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35短話.ハナコの追跡


 まだ辺りの喧騒が残る夕方の路地――。

 そこに女神官は佇んでいた。何かを待つように。

 

「……貴方は、どなたです?」

「――さすがニン者の里始まって以来の天才女ニン者、クロエだな」

「あら……わたくしの事をご存知という事は、」

「早まるな。アタシは処刑部隊(アサシン)じゃない」

 

 ハナコは、クロエと呼んだ女神官の前に降り立つ。

 

「あらあら。その声はハナコちゃんじゃない。里の外、しかも外国で会うなんて奇遇ねぇ」

「本当に偶然だから探らないでくれ。アタシも里を抜けて来たんだ」

「あら。でもそんな事したら、処刑部隊(アサシン)の皆さんに狙われちゃいますよ?」

「白々しい。お前が真っ先に仲間引き連れて里を抜けて……追っ手全員を皆殺しにしたんじゃないか」

「――そんな事もありましたっけ」


2人の間に妙な間が生じる。

 

「まぁ、そのおかげで里は出る者を追わずって方針になったし、そこは助かったけど……」

「ふふっ。外は里の中と比べて色々刺激的でしょ? いっぱい、楽しんでいってね――」

「待て。この国の神官の格好をして何を考えている。まさか人殺しを悔やんでるとか、そんなんじゃないだろ……お前は」

「ハナコちゃん?」

 

 ハナコは瞬き1つせずクロエと向き合っていたはずなのに、気付けばクロエ背後に周り――首にクナイを突き付けていた。

 

「……分かった、詮索はしない」

「いい子ね。じゃあ、ディアト神の御導きのままに……」

 

 クロエが完全にその場から居なくなるまで、ハナコは微動だ出来なかった。

 直に硬直が解けると、その場に崩れ落ち――。

 

「……おしっこチビった」


 とだけ呟き、へたり込んだのだった。



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