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69話 未亡人からの手紙

ども、坊丸です。

橋本一巴殿が亡くなった話を聞いた翌日に、もう一度、柴田の親父殿から浮野の戦いについて色々教えてもらいました。


せっかく落とした浮野城を壊して帰ってきたと聞いたときには、ビックリですよ。

せっかくの拠点になりそうなやつを壊しちゃうなんて、もったいない‥。


って、思わず、口に出したら、柴田の親父殿から、「いつも不思議なことを思い付く坊丸も、戦の勘所は、林秀貞や佐久間信盛並か」って言われて、笑われました。


で、柴田の親父殿の解説ですが、浮野城を取っても、清須からは遠く、岩倉から近いため、城を維持する兵力、労力のわりに常に落城の危険が伴う上に取り戻されれば敵の拠点にもどるから良くないとのことでした。


「浮野の城だけに浮いた駒だな」って、親父殿が言ってましたが、それ、上手いことを言ったつもりですか?


そんな気持ちで、親父殿にちょっと冷たい視線を送ったら、どうやら浮いた駒って表現がわかっていないと思われたらしく、将棋の「浮いた駒」について解説されましたよ、ええ。


結局の所、維持困難なショボい拠点持っていても無駄って事らしいですよね。浮いた駒って表現は聞いたことあったし、なんとなくわかる感じでしたよ。

で、その旨、理解したことをやんわり伝えると、それだけではないぞ!とまた、親父殿の追加解説が。


岩倉の織田伊勢守家の有力な拠点は、数年前に黒田城って所が無くなり、岩倉城と浮野城、岩倉城と清須城の間の砦くらいしかないので、浮野城が無くなれば、岩倉城が危機に陥った時に織田伊勢守家の現在の当主、織田信賢の逃げ込む拠点がなくなる効果が有るんだそうです。

知らなかったよ、へぇ。


下手に浮野城を保持して取り返されると面倒になるから、それなら壊しちゃえってことらしいです。


さすがは後に、鬼柴田、甕割り柴田と言われる織田家の武闘派、戦の盤面もなかなかに読めるらしい。


浮野の戦いの概要はつかんだので、最後に橋本一巴殿の墓参りに行きたい旨を再度やんわり伝達。


初七日が済んだ頃に、お悔やみの言葉と墓参りの件を書状にして送ってくれるといってくれました。

ありがとう、柴田の親父殿。


その後の一ヶ月ほどは、中村文荷斎殿と石田村に時々行って稲の生育状況を確認したり、追加の干鰯、酒粕、雪花菜の手配を仁左衛門さんと文荷斎と相談したり、農機具の追加発注に加藤さんところに相談にいったりしてました。


あ、合間に武芸や乗馬の訓練もしてます。

でも、漢文勉強だけは勘弁な。

もう少ししたら、弟たちに読み書き算盤を教えたら如何か?とか吉田次兵衛さんが言うのも、スルーです。


石田村の稲穂がだいぶ膨らみ、少しだけ稲が頭を垂れ始めた頃、橋本一巴殿の後家さんから、柴田の親父殿宛に二度目の返信があったとの事でした。


「坊丸、橋本一名巴殿のご内儀より墓参りについての返書が来た。一通目は、お悔やみの手紙がありがたいということと、今はなにも考えられないので後日また、という事しか無かったが、此度は、字もしっかりとして、立ち直っているようす。何よりじゃな」


「親父殿、それよりも内容を教えてくだされ」


「おお、そうじゃな。かいつまんで話すと、四十九日の後に、殿のご厚意で小牧山の政秀寺に墓を建ててもらえることとなったので、政秀寺にて線香の一本でもあげてもらえると嬉しいとの事だ。それと、坊丸宛の包みが見つかったので、政秀寺に預けると。本来ならば、直接お渡ししたかったが、幼少とはいえ織田の連枝衆に伝手がなく、儂の手紙で坊丸との縁が見つかって良かったとの事だ」


「ええっ、それなら、呼んでくれれば、直接お伺いしたのに」


「おい、坊丸。葬儀で忙しいご内儀のところに押し掛けるつもりか?それにお前は、一時の謀叛人の息子から殿に期待されている織田の連枝衆に立場が変わりつつ有るのだぞ、そこのところは、自重せい」


すいません、親父殿、自重ってやつが一番苦手なんですよね、自分。

とくにこっちにきてから、いつまで生きられるかっつうか、あのポンコツ天使がいきなり時間線を閉じるとか言い出すって可能性もあるんで、自重ってやつはしないようにしてるんですよ、はは。


とは言いつつも、ここは柴田の親父殿に合わせておかないとね。

それくらいの融通は利きますよ。

体は子供、心は20歳台、頭脳は‥、現代で亡くなった25歳の頃を維持できていると良いんだけどね。


「そうですね、自分が訪れたら、葬儀やらなにやらでいそがしい橋本一巴殿の奥方に迷惑かけてしまいますよね」


ちょっと殊勝な表情をして、これでどうですか?親父殿。


「うむ、わかればよろしい。政秀寺が菩提寺となるとのことであるからな。沢彦禅師に、橋本一巴殿の墓参りはいつ頃が良いか、書状を出しておこう。その返事を見て、墓参りの期日を決めるとしよう」


あとは、沢彦禅師からの返事待ちっすね。

オッケー、了解しました。

でも、橋本一巴殿が自分宛に残していた荷物ってなんだろうね。

お菓子、のわけないよね。火縄銃絡みのなんかなんだろうけど‥、まぁ、受け取ってから考えれば良いでしょ。

年末年始は、休まず執筆の予定ですが、まぁ、リアル優先のため、1話分更新できれば良い方だと思います。年内にもう1話更新を目標にがんばります。

更新できなかった時のために、一応言っておきます。


本作品をお読みくださりありがとうございます。

来年も宜しくお願いします。

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