表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パーティーメンバーに婚約者の愚痴を言っていたら実は本人だった件  作者: ぷにちゃん
第二章 死亡フラグいっぱいゲームスタート!
60/67

30:真の姿

「はぁ、は――、やった……かな?」


 ロゼッタが大きく息をつくと、ふっと自分の上にのしかかっていたプリムたちが軽くなった。

 見ると、寝ぼけたような状態になっているようだが……もう操られているような様子はないし、目つきもいつも通りに戻っている。


「よ、よかったぁ~~!」


 ほっと安堵し、ロゼッタは自分の鞄に手をかける。


「うぅ、マナが……マナポーション、マナポーション……」


 最大限の集中力に、大量の【ダークアロー】をお見舞いした結果、どうやらいつも以上にマナを消費してしまったようだ。

 一気飲みして、「ふはーっ」と酔っ払いの親父みたいな息をはく。


「とりあえずここは大丈夫として、レオとルイは――っ!?」


 ロゼッタが周囲の確認をしようとしたら、『グルオォォ』という雄たけびが響いた。地面が揺れ、木々が震えている。

 なにかよくないことが起きたのだということは、一瞬でわかった。


 見ると、倒したとばかり思いこんでいたが……光の妖精がいた場所が強い光を発している。


(しまった! 反撃が来るのかもしれない)


 どうにかして【ダークアロー】で攻撃を相殺――とロゼッタが考えたところで、その光の中から光竜が飛び出してきた。

 金色に輝く鱗に、頭の頭上には大きな花が咲いている。


「って、花!? もしかして、光の妖精が竜になった……ってこと!?」


 これはやばい、どうしよう。

 ロゼッタは冷や汗が止まらなくなる。

 きっと先ほどまでの可愛い姿は仮の姿で、光竜こそが光の妖精の真の姿なのだろう。マジか勘弁してくれ……と、ロゼッタは視線が泳ぐ。


「これ、結構やばくないか?」

「やっぱりいぃ!?」


 やってきたレオも目が泳いでいて、「俺たちここで死ぬのかな」と言っている。けれど、ロゼッタはその答えを知っている。


「いや、死なない!」

「ロゼッタ……」

「なぜなら死ぬとしたら私だけだから!」

「なんで!!」

「なんでって言われても……なんでもなんだよ」


 ここが乙女ゲームであるならば、プリムを始め、攻略対象キャラクターのレオが死ぬことはないだろう。

 カインも魔王として後々登場しているので、ここで死ぬとは考えにくい。

 つまり死んでもいいキャラクターは、悪役令嬢ロゼッタだけだ。


(こんなところまで死亡フラグを立ててくるとは……ぐぬぅ……)


 ロゼッタが光竜を睨みつけていると、レオに肩を掴まれた。


「馬鹿! そんなあきらめるようなことは絶対口にするな! ロゼッタのことは、必ず俺が守ってみせるから!」

「レオ……」


 その言葉に、少しだけ心臓が早くなるのを感じる。


(悪役令嬢なのに、攻略キャラクターから守るとか、言われちゃった……)


「ふふっ、ありがとうレオ! なんだか頑張れる気がしてきた!! よーし、気を取り直していきますか!」


 マナポーションはまだたくさんあるから、上級魔法の連発だってできるはずだ。けれどまずは、光の妖精――もとい光竜が、どれくらい強いのか確認する。


「闇の妖精よ、影から闇を作り出せ! 【ダークアロー】」


 ロゼッタの闇の矢が、光竜に直撃する――が、金色の鱗に弾かれてしまって傷一つついていない。


「……まじか」


 これはかなーり、やばい状況かもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『私、魔王。――なぜか勇者に溺愛されています。』コミカライズ連載中!
魔王を倒しに行った勇者が、魔王に一目惚れしてお持ち帰りしてしまうお話です。

コミカライズページはこちら

私、魔王。―なぜか勇者に溺愛されています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