CASE1 あたしの理想 おまけ後書き
「はぁ~……作者死ね作者死ね作者死ね作者死ね――」
【ちょっと、物騒だなぁ。
確かにあのオチは悪かったと思うけどさ、死ねは流石に言いすぎじゃない?
だって、私が死んだら君たちも死ぬことに……】
「作者消えろ作者消えろ作者消えろ作者消えろ……」
【うわ、何か消えろに変わったし。
てか聖子ちゃんって私の中ではかなりデレデレキャラのはずなのに、いつからヤンデレに職種を変更したのさ?】
「そんなことは知らない。あたしは本当にあなたに失望した。
だから消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ……」
【だから悪かったって……。
でもさぁ、聖子ちゃんだって何かしら感じるものはあった訳でしょ?
これからの成長のために、あれくらいの試練は必要なんだよ?】
「ふん。試練とか言って、どーせバレンタインが近いからって、時事ネタの気分で書き進めた結果が夢オチだった訳でしょ?
都合良く使われるあたしたちの身にもなってよ!」
【うっ……それを言われるとすごく弱いな。
確かにきっかけは〝バレンタイン近いぜ! どうせだから外伝って名目でSS書いてみようかぁ!〟って感じだったけど……。
でも、都合良く使おうなんてこれっぽっちも思っちゃあいないよ。
こういう経験は全て、君たちの今後に響いてくるわけだからさ】
「へぇ~、言うじゃない。
だったら、実際にバレンタインの時期が来たらこのお話はどこまで進んでいることでしょうかねぇ……すっごく楽しみだわ」
【うーん……ネタバレになるといけないからあまり言えないけど、君たちの関係はとっても良好だよ。
正直、転換期が早めに訪れそうだからねぇ~】
「……どういうこと? ちょっと気になるんだけど」
【そりゃあ私だってプロットを組むにあたって帰納法も演繹法も使い分けているわけだけど、一応話の形は出来ているわけよ。
ここには乗せていないけど、設定集だってきちんとあるんだから】
「ソレ、すっごく初耳なんだけど。
ていうか、さっきから〝念話〟で間接的に話しているけど、姿を見せようとは思わないわけ?」
【……だって、姿見せたら〝貫く炎〟とかで殺されそうだもん。
読者の皆さん、描写にはありませんが今の聖子ちゃんは熾天使なのですよ。
登場して一秒せずに、成長種族になりましたからね?
そもそも幻界じゃないのに、なんで想創出来るの~って話なんだけど】
「それはまぁ、あとがきの空間だしね~。
ぶっちゃけ、ミカドに会ったときあたしたちのいた空間を転用しているだけだし」
【……まぁ、そこは気にしないように。
とにかく、私は本当に悪気など無かったんだ。
時期的には一応二巻が終わった時点での話なんだけど、二巻で色々あった後の話だからしょうがないんだよ。
ちなみに二巻は鋭意執筆中ですので、完結までもうしばらくお待ち下さい】
「うわ、微妙に宣伝入れたし。
……まぁ、確かにあたしも教訓になったことがあるのは事実だし、今回の件は仕方が無いから許してあげる」
【ほ、本当?】
「ただし、一度あたしに姿を見せなさい。
そもそも、人の目も見ずに許しを乞おうってのが間違っているのよ」
【それはそうかも……
そんじゃあすぐにそっち行きますわ】
~十分後~
「はぁ……やっと着いた」
「ふーん……あなたがあたしたちの活躍を書いている作者なの。
なんか冴えない顔しているね」
「ぐおっ……痛いところを突かないでくれ。
これでも一応彼女いない暦は年齢じゃないんだぞ?」
「うっそぉ~!
……最悪、こんな男より恋愛経験少ないなんて。
やっぱ作者死ね」
「一小説のヒロインがそんなことを言っちゃいけません。
私に言わせりゃ、あなたたちの方がよっぽどリア充なんですよ?」
「そ、そうかなぁ……。
てか、話が脱線しすぎだと思うんだけど」
「いや、あなたは恋愛多いんだから決して脱線はしていないよ。
とりあえず、私が龍馬君を振り向かせるための技術を教えてあげようか?」
「ほ、ホントっ!?」
「もちろんさぁ~。
方法はいたって簡単。
『天宮聖子ちゃんの、お料理教室ぅ~☆彡』って目の前でやればいい」
「…………」
「ねっ、これなら確実に振り向くでしょ?
正直こんなの聞いたら誰もが振り向く――」
「想創。〝貫く炎〟(ペネトレイト・フレイム)」
「ぐわっちぃぃぃぃぃっ!」
「やっぱりこの作者には死んでもらおうかしら?
……っと、あんまり殺伐しすぎると収集つかなくなるのであたしから皆様へ。
バレンタインデーは、たくさんの男子と女子が悩む日です。
そんな中でも、一人でも多くの方々が結ばれるよう、あたしがこの世界の皆を代表して祈っています
それでは、本編で会えたら会いましょう!」