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エピローグ 異世界学校

 体育祭が無事(?)に終わり、シャドウ事件も解決し、姉との確執も少しずつ打ち解けている中、あいも変わらず里奈は私の部屋から学校に通っている。


「コーネリアさんの嫌がらせも無くなったんなら、もう学校に通う必要もないんじゃない?」


「何を言っているんですか!まだハロウィンにクリスマスと楽しいイベントが目白押しじゃないですか!こんなおいしいイベントを逃したら後悔します。それに……」


「それに?」


「勇者様もいるんですよ、私たちのクラス。年は離れてしまいましたが、私の恋はまだあきらめません」


「ははは、それは先生も苦労しそう」


 そして、二人で道を歩いていると平野さんがふらふらと歩いているのを見かけたので、声をかけることにした。


「どうしたの、平野さん。元気ないみたいだけど」


「うう、身体の節々がすごく痛いんです。これは誰かにオラオラ無駄無駄されたに違いません」


「ナンノコトダカワカラナイナ」


「なんで急に片言なんです? こんな痛みを癒してくれるのは里奈ちゃんのおっぱいしかありません」


 平野さんがぐで~と里奈の胸に顔をうずめる。いつもの変態行為になれたかのか里奈は慌てず動じず平野さんの顔を引き離した。

 魔王が取り付いていたほうがマシだったような気もするが、きっと気のせいだろう。


 そして、教室の扉を開けると、教室の隅でこちらを一瞥する魔王の跡取り娘がいる。そして、私の隣には勇者の恋人兼お姫様で聖女がいる。チャイムが鳴り響き、異世界を救った元勇者の先生が出席を取り始める。


 ここは異世界の関係者がなぜか集った学校。さしずめ異世界学校といったところか。

 だけど、そこはバカ騒ぎするだけでも他の学校と何も変わらない変哲の無い学校。


 そして、今日も学校生活が始まる。

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