005
10体を分離してから100匹目のスライムは銀色のボーナス個体だった。直ぐに討伐してスキルを確認する。
鑑定結果
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スキル高速思考Lv1
考えるスピードが上がる。魔術師に欠かせないスキル。
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高速思考ほしいスキルだったので優斗は嬉しかった。そろそろ帰る準備をしないといけない時間が差し迫っていた。優斗は分離体と連絡を取る。分離体同士は念話で話しができるようになっている。
(みんな。そろそろ帰るよ。集まってくれ)
優斗がそう念話すると(おう)と念話がいくつも帰ってくる。優斗がしばらく待っていると10体の分離体が近づいてくる。そして10体はドロップアイテムの入ったリュックを地面に置き優斗に吸収されていく。優斗は吸収されていく自分の分離体を見て気持ち悪いと思った。
なんだか優斗が自分自身を食べている様に思ったからだ。すべての分離体を吸収すると地面にはリュックが消えた後に残ったドロップアイテムが散らばっていた。その中にはスキルコアもあった。優斗は亜空間倉庫にドロップアイテムを取りあえず全部しまうとダンジョンの第2階層へと続く階段のほうへ向かった。
そして2階層に下りていき魔石に魔力を登録する。そして魔方陣を使い入口へと戻った。
「やっと今日のノルマは終わった」
優斗は今日、時分におこった不思議なことを思い出していた。今日の話を誰にしても信じないだろうと思った。優斗はダンジョンの探索者主張所に向かう。そして受付カウンターについた。カウンターで探索者カードを出す。
「南雲優斗君ね。無事の帰還おめでとうございます。これからも無理はしないように頑張ってね」
受付嬢の笑顔が頭にこびり付く・美人は得だなと思う。不細工な自分には関係ないと感傷に浸る優斗だった。
優斗はドロップアイテムを換金するために探索者協会新宿支部を目指す。優斗はドロップアイテムを全部換金するつもりでいた。騒ぎにはなると思っている。しかし毎日同じようにドロップ品があるのに納めないとたまっていくばかりだ。
ただ、スキルコアの換金はしばらくしないことに決めていた。15分ほど歩いて探索者協会新宿支部にたどり着く。買取は誰にも知られないように個室で行うことになっている。優斗は機械から整理券を取ると椅子に座り整理券の番号が呼ばれるのを待つ。
45分ほど待って優斗の番号が呼ばれた。6番の個室に向かう。個室の中には二十歳くらいの受付嬢が席に座り微笑みかけてくる。
「ドロップアイテムの販売ですね。前の席にお座りください」
優斗は席に座り用件を切り出す。
「はい。ドロップアイテムの買取をお願いしたいです」
「でわ。ドロップ品を出してください」
「ドロップ品を全部出すとこのカウンターに収まりません。アイテムバックの用意をお願いします」
優斗がそう言うと受付嬢は不思議そうな顔をする。優斗が言ったことを正しく理解していなかった。
「えっ!?」
「だからですね。ドロップ品のコアだけでも899個あります。HPポーションは226本になります。だからアイテムバックが必要だと思います」
「え、あ、分かりました・少々お待ちください」
受付嬢は部屋を出ていき事務所に向かったそして上司となにやらやり取りをしている。探索者協会新宿支部で一日にこれだけの納品があったことが今までなかった。なので上司もどういうことか確りと受付嬢に確認する。そしてドロップ品の数を聞きおどろきを示す。上司は前例はないがアイテムバッグを管理棚のカギを開けて取り出す。そして一言二言注意をして受付嬢に手渡した。
受付嬢がアイテムバッグを持って戻ってきた。受付嬢はそれでも優斗の言っていることを信じてはいなかった。受付嬢が席に着くと優斗はコアから出していく。
カウンターの上にはコアが溢れる。
「収納スキルの持ち主だったんですね。どこにドロップ品があるかわからないのでおどろきましたよ」
受付嬢が本当に驚くのはこれからである。
「早くアイテムバックにコアを収めてください。カウンターにおさまらないですよ」
「分かりました、直ぐにいれます」
優斗は次々にカウンターにコアを出す。800以上のコアを出すだけでも一苦労だった。
「コアはこれで終わりです。跡はHP回復ポーション(小)を出しますね」
今度はHP回復ポーション(小)を机に並べていく。その量を見て受付嬢は本格的に驚いている。
「まだあるのですか?」
「あと100本くらいです」
すべてのドロップ品を出し終えて優斗は安どする。
「これで終わりです」
「物凄い量でした。これは一日分ですか?」
「今日、探索者登録したばかりですよ。だから一日分です」
「そうですか。ジョブをお伺いしてもいいですか?」
「はい。ジョブはノービスです」
受付嬢は思わず声を上げる。それだけ驚いていたのだ。
「あの。ノービスですか?」
「はい、あのノービスです」
「スキルは鑑定と魔力操作だけですよね」
「はい。そうでう。でもスキルコアを見つけたのでそのスキルも使っています」
「そのスキルは・・・?」
「それは内緒です。その質問は受付嬢の職務権限を越えていますよ」
受付嬢が優斗のスキルに興味を示したのは仕方がない。今までこんなに多くのドロップ品を納品した探索者がいなかったからだ。しかも一日でドロップしたものだという。しかし、優斗の言い分はもっともである。探索者のスキルを知ろうとするものはいるが良いことだとは言えなかった。
「申し訳ございません。買取金額の査定を行います。スライムのコアが899個あります。一個300円なので269,700円になります。ポーションが226本で1本10,000えんですので2,260,000円になります。合計で2,529,700円になります。お支払いは翌日までに指定の口座に振り込まれます」
「分かりました。ありがとうございます」
「またのお越しをお待ちしております」
優斗は直ぐに探索者協会新宿支部をでる優斗が席を立つと受付嬢とその上司が難しそうな顔で話していた。
「ジョブはノービスだったんだろ。このドロップ品の数は信じられないな」
「私もそう思います。でもダンジョンでスキルコアを見つけて取得したそうです」
「そのスキルが影響しているのかな?」
「何とも言えませんが多分そうかと・・・」
2人はアイテムバックに入っているコアとポーションを机の上に出して確かめるのだった。
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