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無名の研究者

2週間の謹慎の後研究を再開した。

 あの日のことは触ると霧消する夢のようで、そしてまるで今でも現実のように感じることができる。

 もうTはこの研究所に戻ってくることはなかったが、Saraはそれほど悲しいことではないように感じた。


 Saraが戻って来てから研究は飛躍的に進む。寝食を忘れ没頭する。

 Tが最後に言った。

「美しい君ならできる、この研究は人々を恐怖に陥れるものではない、絶望的な今の状況を打開できる唯一の魔法だ。それを唱えられるのは神秘な魔女だけだ。どうかこの宇宙を救ってほしい。」


 研究は予想の全く別の方向へと進んでいく、マップの計算がこれほど修正された研究もなかっただろう。

 彼女は結局、誰もが毒される異常な生産性のあるフードを、健康で際限なく作れ、そして従来の120倍もの生産性のものに作り替えた。

 後半は、なんとこの秘匿研究を多くのグループとともに共同とした。もちろん最初の頃の研究内容は隠されたが。

 そのため、その生産性や研究速度は驚くほど早くそして広く発展していった。


 それからその研究が承認され、超モダン級の生産施設が完成されたのはわずか2週間後であった。


 研究の制作者はグループ全体の連名となった。Saraはそれでいいと思った。


 Tのことを少し思い出す。そして自分にも居場所がなくなったことを感じた。

 以前の生産施設は早々に廃棄される予定だ。皆どこに行ってしまうのだろうかそれだけが気がかりであったが、それを知る術も、戻ることも2度とないと理解していた。


 Saraは生産施設での生活を思い出し、作業に忙殺された日々とみんなの笑顔、動物達の匂いや触り心地暖かさを感じていた。

完結いたしました。

無名な私の作品を読んでいただきありがとうございます!


追伸、ブックマークと評価ありがとうございます! 執筆の大きな励みになります。ありがとうございます。

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