68ー1.魔人タウ、再び(1)
今回は、忘れないように、Theta島への転移用の魔法陣を見ておくことにした。
「キリ姉、先に、Theta島へ転移するための魔法陣を見ておきたいの。いいかな?」
「もちろんよ。見てきていいよ」
私は、パープルとミユを連れて、もう一つの魔法陣の前にやって来た。遺跡には、2つの魔法陣が描かれていた。前回は、すぐに、ダンジョンに向かったので、見ることが出来なかったが、今回は、しっかりと、見ることが出来た。そして、以前のように、意味が分からないって、言うことはなかった。しっかりと、その内容を理解することが出来た。
また、タウ島への転移魔法陣との違いを確認することが出来た。もう少し、別の魔法陣を確認すれば、汎用型の転移魔法陣を作成できそうだ。
「キリ姉、終わったよ。それじゃ、ダンジョンに潜ろうか?」
「それじゃ、行くわよ」
「「はい」」
私達は、ダンジョンに潜っていった。ダンジョンの中に充満している魔力は以前とは、けた違いの量だが、魔物の種類やレベルに変化はなかった。
私達は、ミユの強化魔法を掛けて貰ってから、一気に、進むことにした。
「ミユ、強化をお願いね」
「はい、
スキル魔力耐性向上、
スキル物理攻撃向上、
スキル魔法攻撃向上、
スキル攻撃速度向上」
ミユに全員が強化魔法を掛けて貰った。
「キリ、念のため、ダンジョンの中を調べて見て」
「はい、スキル探索」
私は、スキル探索で、ダンジョンの内部を調べて。すると、ダンジョンは以前と変わっておらず、魔人タウは、50階層の最下層にいる。そして、その他の魔物も、同様だった。
「キリ姉、前と同じよ。最下層の第50階層に魔人タウがいるわ。それと、ガーゴイルやスケルトンの軍団やレッド・ドラゴンもいるわ」
「わかったわ。キリ、ありがとう」
「前回と同じでもいいけど、こちらの体力は残しておきたいね」
ハルトが、意見を言った。キリ姉も賛成の様だ。
「それじゃ、隠密魔法で、最下層まで、隠れて行く?」
「「賛成」」
「それじゃ、キリ、お願いね」
私は、全員に隠密魔法を掛けて、姿を消した。
「私と、ミユは、パープルの背中に乗って、先に、最下層に行くね」
「わかったわ。ハルトと私は、少し遅れるけど、後を追いかけるね」
「それじゃ、また、後で」
私は、パープルの背に乗って、ミユと共に、一気に、最下層に到達した。
「さあ、どうしようかなぁ」
「まずは、最下層の調査ね」
私は、スキル探索で、最下層を重点的に調査した。あの変な機械は、修理されて、治っているようだ。そして、魔人タウは、階層の中央に陣取っていた。周りには、魔物は、いないようだ。
次に、私は、スキル鑑定で、魔人タウを調べて見た。すると、レベルは、変化がなかったが、魔力量は、以前の10倍になっていた。従った、魔法の威力も、10倍になったと考えていいようだ。
「すごい魔力量よ。多分、あの機械も強くなっているわね」
「弱点が雷ということに変わりはないと思うわ」
「そうね。でも、魔人タウに魔法を防御されそうだわ」
「あの機械の鎖を防げれば、ハルトが倒せると思うわ」
「そうか、あの回転を止めればいいんだね。ミユ、やってみるね」
私達は、ハルトとキリ姉が来るまで、待機することにした。私は、その間に、ハルトの支援方法を考えていた。
「お待たせ」
キリ姉がやっと、到着した。私は、調べたことを伝えた。
「そうか、魔力が10倍になっているのか。少し、厄介だね」
「まずは、あの機械を止めない?」
「いいわよ。どうするの? 何か、考えたの。キリ」
「土魔法で、あの機械の回転を止めるつもりよ。そこをハルトに攻撃してもらうわ」
「あの魔人タウは、どうするの?」
「ミユの光魔法とキリ姉の火魔法で、注意を機械から逸らして貰える?」
「いいわよ」
「それじゃ、行くよ」
私は、皆の隠密魔法を解除した。これで、皆は、魔人タウに認識されることとなった。
キリ姉が、魔人タウに声を掛けた。
「久しぶりね。元気になったのかしら?」
「魔火山が噴火したからな。もう、ベストの状態になったよ。今まで、待ってくれて、ありがとう」
「それじゃ、始めましょうか? 私達は、パーティーで、戦うけど、いいわね」
「もちろんだ。それでこそ、私も、本気で戦える」
「それで、殺してもいいのかなぁ?」
「それは、覚悟の上だ。どんな結果になっても、後悔はない」
「わかったわ。それじゃ、始めましょうか」
私達は、キリ姉の声に合わせて、配置に着いた。ハルトが先頭で、まず、あの変な機械を相手にする。それから、ミユとキリ姉で、魔人タウの注意を引きつける。私は、全体の様子を見ながら、攻撃をすることにした。
「ハルト、頑張ってね」
キリ姉の声と共に、ハルトが、円柱形の機械に攻撃を仕掛けた。私は、鎖の部分が、うまく回転しないように、円柱形の機械の傍に、土魔法で、柱を何本も作っていった。それにより、回転が阻害されている。
ハルトは、勢いが弱まった鎖を大斧で、叩き落した。これで、円柱形の機械の攻撃は、無くなったと思ったが、また、新たな鎖が鉄球付きで、飛び出してきた。あの鎖は、1本ではなかった。
やはり、円柱形の機械本体を攻撃して、破壊しないとだめなようだ。
ミユとキリ姉の二人も、魔人タウの注意をハルトから、逸らしていたが、そろそろ限界にようだ。私は、魔人タウの攻撃を弱らせるために、闇魔法で、結界を作り、魔人タウの身体を覆った。
「おぉ、闇魔法を使うのか。これは、予想外だった。だが、闇魔法は、私も、得意だよ」
魔人タウは、私の結界を直ぐに無効にした。やはり、闇魔法では、魔人の方が、一枚上手のようだ。
私達は、長期戦になっていくのを覚悟することになった。




