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仮想V-バーチャル-  作者: 嵐風颪
6/7

第六話「正体」

 ガキィ!!

「ったく、女に守られて男が成るかよ」

 全くだ。オレは手に持っている武器──槍にもう一方の手を沿え、力を込めた。

「おらぁ!」

 化け物が後ずさる。

「大丈夫か?」

「……え? だ、大丈夫だ!」

 オレは氏神を片手で抱き上げ、走り出した。

「や、やめろ!!」

 そして近くの岩陰に彼女を下ろす。そして笑いかける。

「ちょっ、秋山……!? どういう──」

「ちょっと待ってろ……。すぐ消してくるから」

 そして化け物に向き直る。

「さぁて……久々のV世界だ」

「お前……"VR"だったのか? だったら何で今までっ……」

 オレは氏神のそれを背後の聞き、オレは槍を構える。

「"VR"……それはちょっと違うな」

 足が動く。走りながら、オレは回想する。


「許してくれ、聡一。でも大丈夫だ」

 父がそう言った。その頃のオレは頭に何か複雑な機械をつけていた。体も棺おけのようなベッドに寝かされていた。オレはクエスチョンマークを頭上に表示する。

「危ないと思ったら──お父さんが助けてあげるから、安心しなさい」

「どういうこと?」

「今から一人にするけど、一人でも大丈夫だよな? もう小学三年生だもんな」

「うん。一人は大丈夫」

 そうオレが答えると、父は手元のスイッチを押した。そうだ、オレは──


 そこで、氏神が叫んだ。

「お前は……お前は何なんだよっ!?」

 オレは飛び上がった。

 刹那。

「オレは──」

 時が止まったかに見えた、次の瞬間。

 ──あの化け物は消え去っていた。

 氏神に向き直る。

「──仮想V世界、"第一実験体"──だ」

「!!!」

次回予告:聡一の正体が明らかに……次回最終回!

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