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落掌  作者: 実嵐
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果てない道

翌日になって加賀美は日楽新聞へと出社をすると諏訪が笑顔で出迎えてくれた。

「マスコミも喜んで飛びついているよ。まぁ、情報番組だけじゃないこともしかりだけどな。荻元光も弁護士としての資格もどうなるかだよな。依頼者をないがしろにした結末だってことさ。」

日楽新聞は今までにない売り上げを上げたことを諏訪は喜んでいるようには見えなかった。むしろ、荻元の悪事を明るみになったことで報われることが多いと思っているのだろう。諏訪は改めてブラックリストと処刑台の件を頼むといってきたのだ。彼にとって忘れられない事件なのだと心身に思ってしまったのだ。

「卜部良助の居場所はわかりそうか?」

「いいえ、荻元も嫌がっていいませんでしたし、荻元は口を開かないと思ってます。」

「卜部良助なら障碍者施設にいるようですよ。名前を変えて存在しているようです。林良助と名乗っているようです。此処の障碍者施設は悪質だと有名どころですよ。取材がてら言ってみるのがいいかもしれないですね。」

ハローナイスといって障碍者などを雇用して金を稼ぐのだが、その金が政治家へと流れているという噂が上がっているのだという。雇用されている障碍者には何も明かされることなく、雇用を受けたままなのでどれほど取れているのかすらもわかっていない状況なのだ。

「確か警視庁の捜査二課がハローナイスについて調べているようですけど、器用にしているようでなかなか上がってこないみたいです。捜査二課が動いたのは内部告発があったとかいうこともあるんですけど、その人物が裏で解雇されたとも言われているんです。」

ハローナイスでは障碍者の障害のレベルに応じて担当することが変わってくるのだ。そこで使えないと評価されてしまうとハローナイスは簡単に解雇を通達するのだ。障碍者のほうがその対象に当たることが多く、ハローナイスに雇用経験があると他の障碍者施設からもかなり難癖をつけられる傾向があるほどハローナイスが牛耳っているのだ。そのことがあって施設に入ることをあきらめてしまうことがあるのだ。

「ハローナイスについては取材はできると思います。以前、取材経験がありますし、まだ優良企業だった時代ですが・・・。」

「わかりました。」

ハローナイスは腕を磨くよりもと思ってしまったのだ。障碍者を雇用したことに対する金を受け取ることが重要なのだと思ってしまった。ハローナイスよりも先に黒岩に会う約束ができている。

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