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本当は上だけのはずだったんですが、さすがに短すぎるのは読んで下さる皆様に失礼かと思い、急遽全3話に仕立て上げました。お盆でお暇していましたらお読みください。

「はい、はい、はいっ! 私やります!」


会社の食堂の隣のテーブルで後輩がなぜか手を上げて叫んでいた





後輩よ、何している?


というか何言っているのかな?




将来どころか、現在が不安だよ(笑)





食堂では静かにするように窘めたら


「も~、先輩ったら天然なんだから~(笑)」


逆にディスられた?!






ちょっとだけ話を戻しますね




私は桃地美子といいます


某会社のOLです


もうすぐ30歳になります


会社の規則では誕生日になると社宅のマンション(独身女性専用)を出て行かなければなりません


つまりどこか住む所を探さなければならない、と言う訳です





「あ~あ、どこかにいいマンションないかな~」


同僚とお昼を食べている時に思わずグチった私は悪くない(はず)





自分でも探すつもりだけれど、口コミで訳あり物件とかイイ情報が得られば儲けもの


聞かれた方もウワサのネタができてWin-Winの関係だよね?、との下心がったりもする(笑)




ところが


「「「「何考えているの(んですか)!?」」」」


思いっきり怒られた


理不尽です!(涙)






想像してみて下さい


毎月5万円とか家賃を払うけど、後には何も残らない


同額をローンにし20年後には中古のマンションが手元にある


どちらがお得かは一目了然です!





そう言うと


「3Kを選んでどうするの!」


ツッコミが来ました




私は高学歴、高身長、高収入ではないんですが?


それよりも男ではないよ?


そう言うと懇切丁寧に教えてくれました




高学歴、高年齢、高層マンションの3Kだ!


それはおひとり様確定の黄金のパターンだ!


だそうです






いや私は普通の学歴なんですが・・・


それと高層マンションなんて無理ですって!


高年齢だけはあってるけど(涙)





なんて言いませんよ


いくら私でも空気くらいは読みますよ(笑)





「まさか猫か犬でも買おうと思ってないよね?(ジト目)」


そう聞かれてすかさず目を逸らす私






癒しのためにペット可の所を探そうと思ってました


・・・なぜ私の考えが判ったのでしょう


エスパーですか!?


それともサトラレ?






「「「「はあ~っ」」」」


ため息をつかれました




え?


私が悪いの!?





なんでやねん!


マジでそう言いたいです






同じ職場の女子社員の大半は既婚者、つまり旦那持ち


残りの未婚女性はゴールインが確定しているか彼氏持ちのどっちか


つまりリア充率99.89%(笑)





彼氏がいないのは私一人だけ


みごとに売れ残っちゃいました(涙)


お局様決定ってことですね





まあ私の女子力低いですから当然といえば当然です


私以外の娘は「私の女子力は53万ですよ!」って言いそうだし(笑)






それに比べて私は「女子力?なにそれ、美味しいの?」ですからね


・・・なんか目から心の汗が出てきました(涙)





というように私の今後を肴に会社の食堂で昼食を食べていました


「私の女子力を上げないといけないよね、誰か上げてくれないかな~(苦笑)」


私がそう言ったらいきなり隣のテーブルで食べていた後輩が立候補してきました


それが冒頭の台詞です





「まがりなりにもこの1年、なんとか仕事をしてこられたのは先輩のおかですし・・・」


すみません


記憶にございません(笑)





イヤ、マジな話です


後輩ちゃんのフォローは少しはしたかもしれないです


でもそんな、何処かの階層守護者のレベルの忠誠心を向けられる覚えはありません(笑)





「あ~、判る~、私も彼氏とのデートの日、帰る直前に無茶ぶりされた仕事を手伝ってもらったし?」


いや困ってる人がいたら助けるのはあたりまえですよ?






「私もハゲ(上司)に無茶ぶりされた時助けて貰ったよ!」


なにこの褒め殺し?!


ひょっとして皆は私の事が嫌いなの(涙)






「いやだってね、会社で出会いは無いし、合コンはカンベンしてもらいたいし・・・」


そう言うと


「あ~、ごめん、それ引き立て役だから・・・」


いきなりカミングアウトされました!





ずっと前に私を合コンに呼んだ幹事の陰謀だとか


彼女は、なんでも狙っている男が合コンに出てくる情報をゲットしたらしい


だから確実に落とすために引き立て役として私が選ばれたそうな






当日の終業時間ギリギリ、つまり合コンが始まる30分前に私に声をかける


欠員が出たので、出て欲しい


当然会費はタダでいい


以上をウンと言うまで延々と繰り返されましたね(涙)






当然、私は通勤用の地味スーツ


彼女は勝負服のAラインのワンピ


見事に引き立て役になったそうな


・・・今初めて知ったよ(涙)





どおりで合コンは私だけ雰囲気が悪かったわけだ(汗)


場違いだもの


私だけ会話が弾まないわけだわさ・・・





「あ、きっちりシメておいたから!」


後で知った彼女がきっちり〆たそうな


そういえばあの後、高価なチョコの詰め合わせを貰ったような気がします(汗)





女の世界は凄まじくドロドロしています


・・・おかげさまで合コンはトラウマになりそうです(涙)






「まかせてください!私が先輩を見事に変身させてみせましょう!」


貴方は、めちゃもて委員長ですかい!?


それとも、ヒギンズ博士!?


あるいは・・・あと誰だけ(笑)






「とりあえず髪と服とお化粧ですね!」


後輩ちゃんが叫んでいます


いや私は合意した憶えがないのですが?





「とりあえず彼氏に、フリーのよさげな男を頼んで合コンだよね?」


一緒に昼食していた同僚もなにやらヤル気マンマンのようです


いや私は、以下略(笑)





一つだけ判ったことがあります


どうやら私は彼女達のおもちゃになったみたいです(涙)


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