26.クイーンマイン逃亡戦
時は少し前に戻る――。
そう、俺がクイーンマインから全力で逃げている頃。
「ど、どうすりゃいいんだ!?」
『ただいまの時速は60km。対してクイーンマインは40kmほど。追い付かれる事はありません』
「えっ、俺そんなに速いの」
『魔力残量から計算するとあと約48時間は連続で走り続けれます』
「そりゃ凄いけど、逃げてるだけじゃ倒せないしなぁ」
俺は急停止し、クイーンマインと正面から相対する。
「ニーアデスの新しいチート機能を使う時が来たようだな!」
搭乗者の記憶や知識を読み取る 【解析】
搭乗者の才能を開花させる 【祝福】
搭乗者を強化し、その力を鎧へ反映させる 【同化】
味覚、嗅覚、触覚など人と同じ機能を追加する 【五感】
「ニーア! 蓄魔力で新たな機能のロック解除だ!」
『では現在の魔力で出来る機能のロックを解除します』
視界の端に解除された量を示すパーセンテージが表示される。
それは高速で処理されてどんどん数字が増えていく。
「30%……50%……75%……」
その間もクイーンマインはこちらへ迫って来ている。
「90%……92%……96%……98って小刻み過ぎない!?」
もう殆ど距離が開いていない。
『100%完了。蓄魔力50%を使い――』
「使い!」
『あらゆるアイテムを異空間へ収納できる【保存】を解放しました。収納されたあらゆるアイテムはその鮮度を保ち続けます。ただし、収納ゲートの大きさは最大1平方mになります』
「……なるほど、凄いチート機能だ」
俺は再び、全力で走った。
――――――――――――
「おーい」
「ヨーイチ殿!」
「こっちへ来るのだ!」
筋肉兄弟とルビィが手を振っている。
もしかして何か妙案があるのか?
俺は全力で崖を駆け上り、みんなの下へ辿り着いた。
「よっしゃ来たな」
「なんかアイツ倒す方法あるのか!?」
「無いッ!」
「無い!?」
「無いから上に行ってみんなと合流するで! 父ちゃんや他のベテラン鍛冶師のみんなで一緒に倒すんや」
「ただしヨーイチ殿は我らが逃げる方向とは別方向に――どうした弟よ」
「オートロ兄さん。あの鉱山喰い、止まってない?」
確かにクイーンマインはいつの間にか立ち止まり、上の方を見ている。
そして、
「ぐもっ! ぐももん! ぐももん!」
謎の鳴き声を発し始めた。
「なんかヤバい気がする」
「ウチもそう思う」
クイーンマインの鳴き声に合わせ地面が、壁が、天井が盛り上がり――|大中小のいろんな鉱山喰い《マインイーター》が姿を現したのだ。
「に、逃げろぉッ!!」
俺は目の前のトロッコにみんなを投げ入れると、全力で来た道をトロッコを押して逃げるのであった。
ここまで読んで下さってありがとう! Thank You!
広告下のポイントが入ると私が喜びます。ありがとう! Thank You!




