王女、良い魔女の会合へ
「良いですかリーナ様、くれぐれも」
「ええ、もちろんよ!!」
「まだ言っていませんが」
「ふふ、だってジェイズ。今ので22回目だわ」
「数えていたのですか。くれぐれも目立たないよう大人しくしていてくださいね」
「23回目ね!!」
「リーナ様」
「わかってるわ!!」
今から魔女の会合に参加する。行くのは私とジェイズ。ジェイズは当然一緒に行くと言ってさらっとテストに合格した。ジェイズの探究心ってどんなことかしらって思ってジェイズはスーパーハイスペックイケメンだから強さを探究しているのね、さすがだわと言ったら何故か笑顔で何も答えてくれなかった。不思議ね。
『はわわわぁ。リーナにはまだ早いわぁ』
『むー。まだ早いってなによぉ』
魔女の会合は森の中の魔女が作った結界の中で行われていた。魔女のテストをした色が変わったブレスレットを着けることでその結界が通れる仕組みになっていた。
テストをしてくれた良い魔女とその結界を通るとそこにいた4人の魔女が一斉にこっちを向いたと思ったらそのうち2人がすごい勢いで駆け寄ってきた。
「良い男!!」
「すごい良い男が来た!!」
「はっ!!ジェイズは私のよ!!」
ジェイズをロックオンされた私はジェイズの前に立って両手を広げる。
「なーんだ。でも良い男」
「良い魔女は人のものは奪わない。でも良い男」
「ふふん、ジェイズが良い男なのは当たり前よ。って、良い魔女は人のものを奪わないの?」
「そうよ。良い魔女には掟がいくつかあるの」
良い魔女の掟その1。人のものは奪わない、だそうだ。なるほど。
「あの、私カヤと言います。ティティ様たちからお話を聞いています」
ここが舞台のゲームのヒロイン、カヤだ。
「初めまして。私訳ありのリーナよ。訳あって身分を明かせないわ。カヤさんも皆さんもよろしくね」
今日集まっている良い魔女は私たちを連れてきてくれた良い魔女を含めて5人。ユラの親戚もいる。良い魔女は黒色のローブを着ているけどカヤとユラの親戚以外すごく色気がある美人だ。
カヤはピンクの髪に紫色の瞳の可愛らしいまさにヒロインに相応しい見た目をしていた。
「ささ、可愛いお嬢さん!!良い魔女の会合にようこそ!!何がお望みかしら。良い魔女はあなたのお望みを叶えて差し上げるわ!!どんな楽しいお望みかしら!!」
「お望み……」
「ええ!!良い魔女の掟なの!!」
良い魔女の掟その2。良い魔女の力は人の望みを叶えるために振るうべし、だそうだ。
「人の望み!!欲望!!それは私たちの原動力!!」
「ええと、私の望みはジェイズを私に夢中にさせることよ」
「きたきた!!そういうの大好き!!これはどう!?」
「男性が好む香りの香水!!バージョン5!!」
「かけてあげるわ!!」
「まあ、ぜひ!!」
私は手首に香水をかけてもらう。
「どうジェイズ!!好きな香り?」
私はジェイズに手首を見せる。ジェイズは片ひざをついて私の手を取る。
「はい、好きです」
「まあ!!」
「少し頭がぼんやりしますが……」
「嗅ぐと頭をぼんやりさせるのよ。思考力が鈍くなる!!そこを押して押して押しまくるのよ!!」
「なるほど!!ジェイズ!!」
「治りました」
「早!!」
スーパーハイスペックすぎて効果が切れるのが早い!!
「うむむ……また改良が必要だわ」
「あの、お姉様方、私にもプレゼンさせていただけますか?」
「ラナ、良いじゃない。あなたが初めて自分で考えて作ったもの、教えてちょうだい」
ラナと呼ばれた子はユラの親戚だ。ラナは瓶を見せてくれる。
「これはずっと触っていたくなるほど髪の毛をさらさらにするオイルです」
「まあ!!」
私はぜひと手を差し出してオイルを滴し自分の髪につけてみる。
「どうジェイズ。触っていたくなるかしら」
「触れて良いのですね?」
「もちろん」
そしてジェイズはゆっくりした動きで何度も私の髪に指を通す。
「ふふふ、どう?ずっと触っていたくなる?」
「はい。ずっと触れていたい」
「むふふ!!」
「なるほど、こういう路線ね!!」
「でかしたラナ!!最近ガツガツ系が多かったけどこういうのも良いわね!!」
「カヤもどうよ。あなたも多分得意分野よ」
「あ、はいお姉様方!!頑張ります!!」
何故だか良い魔女たちが盛り上がっていた。




