第三話・キスで妊娠するってどんな感じなのかな?
「うふふふッ……完成した、この試験管の中で合成された成分を錠剤加工して、半分を生贄くんに飲ませて、キスしてもらえれば……うふふふッ」
愛流ちゃんは、狂気に満ちたマッドサイエンティストの目で、沈殿物が沈む怪しい試験管を見つめます。
愛流ちゃんは機械工学のマッドサイエンティスト学の他にも。
薬学のマッドサイエンティストも錬金術の独学で少しかじっていて、その方面にも通じている天才少女です。
「この沈殿物を試験官から取り出して、形に入れて乾燥されれば〝妊娠体験薬〟の完成」
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愛流ちゃんは、先日学校の保健体育の授業で教えられた、女の人が妊娠する話しに興味津々になりました。
(妊娠するってどんな感じなんだろう? お腹の中に赤ちゃんがいるってどんな感じなんだろう?)
愛流ちゃんの想像力と好奇心は止まりません。
(でも、先生の話しだと妊娠すると、お腹に妊娠線というのが出てくるみたいだから……それは、ちょっとイヤだな……そうだ〝疑似の妊娠をするお薬〟を作ればいいんだ!)
さすが、未来のマッドサイエンティスト──発想が普通の女の子と違います。
「やっぱり、赤ちゃんの父親は生贄くんよね……そうだ、生贄くんとキスをして赤ちゃんができる薬を開発しよう♫」
こうして完成したのが、真ん中からパキッと割る赤と青の妊娠疑似の一錠でした。
「この、お薬を明日、学校に持っていって生贄くんに飲まそうと」
ここで愛流ちゃんは、重大なコトに気づきました。
「どうやって生贄くんに飲ませる?」
操り波装置は、壊れてしまっていて使えません。
しかし、そこは天才愛流ちゃんです。
「使えるのは時間停止装着だけだから、それを上手く利用するしかないかぁ」
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翌日──愛流ちゃんは朝早くに登校して、生贄くんの机の中に一通の手紙を入れました。
手紙にはパソコンで打った文字で。
『おまえの秘密を知っている……バラされたくなかったら放課後、指定した場所に来い』と署名つきで書いてありました。
さらに、愛流ちゃんが巧妙なのは、時間が経過すると証拠隠滅で、文字が消えるインクでプリントされているコトでした。
放課後──生贄くんは、愛流ちゃんが指定した場所と時刻に、怯えた表情でやってきました。
生贄くんの操られていた時の記憶は、徐々消えはじめていましたが……愛流ちゃんに対する、意味不明の恐怖は心の中に残っていました。
「愛流、ボクの秘密を握っているって何?」
生贄くんは、無意識に愛流ちゃんのコトを操り電波の残留影響で、呼び捨てにしていました。
愛流ちゃんが、時間停止装置の入っているポケットに手を突っ込みます。
「それはねぇ……」
そう言いながら愛流ちゃんは、時間停止のスイッチを押しました。
愛流ちゃん以外の時間が停止しました。
「はぁはぁはぁ……これから、生贄くんとキスをして、赤ちゃんを作るんだ」
愛流ちゃんは、錠剤をパキッと二つに折ると、折った青い方をを生贄くんの口の中に……赤い方を自分の口の中に放り込みました。
青い錠剤を放り込んだ生贄くんの口を閉じたました。
愛流ちゃんは、生贄くんの両目を閉じさせました。
「今回のキスは、両方とも目を閉じた状態で……それじゃあ、赤ちゃん作りのキスをするよぅ……まずは水を含んで、生贄くんの口に入った錠剤を喉の奥に流し込む」
赤い錠剤を先に呑み込んだ愛流ちゃんは、ペットボトルの水を口に含みます。
愛流ちゃんと生贄くんが、両目を閉じてキスをしました。
愛流ちゃんは口の中に入っていた水を、両目を閉じた生贄くんの口の中に流し込みました。
キスが終わると、愛流ちゃんは時間停止を解除しました。
両目をパチパチさせて、喉を鳴らした生贄くんが動揺した様子で言いました。
「な、なにをしたの? ボクに何を飲ませたの? 愛流」
「もう帰っていいよ……結果は明日のこの場所で、同じ時刻に来て」
それだけ言うと、愛流ちゃんはスタスタと去っていきました。
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次の日──生贄くんが、昨日の場所に行くと、愛流ちゃんが腕組みをしてニヤニヤしながら、生贄くん来るのを待っていました。
やってきた、生贄くんに愛流ちゃんが言いました。
「驚かないで聞いてね……あたしと、生贄くんの赤ちゃんできちゃった」
「それ、なんの冗談?」
「実際に大きくなっていく、お腹見せてあげるね」
愛流ちゃんが自分の服をめくり上げて、白いお腹を見せると……お腹がプクゥゥゥと膨らみはじめました。
まるで、数ヶ月の妊婦のようになった、疑似妊娠のお腹を擦りながら、愛流ちゃんが言いました。
「パパは生贄くんだよ」
生贄くんが、恐怖で絶叫しました。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
かなり、ギリギリの性的描写です




