出会い
「だ、誰なんだあんた!なんで人の家に勝手に上がってんだよ!」
「?自己紹介はさっきしたじゃろ、ガブリエルじゃ!」
「は?ガブリエル?…え?夢じゃないのかあれ?嫌まてまて、きっとまだ夢を見ているんだ」
「なにをそんなに驚いてるんじゃ、夢の中であんなに喋ったじゃないか」
「いやいや、それとは別でしょ、普通にホラーですよ、て言うかなんか部屋も綺麗になってるし…!もしかして」
「ん?あーあの雑誌か!別になんともおもっとらんから気にするな」
「俺が気にするんだよ~!」
「はぁ~、そんなことは良いから早く座れ、ご飯が冷めてしまうじゃろ」
「い、いただきます」
「どうじゃ?どうじゃ?」
「…美味しいです」
「じゃろ?カレーは我の得意料理じゃからな!」
「本当に美味しいです…」
「え?なんだ泣いてるの?何かした?辛かった?」
「いえ、何でもないです、ただ本当に美味しくて、人が作ったご飯を食べるなんて久しぶりで」
「そうか、まぁゆっくり食べるがよい」
「片付けとかは全部やっておくから、其方はお風呂にでも入ってくるがよい」
「いえ、作って貰ったのに片づけまでしてもらうなんて申し訳ないです」
「はぁ~、まだわからんか?わしは其方をゆっくりさせるために天界からやってきたんじゃ、其方はわしに黙って甘やかされておけばよいんじゃ」
「そ、そうですか、それじゃあお風呂入ってきます」
(まだ夢なんじゃないかって疑ってる自分がいる、ご飯食べて、片づけまでやってもらってるのに、いや疑う方が普通か、でももしこれが夢じゃなくて現実だとしたら…少し甘えてもいいのかな…って思う自分もいる
でもどうして今なんだろう、もっと早く来てくれたってよかったじゃないか、もしかしたらあの人も罰ゲームかなにかで俺のお世話しに来てるだけかもしれない…だとしたら)
「背中を流してやる!感謝するがよい!」
「うわ!な、何で入ってきたんですか」
「背中を流すって言ってるではないか」
「いやいや、血の繋がっていない子供、しかも女の子に背中流して貰うとか、犯罪ですから、僕捕まってしまうので!」
「な!其方我の事を子供だと思っていたのか、ぐぬぬ、我はこう見えても2000年以上は生きておるわ!まぁ途中から数えるのが嫌になったからもっと上かもしれんが…それに、バレなきゃ犯罪じゃないんじゃぞ」
「なに言ってるんですか?!」
「…そんなに嫌か?」
「!!嫌別に、嫌って訳では…」
「ならよいな?」
「くっ!…はい、お願いします」
「最初からそう言っておけばよい物を、恥ずかしがり屋なんじゃな」(笑)
「クッ!」