの、最後の戦いが始まる。
三日後。
王女アリシアは、孤児院「希望の光」を訪れていた。
美しいドレスに身を包み、子供たちに優しく語りかけている。
「みんな、元気にしていましたか?」
子供たちが、嬉しそうに集まってくる。
「王女様!」
「また来てくれたんですね!」
アリシアは微笑んだ。
「ええ。約束したでしょう?」
孤児院の周囲には、護衛騎士が10人。
だが、その影に。
マルクスたちが、潜んでいた。
マルクスは、向かいの建物の屋上にいる。
双眼鏡で、周囲を監視している。
(全員、配置についたか?)
テレパシーで確認する。
(ティグリス、東側で待機)
(ルーナ、西側の屋根)
(ギムリ、南側)
(カミラ、北側)
(アリア、マルクスさんの隣)
(セリア、孤児院の中)
全員の声が、響く。
(よし。敵が来るまで待機だ)
時刻は、午後2時。
子爵アーサーの情報では、午後3時に襲撃が来る。
マルクスは時計を確認した。
「あと一時間」
アリアが、隣で魔法書を開いている。
「緊張しますね...」
「大丈夫だ」
マルクスは答えた。
「俺たちの方が、上手だ」
時間が過ぎる。
午後2時30分。
マルクスは、遠くに馬車を見つけた。
「来たか...」
馬車が三台。
周囲を、黒い服の男たちが囲んでいる。
約30人。
(敵、接近中)
マルクスが全員に伝える。
(見えた)
(確認)
(準備OK)
馬車が、孤児院の前で止まった。
黒服の男たちが、降りてくる。
先頭に、豪華な服を着た男。
伯爵ジェームズだ。
「やれ」
伯爵が命令する。
黒服の男たちが、孤児院に向かって走り出す。
護衛騎士が、剣を抜く。
「何者だ!」
だが、数で圧倒されている。
黒服の男たちは、騎士を次々と倒していく。
「王女を捕らえろ!」
孤児院の扉が、蹴破られる。
子供たちの悲鳴。
「いやあああ!」
アリシアが、子供たちを守ろうとする。
「下がりなさい!」
黒服の男が、アリシアに近づく。
「おとなしくしろ、王女」
その時。
セリアが現れた。
「バリア!」
光の壁が、アリシアと子供たちを守る。
黒服の男が、壁に弾かれる。
「な、何だ!?」
「今よ、マルクス様!」
セリアがテレパシーで叫ぶ。
(全員、攻撃開始!)
マルクスが命令した。
ティグリスが、東側から飛び出す。
「てめえら、覚悟しろ!」
剣を振るう。
黒服の男、三人を斬り倒す。
ギムリが、南側から突撃する。
「うおおおお!」
戦斧を叩きつける。
五人を吹き飛ばす。
ルーナの矢が、次々と飛ぶ。
一人、二人、三人。
確実に急所を射抜く。
カミラが、北側から現れる。
短剣を投げる。
二人の喉を貫く。
アリアが、屋上から魔法を放つ。
「ファイアボール!」
炎が、黒服の男たちを包む。
そして、マルクス。
「テレキネシス」
複数の敵を、同時に拘束する。
5人の体が、宙に浮く。
「な、何だこれは!?」
マルクスは手を握りしめた。
グキッ、グキッ、グキッ。
5人の首が、同時にねじれる。
倒れる。
戦闘は、わずか3分で終わった。
黒服の男たち、30人全員。
倒れている。
生きている者もいれば、死んでいる者もいる。
その瞬間、全員に強烈な光が満ちた。
キィィィン、キィィィン、キィィィン...!
『レベルアップ!』
『マルクス レベル48 → レベル51』
『ティグリス レベル45 → レベル48』
『ギムリ レベル42 → レベル45』
『ルーナ レベル39 → レベル42』
『アリア レベル46 → レベル49』
『セリア レベル43 → レベル46』
『カミラ レベル37 → レベル40』
(3レベルも上がった...!)
ティグリスがテレパシーで驚愕の声を上げる。
(30人+伯爵の経験値は凄まじいわね)
カミラの声。
(これで、さらに強くなった)
アリアの声。
キィン!
『パーティー平均レベル: 45.9』
『王国最強クラスの実力者集団』
『マルクス 新スキル習得!』
『テレポートLv5 習得!』
『テレキネシスLv5 習得!』
『王女護衛術Lv1 習得!』
「力が...また増した」
マルクスは自分の手を見つめた。
伯爵ジェームズだけが、震えて立っていた。
「ば、化け物か...!」
マルクスが、伯爵の前に降り立った。
テレポートで、屋上から一瞬で移動した。
「お前を、逮捕する」
「ま、待て! 私には金がある! いくらでも出す!」
「要らない」
マルクスは冷たく言った。
「テレキネシス」
伯爵の体が、動かなくなる。
ティグリスが、縄で縛る。
「確保完了」
マルクスは孤児院に入った。
アリシアが、子供たちを抱きしめている。
「大丈夫ですか?」
アリシアは顔を上げた。
涙を流している。
「マルクス様...ありがとうございます...」
「子供たちに、怪我はありませんか?」
セリアが答えた。
「はい。全員無事です」
マルクスは安堵の息を吐いた。
「良かった」
アリシアが立ち上がった。
「あなた方は...本当に強いんですね」
「30人を、あっという間に...」
マルクスは微笑んだ。
「俺たちは、灰色の刃です」
「王女殿下を守るのが、使命です」
アリシアは、深々と頭を下げた。
「ありがとうございます」
「命の恩人です」
夕方。
伯爵ジェームズは、王宮の地下牢に入れられた。
生き残った黒服の男たちも、全員捕らえられた。
王の私室。
王エドワード三世は、マルクスの手を握った。
「よくやった...」
王の声が、震えている。
「アリシアを、守ってくれて...」
「本当に、ありがとう...」
マルクスは頭を下げた。
「当然のことをしただけです」
王は涙を拭った。
「そなたは...余の娘を救った...」
「どんな報酬でも与える」
「何が欲しい?」
マルクスは少し考えた。
「一つ、お願いがあります」
「言ってみよ」
「孤児院の子供たちに、教育を」
王は驚いた顔をした。
「教育...?」
「はい」
マルクスは説明した。
「あの子供たちは、親を失い、学ぶ機会もない」
「せめて、読み書きと基本的な教育を」
「そうすれば、将来自立できる」
王は感動した表情を浮かべた。
「そなたは...本当に民を思っているのだな」
「前世で学びました」
マルクスは答えた。
「教育こそが、貧困から抜け出す道だと」
王は頷いた。
「わかった」
「王国の全ての孤児院に、教師を派遣する」
「そして、優秀な子供には、王立学院への入学資格を与える」
「ありがとうございます」
王は立ち上がった。
「いや、礼を言うのは余の方だ」
「そなたは、この国を変えている」
「ただ悪を倒すだけでなく」
「未来を作っている」
マルクスは微笑んだ。
「これが、俺のやり方です」
王宮を出ると、仲間たちが待っていた。
「どうだった?」
ティグリスが聞く。
「孤児院の子供たちに、教育が与えられることになった」
全員が、嬉しそうな顔をした。
「良かった...」
アリアが微笑む。
「俺たち、いいことしたな」
ギムリが笑った。
マルクスは仲間たちを見渡した。
「さあ、まだ仕事は残っている」
「宰相派の貴族、残り7人」
「全員、狩り尽くすぞ」
(了解!)
灰色の刃の戦いは、続く。
そして、この世界は少しずつ。
良い方向へ、変わっていく。




