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俺と魔法と異世界と!  作者: 戸豆腐 犬太郎
第1章 衝撃の出会い
2/6

第2話 家と爆発とおっさんと

巨大な黒い渦…。

遠い昔に見たことがあるような無いような…。


ハッ!


「目が覚めたか〜」

変なおじさんが俺を見てる…。一体どうしてこんなことに…ってそうだ!

「お、おっさん空から落ちてきやがった!」

一真がさけぶ。

「あ〜スマンね!押し潰しちゃって!いや〜まさかあんなとこにパラレルトンネルがひらくとは思わず…。」

マントのような物を身に付けたそのおっさんは、まいったという顔をして言った。

「はあ?何いってんのかサッパリわかんねえよ!」

一真がイライラと言った。

「ん?ああそっかここは科学界だったな!どおりでホウキやじゅうたんが飛んでいないわけだ。」

「人の話きけよ!お前誰なんだよ!」

一真が怒鳴った。おっさんは少し驚いた顔をしたが、すぐに笑って

「私の名前は保士。津飼 保士だ!君は?」

と言った。

一真は少し迷ったが、

「俺は持軽 一真だ。それよりあんたのいってた科学界ってのはなんだよ!?」

と言った。

「まあ立ち話もなんだから、君の家に行こうじゃないか!」

保士が明るく言った。

「はあ?誰がお前なんか…。」

「いや!君は案内せざるを得ないよ。」

そういうと保士はマントの中から何やら枝のようなものを取り出し、それを一真に向けながら言った。

「リブラス・デルタ!案内せよ!」

「……。」


何も起きない。


一真はもう付き合っても無駄だと思い、家の方に歩き出した。

「お〜い!ちょっと待てよ〜!あれ〜おかしいなあ…。」

保士は一真を呼び止めたが、一言だけ言って、そのまま足を進めた。

「近くにいい病院があるぜ!」


家の近くまでくる頃には、もう空は赤く染まり始めていた。周りは家しかない。閑静な住宅街に一真の家はある。電気、ガス、水道もみんな叔父さんが出してくれてる。本当にありがたい。両親がいればもっとありがたいのだろうけど。

玄関の前まで来て鍵が無くなってるのに気づいた。

(しまった…。どこで無くしたかなあ。もしかしてさっきの場所か?けどあそこには戻りたくねえな…。)

さっきの男の顔が浮かび上がる。本当になんだったんだあいつは…。そんな事を思っていると、近くで聞き覚えのある声がした。

「鍵はここにあるぜ!」

声の主を見ると、予想通りさっき思い浮かんだ顔があった。

「なるほどここか!君の家は。いやあいい家じゃないか!」

保士が笑って言った。

「おっさん良い加減にしろよ!あんたになんか付き合ってらんねえよ!」

一真がさけぶ。

「おいおいそれはないだろう…。せっかく鍵を持って来てやったのに。」

と保士は元気なく言った。

「あ〜分かった分かった!どうも!さあ、さっさと返せ!」

一真が怒って言う。

「全く…。君は素直じゃないねえ…。あっ!そうだ!今度こそ見せてやるよ!」

保士は突然思いついたようにそう言うと、また例の枝のようなものを取り出した。

「あ〜もう!なんなんだよ!何を見せるってんだよ!」

一真はキレて怒鳴った。だが保士は冷静にただ一言、

「魔法だよ!」

と言うと、ニヤッと笑い、枝を一真の家に向けて、大声で叫んだ。

「リブラス・デルタ!爆ぜよ!」


保士の叫び声とほぼ同時に一真の家は爆発した。








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