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1.目覚めたらそこに
文字量は長くても1話1000文字くらいです。
「お目覚めですか、ご主人様!」
「……………………は?」
朝起きたら、こ汚い部屋の真ん中に天使がいた。
大きな茶色の目をした、猫耳幼女。
「おはようございます。朝のお支度をお手伝いさせてください」
メイド姿のふわふわ幼女が笑っている。
3秒ほど考えてみた。
「なんだ、夢か」
27にもなって、こんな幼女が部屋にいる夢見るとか、俺も大概だな。
「だが俺は幼女趣味じゃない」
「はい?」
「どうせメイドの格好で出てくるんなら、もっとこう、ぼんと出るとこ出てるのがいい。やり直し」
「えええ」
幼女メイドは、へたりと猫耳を倒した。
「そのうち育ちますので……今はこれで我慢していただけませんか」
「育成とか面倒くさくて無理。放置して勝手に育ってる系ならまだしも。アレか? 課金したら成長するシステムなのか?」
「ほ、放置してくださっても勝手に育ちますので!」
「そうか、じゃあ早く育って」
そうは言ってみたものの。
夢にしては、なんかリアルだ。