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本当の気持ち

作者: 小田虹里

 本当の心を隠して騙して笑って。

 ひとりぼっちになって、泣いて。


 偽りだらけの僕を、誰が愛するというのだろう。

 曝け出して泣けたら、どれだけいいのか。


 でも、誰かに言われた。

 「涙は弱さの象徴」だ。

 僕はもう、泣いてなんかいたくない。


 だけどキミは言ったね。

 「泣くことのほうが、勇希」

 「泣けるキミは、強いんだ」って。


 僕は本当に、強くあれるのかな。

 キミを守りたくて強くなりたいと願うのに。

 いつまで経っても意気地なし。


 仮面をつけすぎて、本当の顔を忘れてしまったよ。

 僕は笑っていたんだった?

 僕は泣いていたんだった?


 あぁ、心の中までぐちゃぐちゃだ。

 自分自身に問うても、答えが見つからない。


 僕を映す鏡よ。

 僕の本当を教えて。


 強くありたいのに、何が「強さ」なのかも見失った。


 強いって、なんだろう。

 弱いって、なんだろう。

 

 強くなくちゃ、ダメなのかな。

 弱いままでは、ダメなのかな。


 キミの存在が大きすぎて、自分がちっぽけに見えてしまう。

 キミの前では、すっかり形無し。


 どうか、どこまでも情けなく恥ずかしい僕を、お許しください。

 強いも弱いも分からない僕を、お許しください。


 いつの日か、心から笑ってキミと向かい合える日が来たら。

 そのときは、ハッキリ伝えよう。


 「ありがとう」って。


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