告白
次の週の月曜日、俺は学校を遅刻した。
告白なんて言おうか考えてたら寝るの遅くなって見事に遅刻した。
「おはよーございまっす!!」
教室のドアを勢いよくあける。
「南雲今昼だそー」
今は現代文の授業らしい。
クラスの笑いものになりつつ席に座った。
「……」
正直、まだなんて言おうか決まっていない。
ストレートで、いいかな。普通に。
「翼っち、どしたんだよ遅刻なんて。珍しい。」
後ろの席の大志が話しかけてくる。
「あはは、ちょっと考え事」
「告白〜?」
「う、うるせっ!」
「南雲遅刻しといて騒ぐなー」
先生にまたもや怒られてしまった。
放課後、俺は西野さんに声をかけた。
「西野さん、あの……」
「ごめんなさい、私今日バイトがあって……」
「……何時に終わる?」
「えっと……21時ぐらい?」
「お店の近くで待っててもいい?」
「……うん。」
こうして俺は、西野さんと2人の時間を作ることが出来た。
─────午後9時
俺は西野さんが働く店の近くのコンビニに来ていた。
「あーうー、緊張する〜…」
あと3時間で17歳も終わり。
18歳になったと同時に、俺は、結婚相手が決まる。
「……西野さんがいいな。」
国が決めた人だから、本当に好きな人なんて運が良くないと無理な話だ。
18歳の女の子なんて日本中何千万人もいる。
ふと外を見ると西野さんがお店から出てきた。
だから俺もコンビニを出た。
「西野さん!」
「あ…南雲くん……」
「ごめんね、バイトの後なのに。」
「んーん。大丈夫」
「コンビニの裏の公園行かない?」
「そうだね!」
俺達は他愛のない会話をしていた。
世間話だったり、愚痴だったり、色々。
「そういえば南雲くんの話って、なに?」
時刻が夜の11時を回った時、西野さんが思い出したように質問してきた。
「……あ、すっかり忘れてた。大した事じゃないんだけどね」
「……?」
「その、俺は、西野さんが好きです。」
やっと言えた、俺の本当の気持ち。
「……」
「西野さん……?」
ふと相手の方を見ると、西野さんが泣いていた。
「あ、う、ごめんなさい!!」
「あの、その、実は……私もずっと好きでした。」
「え……?西野さんが……俺を……?」
「……うん。 」
「ほんとに?」
「うん…。ねぇ、南雲くん。キス、しよ?」
「え?」
「私が南雲くんに対する"好き"はキスとか、抱きしめたりとかする、そういう"好き"だけど、南雲くんは違う……?」
「違いません!!俺もそう言う"好き"です!!!!」
西野さんはニコッと笑うと俺の上に座った。
そしてどちらからともなく、キスをした。
「んっ……」
舌と舌が絡み合い、変な感じがする。
「西野さん……大好き……………」
「私も、南雲くんが大好き……………」
お互いに嫌というほどキスをした。