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66.魔大陸の研究

 私は、ミユとパープルと共に、魔法学院の自分の部屋で、魔法陣に関する研究を行うことにした。まず、あの魔大陸では、転移魔法を使うのに、膨大な魔力を使わないといけなかった。このことを検討することにした。


 「ミユ、あの魔大陸で、何か、違和感を感じなかった?」


 「それほどではなかったけど、ダンジョンの中より、息苦しかったわ」


 「私は、感じなかったわ」


 「それは、キリが闇魔法を自由に操ることができるからだと、思うわ」


 「パープルも、違和感を感じた?」


 「うん、気持ち悪かったよ。身体中に、何かが、纏わり付いてくる感じ。あの魔人が、使った結界みたいね」


 「あの魔人って、誰?」


 「ハルトが倒した魔人」


 「よく分からないけど、まあ、いいか。闇魔法の結界だというわけね。それが、自然に発生していたということ?」


 「キリ、自然か、どうかは、分からないけど、充満している感じがしたわ」


 「ミユ、でも、まだ、魔火山の噴火はしていないのでしょ」


 「そうよ。でも、あの空間自体が人工的に作られているとは、考えられない?」


 「うん。変な空間」


 「パープルも、そう思うよね」


 「うん。ミユと同じ」


 「そうか、私は、ちょっと、鈍感なのかもしれないね。特に、闇魔法に関しては、特にね。2人の言うように、人工的に、闇魔法で、結界が張られていたなら、その結界の目的は何かな?」


 「魔人レッドが張っていた結界は、麻痺・毒を相手に与えるためだったけど、それとは、違うわね」


 「そうね。特定の魔法に影響を与えていたのかもしれないわ。特に、転移魔法に関しては、自由に使えなかったものね」


 「キリ、あの魔人タウの用いていた道具を思い出してよ。あれは、どう見ても、機械よね」


 「ミユも、そう思った? あれは、機械だわ。でも、この世界には、電力がないよ」


 「本当に、そうかしら? 過去に電気を使った文明があったかもしれないわ。それに、召喚者が何らかの機械を持ち込んだのかも?」


 「今度、魔人タウに会ったら、壊れた道具を見せて貰ったらいいよ。それで、分かるよ」


 「そうね。ミユの言うとおりね。ここで、そのことを議論しても仕方ないわね」


 「まとめると、闇魔法の結界が魔大陸全体に張られており、特定の魔法を使い辛くしている、ということね」


 「そうだと思います。どのような魔法に影響を与えているか、また、調べて見ましょう」


 魔大陸は、空間自体が闇魔法の結界になっていると予想できた。そのため、多大な魔力で、その結界を破り、その間に転移魔法で、移動する。そして、魔法陣には、事細かく、その破るべき結界の方向や高さなどが設定されているため、複雑な構造になっていたのだ。それと、マルグリット先生に教えて貰ったように、分かりづらくするための工夫がなされていたという訳だ。


 私達は、次に、魔法陣の簡略化を検討していくことにした。これにより、より少ない魔力で、転移魔法が利用できるかもしれない。今は、2回しか、私以外が転移魔法を利用できない。これでは、少なすぎる。よし、頑張ろう。


 私とミュで、まず、立体的な魔法陣を平面に描き直すことを始めた。そして、その平面の魔法陣が機能することをスキル鑑定で調べた。


 次に、無駄な部分を削除して、簡略化を試みた。意外に多くの部分が無駄に描かれていることがわかった。それは、おそらく、分かり辛くするためのものだろう。


 それらの無駄を省き、シンプルなものに描き直した。それを、神具の形に作り直して、誰でも、魔力さえあれば、使えるようにした。ただ、まだ、汎用ではない。この神具は、ゲートとタウ島の間を移動することだけにしか、使えない。タウ島から次の島へ移動する魔法陣をまだ見ていなかった。それを確認してから、戻ってきておけばよかったと、キリは、後悔した。


 「ミユ、何か、食べに行こうか?」


 「はい、行きます」


 「パープルも、行く」


 私達は、魔法学院の食堂に行った。久しぶりの食堂だ。ここは、24時間いつでも空いており、無料で、食事ができる。


 「ミユも、好きな物を取ってね。どれでも、無料よ」


 「はい」


 パープルは、すでに、皿の上に大量の肉を載せていた。私も、好きな肉を乗せて、席に着いた。


 「「頂きます」」


 「また、魔法学院で、勉強したいなぁ」


 「キリ、私も入学したいです。本格的に魔法を勉強してみたいです」


 「いいわね。私も、ミユと一緒に勉強をしたいわ」


 ミユが、私の腕に絡みついてきた。それを見て、パープルも、私の腕に絡みついてきた。


 「もう、二人とも、食べれないじゃないの」


 「だって、キリが好きだから。いいでしょ」


 「食べてからにしてね」


 「食べ終わったらいいのね。ちゃんと、聞いたからね」


 ミユが、こんなに嬉しそうにするなんて、見たことがなかった。いままでは、遠慮していたのかな。もっと、自由にすればいいのにね。パープルは、肉に再び挑みかかっていた。私も、負けないわ。 

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