Extra
[ extra 小さな反逆者 Reversal world(Physics)]
<クラウンピース> 最狂の地獄の火
クラピ「ほらほらー! 人間共!」
「あたいが怖いだろ、もっとビビれ
ー!」
? 「妖精さん。此方へいらっしゃい」
クラピ「へ?」
「うわっ、家に吸い込まれる!?」
? 「さあ、来ましたね」
クラピ「何あんた! あたいに喧嘩売ってる
の? 人間」
? 「はい」
クラピ「……あ、あっそう。でも里の人間は
膝をガクガクさせとくのがお似合い
よ」
「あたいは、妖精は妖精でも地獄の妖
精だからね!」
? 「……貴方、自分の腕に自信はあるよ
うですけど」
「それ以外には目の向かない、鈍感さ
んみたいですね」
クラピ「あぁ? 煽ってんの?」
? 「事実、私の力に目もくれませんし」
クラピ「力……もしかしてこの家に引き込ま
れたのってあんたの所為?」
? 「はい。私はちょっとばかり違えてい
る人なものでして」
クラピ「なんだ、化け物なの。そりゃ余裕た
っぷりな訳だ」
? 「……違います。私は真っ当な人間で
す」
「さっきから聞いていれば、貴方は随
分調子に乗っているようで」
「どうして私が貴方を引き込んだかも
判っていませんね」
クラピ「あー判んないね!」
「何かする気だろうけど、それをぶっ
飛ばすだけだから」
? 「そうですか」
「里を襲う不届き者は、善良な人の私
に触れる事さえできませんよ」
「あまり人を甘く見ない事ですね」
〜〜〜〜〜少女弾幕遊戯中〜〜〜〜〜
クラピ「確かに」
「あたいから触れる事はできなかった
わね」
「でも、偶にそっちから引き寄せてな
かった?」
? 「うっ……大量の弾幕が来ると混乱し
てしまうんですよ」
クラピ「もしかして戦闘経験少ない? うっ
そぉ」
? 「言ったでしょう、真っ当な人間だ
と。そんな頻繁に戦いません」
クラピ「真っ当な人間は弾をはじかないよ」
「しかも何であんたは元気なの?」
「他の人間は精が奪われてるっていう
のに」
? 「この家にいたからでしょうか」
「此処は私の力で、引力が狂っていま
す。外から何も入って来ないように
しておいたので」
「変な事には巻き込まれていないのか
もしれません」
「というか、そんな事があったんです
か」
クラピ「知らなかったのね」
「よーするに、あんたの力って引力
を……」
? 「はい。それで暴れている貴方を懲ら
しめようとしたのですが」
「私じゃ敵わないようですね」
クラピ「んー……まあ今日はいいよ。もう充
分だろうし」
? 「事情でもあるのですか?」
クラピ「いや、もう関係ないよ」
「迷惑して悪かったね。あたいは帰る
よ」
? 「そうですか……」
「あの、もう里を荒らさないでくださ
いね」
クラピ「そうしてほしいなら、もっと人間ら
しく恐怖に怯えるんだね」
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<矢田寺成美> 衆生を救う魔法地蔵
成美「彼奴に邪魔しないでと言われたけど」
「里を襲うなんてまぁ、物騒な」
「私が放っとけないわ」
? 「(こっち、こっちです)」
成美「え? 誰?」
「って……あら、勝手にお邪魔しちゃっ
たけどいいのかしら」
? 「構いませんよ。私から招待したので」
成美「そうなの。じゃお言葉に甘えて」
? 「はい、どうぞどうぞ」
成美「じゃあちょっと聞きたいんだけど、こ
の里に危ない奴はいなかったかしら。
どうやら里を襲おうって魂胆らしいん
だけど、野放しにできないでしょ?
