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両親へのプレゼント  作者: しらとり あきら
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お客様に嘘をついてしまった!

  彼女がこちらへ振り返ると、私は彼女のほうへ歩み寄った。


「あと、5分だけ待っていただけませんか?」

  と私が聞くと、彼女は特に不審がらずに微笑み、玄関にほど近いロビーで待ってくれた。



  私はすぐに予約のサブ責任者である長谷川に、


  「8月16日の新規、一部屋何とかならないか?」


  無理だとは分かっていたが、私は念のため確認をした。


  「冗談はよしてくださいよ。マイナス7ルーム(オーバーブッキング)から、まったく動きはないのですから」と長谷川が答えた。


  「マジかよ」と私は少し荒い口調で言った。



  私の心の中で、マイナス7ルームくらいなら、何とかなりそうだと確信をした。



  私は彼女のところへ戻ると、


  「お待たせしました。お部屋をご用意させていただきすよ」と言ったのだ。


  「でも、さっき満室だと」

」  と彼女が不安そうに言ったため、


  

  「先ほど、予約の係に確認をしたら、1件予約のキャンセルのし忘れがあったので、大丈夫ですよ」と私は咄嗟に嘘をついた。



  「ありがとうございます。本来なら嬉しいのですが....」と彼女が言うと、



  「どうかされましたか?」と私は聞いた。



  「実は、こちらのホテルがそんなに料金がかかると思っていなかったもので、恥ずかしいことですが、手持ちのお金が25,000円少々しかないのです。 今回は他のホテルも満室のようなので諦めます。次回はお金を貯めてから来ます。 今までいろいろと調べて頂き、ありがとうございました」と彼女は礼を言い、立ち去ろうとした。


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