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落掌  作者: 実嵐
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威厳と何かをははき違えしものどもよ

おかみさんがテレビをちらちらとみているようにしているのを眺めてみていた。テレビの速報で流れたのはジャッジマンという人からテレビ局に脅迫状が届いたというのだ。

「こりゃ模倣犯だね。ジャッジマンは確かにブラックリストにもいるらしいだけど、こんなことはしないよ。度胸試しみたいなことはしないだろうよ。」

おかみさんはそう言いながらテレビの音量を下げた。金城はそうは思わなかったらしく、何処か深く悩みこんでいるように思えた。模倣犯だとしても名前を使っているだけで特定はされていないのだ。それをいいことと思ってわざと目立つ行為を行うとしてもおかしくない。正義感の強い感じだと間違えた方向に向かったことにも気づかなかったのかもしれない。

「正義感をはき違えた可能性もあるんや。おかみさんもそうは思わへんか?」

「そうねぇー、弁のついたところがバカになった感じを想像すればいいかしら。」

「せやな。まぁ、一概にも言えへんから様子見っていうのがあっているやろけど。」

ニュース番組ではコメンテーターが何かを言ったことで白熱してしまっているようでもあった。それはきっと模倣犯かどうかということだろうか。警察が捕まえないからだとなりかねないままなのだ。ネット上ではヒーローとなってしまったことは果たしていいことなのだろうかと思ってしまうのだ。精神論を語る場所でもないのにとも思ってしまう。

「此処のニュース番組ではいいことを言う人とそうではない人が紛れ込んでいるのよね。政治家の言葉をそのまま受け取ってよく見せるようにしている人を見ていると嫌なのよ。何もやっていない政治家が成果を上げたかのようにしていることが嫌なのよ。机上の空論じゃ困るのよね。」

彼女が漏らす言葉には重さがあった。経験だけとはいかない部分があるにしてもないのに共感を呼ぼうとするのは不可能なのだ。緊急の言葉の意味も分からない政治家が言葉を扱う仕事をしていること自体、疑ってしまう。少し堅苦しい言葉を操っていればそれっぽく見えると思っているのならいけない。見えるだけではいけないときに来ているのに、時間が経っているといって都合の悪いときは質問を切らそうとしているのはどうなのだろうか。同じことをされたときにヤジを飛ばして言い訳を述べだすだろうに・・・。何処に威厳があるのだろうか。漂っているのは威厳ではない。忖度だけというふがいない状態なのかもしれない。憲法とかを一から読み返す必要があるのではないかと思ってしまうのだ。間違いなのかと。

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