だから――」
? 「あの! 一気に喋られても判りません
ので」
成美「ああ、ごめんなさいね。私が間違って
たわ」
? 「人間の敵が、よくそうすらすらと話せ
るものですね」
成美「敵ぃ? そんな訳ないでしょう。貴方
間違ってるわよ」
「さては私の話を聞いてなかったわね」
? 「聞く気は毛頭ございませんので」
成美「貴方は、私が守るべき人種じゃないわ
ね」
? 「貴方に守られるなんて無様な」
「私には誰も寄ってはこれません……逆
に貴方に、全ての厄を寄せてあげまし
ょう」
〜〜〜〜〜少女弾幕遊戯中〜〜〜〜〜
成美「大口叩いても人は人」
「その能力は凄いけど素人ね」
? 「……素人は認めますけど」
「私の力が敵わないなんて、初めてで
す」
成美「ふふ、一人間が下手な事するもんじゃ
ないわよ」
「あと勘違いは勘弁してよ。私は襲いに
来たんじゃなくて、襲ってる奴の様子
を見に来たの」
? 「様子って、仲間としてじゃなくてです
か?」
成美「あー、敵よ敵! あんなもん」
? 「そうでしたか……それはすみません」
「さっき里で暴れてる奴がいまして、そ
のせいで頭に血が上ってたのかもしれ
ません」
成美「そうなのね。じゃあ私はやっぱり、止
めるべきねぇ」
? 「今さっきまで私とやり合ってたのに、
また戦うんですか」
成美「弾打つとは限んないわ。私が負ける訳
もないし」
? 「強いですね……」
成美「ええ、何それ」
「人が弱いのは当然よ。里の事は巫女と
か私に任せるのよ」
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<パチュリー・ノーレッジ> 脆弱な大魔女
パチェ「あーお腹空いた」
「里で何か買ってこうかしら……って
そんな気分でもないし」
「どうせ店は動いてないんでしょう
ね」
? 「当店にいらっしゃってはいかがです
か〜?」
「なんちゃって、魔法使いさん」
パチェ「はぁ?」
「何か売ってくれるの?」
? 「そうですね。弾幕のフルセットとか
いかがでしょう」
パチェ「くだらな……」
? 「ノリ悪いですね。緊張がほぐれるか
なと思ったんですけど」
パチェ「あんた名前は?」
? 「そんな事よりも――」
パチェ「名前は?」
? 「え……あ、えっと葬礼月子です」
パチェ「月子ね。霊夢に連絡して翌日くらい
に懲らしめてもらうわ」
「私は今、機嫌が悪いの。お腹空いた
し」
月子 「そ、そうなんですか」
パチェ「いや、霊夢に言う前に、こっちの方
でまず叩くわ」
「加減も面倒くさい。喧嘩売ったあん
たが悪いのよ」
月子 「まずいのに関わってしまいましたか
ね……」
「いやでも、こんな魔法使いに気を使
う事もないですね」
「私も思う存分退治しましょうか」
〜〜〜〜〜少女弾幕遊戯中〜〜〜〜〜
パチェ「ふふ、ちょっと楽しかったわ」
月子 「私は全然……」
「人間相手に手加減無しなんて、勝て
ませんよ」
パチェ「能力持ちのくせに、言うわね」
月子 「! 知ってたんですか」
パチェ「気づいたのよ。何となく」
月子 「何となくって……凄いんですね」
「私も里の人間として、この異変に対
応したいんですけど」
「私が唯一元気らしいですし」
パチェ「……それ、じきに治るから気にしな
くていいわよ」
「異変はさっき解決してきたから」
月子 「え? それって本当ですか?」
パチェ「貴方が案じる必要はないと言うこと
よ」
「そんな事より、月子ね。覚えたか
ら、明日誰かが貴方の元に来るでし
ょうね」
「夜の魔法使いには喧嘩を売るんじゃ
なくてひっそり身を沈めておきなさ
い」
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<鈴仙・U・イナバ> 波を揺らす妖兎
鈴仙「まさか異変の元凶が元月の姫とはね」
「まぁ退治できたし、これで人間の精が
戻ってるはず!」
月子「夜に人外が、一体何の用でしょうか」
鈴仙「差別は良くないわ」
「この里の人達が元気になったかなと見
に来たの」
月子「見に来た……? まさか貴方、異変
の?」
鈴仙「……よく考えたら、里にいる人間でな
んであんただけが元気なの?」
「怪しいわね」
月子「貴方、少し遊んで行きません?」
鈴仙「ええ、いーわよ。私も丁度そんな気分
だわ」
月子「弱っている人達に代わって、貴方なん
かを此処には寄せ付けないわ」
〜〜〜〜〜少女弾幕遊戯中〜〜〜〜〜
鈴仙「ふっふっふ、私の勝ち!」
「さあ、あんたが何者か吐いてもらう
わ!」
月子「……異変の加担者に語る事はありませ
ん」
鈴仙「はぁ!? ふざけた事言うのも大概に
しなさいよ」
「今しがた私は、異変を解決、してきた
の!」
「そっちこそ、里の人間を装った化け物
でしょう」
月子「違いますよ! 私は力を持っているだ
けの一般民です」
「力のお陰で私だけが元気だから、これ
以上被害がないようにって見回りをし
てたんです」
鈴仙「……」
月子「……」
鈴仙「……マジ?」
月子「そちらこそ」
鈴仙「あー、ごめんね。商売相手にとんでも
ない事しちゃった」
月子「あまり外に行かないのですが、色んな
人がお薬にお世話になってるというお
話は聞きます。薬師さんですよね。す
みません……」
鈴仙「まあそんなもんよ。明日には流石に戻
ってると思うから、またよろしくね」
「……お師匠様の薬、これからも買って
ね」
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<オリキャラ説明>
(葬礼 月子 そうらい つきこ)
・人間
・引力を操る程度の能力
・何処にでもいる人間
・少し目が虚ろ
これにて東方大妖調は終わりです!
後にキャラ設定の話も出すので、完全終了はそっちです。まだまだ書きたい事があるので、そちらも見てもらえたら嬉しいです。あとお話がもっと面白くなると思います。
では、キャラ詳細説明の話でお会いしましょう。ここまで読んでいただきありがとうございました。