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落掌  作者: 実嵐
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伝わること

卜部の謝罪文が送られてきた関係者というのは限られているのだという。人によっては挑発的な言葉を書いていることもあるらしい。卜部はもともと地主の息子の子供ということもあって周りからちやほやされていたのだ。1つ上の兄が私立の進学校に通い、東大に受かったというのだ。それに続けといわんばかりに親もなっていたらしく、中学の時に臨む高校を受けたが落ちてしまったことで引きこもりが起きたのだという。父親は弱いからだといって家柄としてはよくないといってみたりするのだという。その言葉が繰り返されることもあってか部屋にはパソコンなどが充実していることもあってか顔を合わせない日々が続いたのだ。皮肉にも兄が東大に入って東大の大学院にも行き、海外の大学に行って普通の人はあまり着ない高級な服に手を出すようにもなっていた。兄は服に楽しみを向けていたのに対し、恭介はパソコンについて独学で調べて解明をするようになった。チャットにも顔を出すだけでは面白くなくなったのだ。

「恭介には部屋を出るように言ってやってくれないか。此処にいてもらうだけで何もならないし、生み出さないからもし周りの人から家柄のこともあるから、出て行かせろ。」

父親の切羽詰まったような言葉を言っていたのだ。卜部には聞こえないと思っていった言葉が本人が聴いていたことで場が一転してしまう。父親は祖父が始めた会社の社長をしていたり不動産を動かしているが、卜部にとっては父親もまた生み出していないと思ってしまったのだ。卜部はキッチンにあった包丁をもって家族を脅したのだ。大ごとになっては困るというのが先行することもわかっているので、包丁を振り回したところ、家政婦をしていた人のおなかを刺してしまったのだ。それから狂ったように包丁を振り回した。父親も母親も刺したうえで住宅街へと繰り出したのだった。兄に対する何処からか生まれる憎悪に負けてしまったのだ。大通りに出ると悲鳴を聞こえたので、口をふさぐために刺したのだ。最後に止めることになったのは兄だったのだ。まだ新人として動いているところを見せておきたかったのかもしれない。

「兄貴、お前は親父の引いたレールに沿って生きる人生ってのは楽しいか?」

「楽しくない。親父が言っているのは御託を並べるくらいしかないんだからよ。お前はやり直せるのならやりなおすべきなんだ。」

その言葉によってもっていた刃物を捨てたのだ。手にもっていたのは2本。ズボンのポケットには1本があった。

 卜部の人生がこと細かく書かれていて関係者であるようにも思った。

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