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落掌  作者: 実嵐
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残酷が生まれる

加賀美は自動販売機から飲み物を取ってきて、パソコンの前についた。ブラックリストとして調べる前にフリーメールを受けるためのメールアドレスを作った。ジャッジマンとコンタクトが取れたときの手段を残しておくべきと思ったのだ。ネットカフェで会社に近ければ呼ばれたときに顔を出すことが可能となる。フリーで使えるアドレスを作った後にブラックリストと検索をかけてみた。そこに書かれているのは匿名と思って書き込んでいるように思えるのだ。人工知能が含まれているとされるがいったいどれがそうなのか、断定することができない。1人が書き込んだのは卜部恭介と書かれていた。卜部といえば無差別殺人を起こしたのだ。それにも関わらず、精神科の医師が言ったことが通じたのか、二審では刑が軽くなったのだ。次に書き込まれたのは模範囚であると書かれている。無期懲役となって模範囚になれば仮釈放となってしまうのだ。いくら人を殺したとしてもそれだけと思えるようなことになってしまう。ジャッジマンは姿を現していなかった。加賀美は適当にペンネームをつけて初めましてと打ち込んだ。周りが騒ぐのを感じる。

「次のターゲットは卜部恭介。・・・仮釈放の時期を知る人物となる。」

卜部は裁判ではうわべの謝罪を繰り返していたとあった。弁護士にいわれて演技をしたようにも思えると書かれてもいた。傍聴人席は少なかったのにかなりの倍率であったことを思い出した。卜部の起こした無差別殺人には止めようとした警察官が入っていたのを思い出した。10人以上がなくなっている中に警察官が含まれているのだ。

 警察官について書き込んでみると、名前が挙がったのだ。それは新しくなった上司の父親である可能性があった。金城正一。金城の行動もこと細かく書かれてあった。金城は自転車で通りがかった卜部の行動を見ていると手は刃物をもっていたうえに血がついているように見えたので制止するように求めたが聞かず、興奮気味のまま刃物を振り回したのだ。だが、金城は抵抗していたが、もう1本の刃物を取り出して卜部は金城の腹をめがけて刺したのだ。彼は抵抗できなくなったが必死に卜部の足をつかんだのか卜部のパンツには血痕が付いていたのだ。金城がもっていた拳銃と警棒を奪ってまた人を襲ったというのが全てなのだ。警察官の応援を受けてやっと駆け付けたころには遅く血の海と化した町が生まれていたのだ。

「残酷な事件だ。卜部を憎む人は多いが仮釈放を狙うには限られ来る。」

弁護士というのが頭によぎった。

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