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175話 「信長公記」のチート知識とでまかせと

しばらく期間があいてしまいましたが、どうにか更新できました。

やれやれ、だぜ。

ども、坊丸です。


奇妙丸様のお部屋、将棋盤の前にて、信長伯父さんと問答中です。


永禄四年前半に斎藤義龍死ぬよって爆弾ぶち込んだら、信長伯父さん、一瞬でオーラが変わって、ホント、おっかねえのなんの。


でも、清須同盟を結ぶ方に舵を切ってもらいたいから、ここは腹くくるところですね。


「坊丸。斎藤義龍が来年死ぬ、だと。何をたわけたことを。

それとも何か?儂が知らぬ『何か』を、そなた、知っておるのか?」


ハハハ。普通、そうなりますよね。

「信長公記」永禄四年五月に美濃に攻め込んだ時の対戦相手が、斎藤義龍ではなくて、斎藤龍興になってるんですよね。


多分、信長伯父さんのことだから、斎藤義龍が死んで美濃が混乱しているところに攻め込んだんだと思うんですよね。


そして、その前後で松平と和睦、その後に清須同盟を結んでいるから、ここから方針転換したんだと思うんですよね。


それはさておき、信長伯父さんに答えないと…。

「信長公記」のデータを参照したなんて言えないからね…。


「柴田家出入りの魚屋が噂話として話しておりました。

ただ、詳しく聞くと単なる噂話ではなく、本当に斎藤義龍は病を得ているのでは無いか、と思いまして」


「ふっ、なんだ。魚屋の噂話か」

あ、すこし、興味を無くしたような感じですね、信長伯父さん。


「はい、そうでございます。ただ、その魚屋、津島十五党のうち、四姓が一家、野々村の縁者でございます。

野々村の分家で津島の網元とつながりがある魚屋でございます。川魚の仕入れで美濃にも出入りしておりますので、美濃の取引のついでに知ったのか、あるいは津島の網元に出入する際に聞いてきたのか…」


津島十五党がらみと聞いて、少し眉間にしわを寄せる信長伯父さん。

どう考えるがいいのか、考えてますね。美濃の情報を津島党が何か持っているのでないかと。


「噂話の出所は、わかった。で、病をえているというのは、何故そう思った」


「噂の又聞きですが、宜しいですか」


「構わん。話せ」


「はっ。しからば。魚屋の言うことには、斎藤義龍がここ数か月の間、人前に出てこないと。斎藤義龍は伯父上より数歳上の三十路とか。君主の座にある者で三十路の人間が数か月も人前に出てこないのは、明らかに異常でございます。伯父上は人前に数か月でないことなど、ありえませんでしょう」


「ありえんな。で、来年、亡くなると何故思った」


「三十路の人間が数か月人前に出てこないとなると、中風か何やら悪い出来物でもできたか。まぁ、持って半年、そう思いました」

本当は、『信長公記』のデータを参照しただけですがね。


「予想に予想を重ねるか。屋上屋を架すが如くよな。坊丸、面白い話を聞いた、としておく。まぁ、本当かどうか確認する必要は、あるな。お桂、そなた、滝川の縁者よな。城に顔を出すよう伝えられるか」


「承りました。一益殿に殿がお呼びの件、しかとお伝えいたします」

そういうと、深々と信長伯父さんに頭を下げるお桂殿。

ん、先ほどまで、部屋の外に足音を立てない腰元の人がいたはずなのに、居なくなっている。

滝川一益殿に、あの腰元が連絡にいったのか?まさかね。


「坊丸、面白い話を聞いた。小僧ゆえに、噂話の確認ができぬのは致し方ない。それと、奇妙。後日、将棋の相手をしてやる。腕を磨いておけ。小姓役の他の三名も、正月はしかと役目を果たせよ」


そういうと、信長伯父さんは、足音を立てて去って行きました。


「そうだ、みんな。妹に会っていくのは、どう。お桂、良いよね」


「帰蝶様や吉乃様に確認いたしませんと…。それに、まだ、家中の方々にもお披露目していませんが…」


「お桂、母上達に確認してほしいんだけど」


「はぁ、致し方ありません。確認してまいります。皆さん、お待ちください」


「「「「はっ」」」」

小姓役の四名で、お桂さんに向かって頭を下げました。

しかし、奇妙丸様、妹さんを見せたいなんて、お兄ちゃん(かぜ)をふかせたいんですね。


少し待っていると、お桂殿が戻ってきました。


「吉乃様は体調が悪くお会いにはなれないそうですが、帰蝶様のもとで、茶筅丸様、五徳姫様に特別に会うことが許されました」


「本当か!では、皆。帰蝶の母上様のもとに行こうか。そこで、弟の茶筅と妹の五徳に会えるぞ」


おいおいおい、許可出ちまったよ。

さっき、まだ、家中にお披露目もしてないって言ってたのに、本当に良いの?

え?この小姓役の四人てなんか特別扱いなわけ?

確かに、自分以外は家老格の嫡男様たちだけどさ。

今だけじゃなくて、将来的に奇妙丸様こと織田信忠様の側近にする予定なのかな?


それはさておき、帰蝶様のもとに向かいますか。



中風は、今でいうとこの「脳梗塞」「脳卒中」です。

斎藤義龍の死因は不明です。

自分が言ったことと死ぬまでの期間をもとに坊丸が病名をこじつけただけですので、特に考察した上での病名ではありませんので、ここは聞き流していただきたくお願いいたします。


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宜しくお願いします。



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