53.包囲された魔人ブルー
少しでもお楽しみいただければ幸いです。
アクエィアスが、兵士用のマナドールを上級ダンジョンの中に誘導していた時だった、パープルが、兵士用マナドールをつれて、やって来た。
「キリ姉に頼まれて、連れて来たよ。向こうでは、戦闘がなかったよ。」
アクエィアスは、それを聞いて、少し考えた。 アクエィアスは、思念伝達で、ピスケスに連絡を取った。
「ピスケス、こちらは、アクエィアスです。中央の上級ダンジョンの戦闘は終わったよ。兵士用マナドールを上級ダンジョンの中に入れて、待機しようとしているの。そっちの状況を教えて。」
「アクエィアス、こちらは、まだ、戦闘を開始していないよ。でも、魔人ブルーがトロールの魔王軍を連れて来ているの。その数は、5000匹で、少ないけど、ちょっと、厄介かも。」
「そうね。トロールは、強いね。それに、こちらで、ゴブリンとマナドールが戦ったんだけど、5対1ぐらいの感じ。マナドールは、思ったより弱いよ。」
「だったら、そちらのマナドールを寄越してくれない。それと、空の上級ダンジョンの中に2万体ずつマナドールを待機しておくように、キリに伝えてくれない。用心のためだって言ってね。」
「わかったわ。」
アクエィアスは、言われたように、連絡をした。
待機用の兵士用マナドールはすぐに手配された。アイテムボックスに100体ずつ入れることが出来るので、200個の小さなアイテムボックスを転送するだけなので、ほぼ一瞬だった。
「それじゃ、応援に行くよ。」
アクエィアス達3人は、ピスケスの居る上級ダンジョンに急いで向かった。
一方、キリ達は、のんびりしていたが、 アクエィアスからの思念伝達で、少し動こうと考えた。
「そろそろ、私達も行きましょうか。」
と、キリ姉が皆に声を掛けた。
「はい、いつでもいいよ。食べ終わったから。パープルもいいよね。」
「うん、大丈夫。」
「ここから、北東の上級ダンジョンで、トロール軍団との戦闘が始まるみたいね。
そこで、私達は、ここから、東にある上級ダンジョンに向かうことにするね。
さっきみたいに、神官達が隠れているかもしれないから。」
「「はい。」」
キリ姉達は、リーグリ王国の東端にある上級ダンジョンに向かった。
先ほどのダンジョンと同様に探索し、確認したが、ここには、誰もいなかった。
キリにダンジョン内の調査をして貰ったら、魔人が居ることが分かった。その魔人は、初めての相手だった。
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北東の上級ダンジョンでは、いよいよ、戦闘が始まる所だった。
他の上級ダンジョンからの応援もあり、弱いマナドールだが、合計で、5万体にもなっていた。
アクエィアスとピスケスは、全体を見渡しながら、トロールを狩っていった。
そして、レオとヴァルゴに、ハイパー・トロールを狩るように指示をした。すると、マナドールでは、倒せなかったハイパー・トロールが、次々と倒れて行った。そして、 アクエィアスとピスケスの火魔法の範囲攻撃によって、燃え上がって行った。
暫くすると、ハイパー・トロールは、ほぼ全滅した。
次に、アリエスとタウラスに、魔人ブルーの相手をさせた。
「私達2人が、あなたの相手をするわ。」
「私が、魔人ブルーと知っているのかな。」
「もちろん、知っているよ。」
「ほう、そうかね。」
魔人ブルーは、戦わずに、転移魔法で逃げてしまった。
「あれ、まだ、何もしていないのに。逃げちゃった。」
アリエスとタウラスは、呆れてしまった。
2人の同時攻撃には、耐えられないと考えた魔人ブルーは、一気に逃げてしまった。
残りのトロールは、マナドールの数で押し切った。それと、アリエスとタウラスの火魔法による範囲攻撃も有効であった。
アクエィアスは、キリ姉に、戦闘は終わって、後始末をしていることを伝えた。
残った、マナドールは、上級ダンジョンに保管しておくことも伝えた。
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キリ達は、上級ダンジョンをゆっくりと潜っていった。途中で、出くわした魔物は、特に強くなかった。これまでのダンジョンと変わらない魔物であった。
それ故、魔人の前に出るまでの魔物は簡単に狩ることが出来た。
「よく、ここまで来たな。」
「初めてだよね。」
と、キリが言った。
「初めてだが、お前たちの事は、よく聞いている。」
「へぇ、それって、魔人レッドかな?」
「そうだな。魔人レッドにも聞いたな。」
「それ以外に、誰が居るの?」
「魔人ブラックは、知っているか?」
「初めて聞く名だよ。誰?」
「まあ、よい。これから、どうする?戦うのか?」
「どちらでもいいよ。逃げてもいいよ。」
「ほう、逃がしてくれるのか。」
「悪さをしないのなら、特に、気にならないよ。」
「ふむ、共存もできるのかな?」
「私は、いいよ。キリ姉、どう思う。」
「そうね、私もいいよ。面倒が一番いやよ。」
「ハルトは?」
「僕は、キリ姉に付いて行きます。」
「うーん、よくいったね。」
キリ姉は、ハルトの横に行き、腕にぶら下がって遊び始めた。
「ミユは、どう?」
「キリ、私も、本当は、争いが嫌いなの。だから、戦わなくていいなら、それがいいわ。」
「ねえ、皆、いいって言ってるよ。どうするの?魔人さん?」
「そうか、私も、共存を望んでいるのだが、魔王がどう思うかだな。」
「それなら、聞いて来てよ。待ってるよ。」
「よし、待っていろ。」
魔人は、転移魔法で消えてしまった。魔王に本当に、聞きに行ったのかな?それとも、だましたかな?




