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赤ずきんは銃を持って  作者: 珠子
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プロローグ

書き終わり次第新しいものを投稿していきます。

最低でも一週間に一つはできたらいいな!と。




 この世界には人間ともう一つ、亜人が存在する。


 亜人の種類は多岐にわたり、有名なものだと人魚に獣人それから吸血鬼など。彼らは人間と共に平和に暮らしていた。


 ーーーおよそ三百年前までは。


 そもそも人間と亜人が共存していたということ自体が奇跡なのかもしれない。両者は根本的に違いすぎていたのだから。

 先にそれに気づいたのは一人の人間だった。今の平和は仮初のものであると、彼らは脅威であると、自分たちが危険であると。その考えは瞬く間に大陸中に広がっていった。そしてまた一人の人間が立ち上がった。後に英雄と呼ばれる彼は多くの人間を従え、生涯をかけて大陸を周り亜人を退けていった。その結果亜人の種類と数は大幅に減り、人々は平和を手に入れたのだった。



 と、まあここまでが教科書に載っている話、そしてここからが教科書には載らない話。



 英雄との戦いにより消耗した亜人たちは、種族ごとに集まって人間の少ない地域に移り住み始めた。これで両者は干渉することなく生きていくことができるようになった。はずだった。

 時代の流れとともに人間は繁栄した。世界は土地を得るため資源を得るため、開拓を進め遂に亜人の生息地ぎりぎりのところにまで居住区を設け始めた。だがそのままでは誰もそこに住もうと、そこを耕そうと、発掘しようと船を出そうとはしない。まあ当たり前のことだが。


 そこで作られたのが頑丈な柵と『亜人観察団』である。


 『亜人観察団』とはその名の通り、亜人の生息地として登録されている地域の付近で彼らを観察し、ときに命を懸けて戦う兵士たちの集まりである。これの発足により、安価で売り出されたその土地に人々は警戒しながらも移り住み、新しい生活を始めたのである。



 そしてその土地の一つがここ、ファビアン王国の南西部にあるアルノルトの森の周り、ユスト地域。我が職場である。

 右手にはマスケット。腰には銀の弾丸と、同じく銀のナイフ。無骨な革のブーツを履いて、隊のカラーである赤色のジャケットを羽織り森を眺める。


 カイ=シュバルツ十五歳。

 亜人観察団“対人狼特化兵”。

 第七要観察地『アルノルトの森』部隊所属。

 

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