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落掌  作者: 実嵐
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笑ったこと

良助にとってきっと恭介の事件ですぐには切り替わることはできなかっただろう。それでも何か思うことがあったのかもしれない。

「俺も知識だけを持った無知だったんですよ。よくあるでしょう。机上の空論ってやつ。それじゃあ何も役に立たないこともあるんだと思いました。弁護士だけの知識じゃ役に立たないこともあるんです。それで納得していたのが間違いでした。」

「そういうことを言えるってことは言いことなんですかね。」

「さぁ、まぁどうですかね。今は実刑を食らってしまったのでゆっくりと考える時間をもらえたと思っています。」

良助は内藤丈太郎とともに実刑を食らったのだ。ただ共犯とは思われたものの内藤が卜部が計画したと嘘を言っていたことが裁判でばれたこともあってかなりの実刑を食らっている。良助は弁護士資格を取られてしまっていることで荻元光の事件にはかかわっていないことがある。それで社会的制裁を受けているとして無視されていることもあった。それも荻元光の件も関わっていないとされる人間も多かったのは事実だ。

「国選で選ばれた弁護士が実刑にならないようにとか言い出したんで止めたんです。俺はもともとそんなものを望んでいなかったんですから。ただただ業務のように裁判に出てほしいといったんです。弁護士にとって国選なんて金にならないものですから。」

それを聞いた弁護士は無罪になったら名が知れ渡るとか言い出したのだ。                「無理な話だと分かっていたので、すぐに止めましたよ。なんていったって俺のほうが弁護士としての歴が長かったんです。彼は徹底して少しでも刑を軽くすることを選びましたよ。」

誰にでもできる仕事だと思い込んでしまってはならないこともいったのだという。良助はそう言って国選の弁護士を教育をしたのだ。国選の弁護士は弁護士事務所に入ってままならないと知っていながら国選に登録したのだ。そこでは隣につくよりやってみるほうがいいという判断がとられていたのだという。おろそかな対応を教えているようで嫌になったのだという。

「それで彼には新しい弁護士事務所に行くように促して終わりましたよ。」

良助はそう言って笑った。


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