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231話 永禄四年 大晦日 坊丸の秋冬

ども、坊丸です。

永禄四年の大晦日です。

墨俣城の改修とお犬の方様の嫁入道具、まぁ、今は坊丸カルタもしくは永禄カルタと呼ばれるトランプもどきを作った後は、特になんてことはないわけで。


時々、清須城に呼ばれて奇妙丸様相手に将棋を指したり、トランプで遊んだりしてました。

あとは、虎哉禅師から色々教えを受けたり。


まぁ、それはさておき、永禄四年の秋以降のまとめなどを少し。


何と言っても墨俣城の改修後、信長伯父さんが秋に稲葉山城を攻めました。負けました。残念です。


ていうか、「信長公記」に今年の稲葉山城攻めの記録がないんですが?


記録がないと対策もとれないので困ったものです。記録にあるのはもっと後、永禄10年ごろ?になるのかな。

その時は、西美濃三人衆が織田方についたとたんに稲葉山城急襲、即落城って感じの記録なわけで…。どうやら今回の稲葉山城攻めとは全く別物らしい感じ。


それと、事前情報がないと何も対策できない自分の弱さを知りました。

ていうか、柴田の親父殿も犬山勢対策の留守居役だったから、親父殿ルートでの情報も入ってこなかったし。

うん、今回の敗戦に、自分の出番なし。ゆえに、ノットギルティ。


あ、その一ヶ月後くらいに、お犬の方様が、佐治さんところに輿入れしました。

なんと、お犬の方様と帰蝶様の計らいで、親族の一員として清須城出立から見守ることに。


清須の目抜き通りを通っていくって聞いていたから、お妙さんかお千ちゃんに連れて行ってもらって沿道から見送るつもりでいたのに、二日前に清須城での見送りに参加するようにお達しが!


大急ぎで、正装を準備してもらって参加しましたよ。正装を準備してくれた、お妙さんや婆上様たちにマジ感謝!


ほんと、両手で足りるくらいしか会っていない叔母様ことお犬の方様ですが、見送りの際には不覚にも涙がこみ上げてきました。


気が付いたら、右手をぶんぶん振って見送りしてたし。

そして、なぜか左手は五徳姫様にぎゅっと握られていたり。


その後、五徳姫様がすこし涙を浮かべたりぐずったりしたので、帰蝶様、吉乃殿の方に誘導しようとしたら、自分の裾に泣き顔を押し付けてきたので、仕方なく、腰元の人に引き取られるまで背中をそっと撫でて慰める羽目になったり。


奇妙丸様以下2名のお兄さんたちは、五徳姫の泣き顔にオロオロするばかりで何の役にもたちゃしねぇし。

ちなみに、初めて後の織田信孝こと勘八丸様に会いました。そして、なんかしらんが、にらみつけられた。


俺、まだあなたに何も関与してませんよ?不倶戴天の敵なのか、我々?

もしかして、本能寺の変で命を狙われるのは、今から確定ルートですか?困ったなぁ…。

仲良くする方針で行くか、追い落としていく方針にするか、今はまだ決めないですけど、どっちかにはしないといけないのかも…。


それはそうと、せっかく婆上様、お多江さんに準備してもらった正装が、五徳姫様の涙&鼻水でガビガビに。

しょうが無いからそのまま帰ったら、最初は「せっかくの正装をこんなにも汚してきて」ってな感じでメッチャ怒られました。

そして、事情を説明したら、今度は急に褒められたり優しくされたわけで。

五徳姫様は皆に愛されてるんですね、きっと。

え?自分の普段の行いが悪いからですって?ほっとけ。


そして、お犬の方様の輿入れから二十日ほど後、十二月の頭に犬山城の織田信清が裏切りやがりました。


裏切ったのが、何故に知れたというと織田掃部殿の居城、楽田城を落としたから。


まぁ、「信長公記」の記述から犬山織田家とはいつかは戦争になるのはわかっていたけど、ね。

つうか、永禄五年の六月には、犬山織田家の領有する小口城ってところを攻めるって「信長公記」に書いてあったし。


ま、自分から見ると、犬山城の織田信清殿は従兄弟叔父ってやつになるんですが、一度も会ったことはないので、犬山勢討伐には特に心が痛むことはございません。

むしろ「ヤって殺るぜ!」って気迫で望めます。ま、元服前の幼児なので実際には戦場には立ちませんが。


永禄五年の小口城攻めでは、小姓役の先輩として色々教えてもらった岩室長門さんが死んでしまうらしいのです、「信長公記」の情報だと。

岩室さんは、結構お世話になっているので、できれば死んで欲しくないのですが、今回は、対策できるかは不明。まぁ、まだ、半年近くあるし、おいおい考えれば良いかなぁって思ってます。


それはそうと、今年も年越し蕎麦です。

知多半島の先端付近を支配する佐治家と友好関係が強くなったので、三河湾の魚介が手に入りやすくなったらしいです。

津島の網元のところでも日間賀島の蛸や篠島の鯛が以前より少し安く、少し豊富に手に入る様になったらしく、三河屋の三郎さんが年末年始用にと今年も販売に来てくれました。

今年は余った黒鯛ではなく、ちょっと良い真鯛ですが。


おかげで、タコの吸盤入りのかき揚げ、鯛の天婦羅、蛸の唐揚げなんぞを作って年末を過ごせたわけで。


なんか、柴田家の家臣だけでなく、寄騎の文荷斎さん、自分の家臣扱いとして皆に周知されてきた加藤さんが来てくれました。

まぁ、ここまでは良いんですが、福島さんと川並衆まで顔をだしてるのは、何故だ。

蜂須賀小六さんとか初めてみた時、ちょっとビックリしたし。

あ、あと、石田村の仁左衛門さん夫妻とかも来ていた。


そんな感じで、すごく賑やかな感じになっておりました。大人は澄み酒を飲みながら、揚げ物をつまんで、とても楽しそう。

今年は、織田家、柴田家に取ってきっといい年だったんだな…と実感できたり。

来年も良い年になりますように。

2023年2月8日放映のNHK歴史探偵は、桶狭間の戦いの考察。

はっきり言います。本作品の桶狭間の戦いの考察よりも二段ヌルい。

天下のNHKの歴史番組がこの程度か…とがっかりしましたよ。


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