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139話 採蜜のために準備中。知ってました?戦国時代の蚊帳は高級品なんですよ

いつも月曜日に投稿ですが、連休中は用事があり、連休あけの火曜日になってしまいました。

ども、坊丸です。

人力で油を搾るのが大変だったので、動力を利用して楽にしようとしようしたら、なんか用水路作ったり、水車小屋作ったり、歯車作ったりして大変なことになった坊丸です。

まぁ、アイデアと改良案を出すだけで実際に作ってくれるのは、石田村の皆さん、加藤さんアンド福島さんなわけですが。


まさか、4月に構想を開始して、9月上旬までかかるとは思いませんでした。

石臼で小麦粉やそば粉を挽けるっていうメリットがなかったら、石田村の方々もどこまで手伝ってくれたかわからんし。

周囲の村で木曽川、庄内川の支流を利用した水車小屋があったので、それと同じのできるよ!って説得したのが成功の秘訣です。きっと、多分。


そんなわけで、だいぶ時間がかかりましたが、菜種油を人力以外で搾り取れるようになりました。

菜種油と水車小屋事業を頑張っている間に季節は秋。


秋と言えば、収穫です!


最近、中村文荷斎さんが石田村にあまり顔を出さないなと思っていたら、尾張北四郡、すなわち守護代の尾張伊勢守家が治めていた領地で農業改革の指導に当たっていたらしい。


林秀貞殿と丹羽長秀殿が主導していたらしいのですが、農業改革の文章を書いたのが中村文荷斎さんだから、時々引っ張り出されていたらしい。


いや~、お疲れ様です。

アイデアはほぼ全て自分が出して、実験や実地での実践もかなりの部分、自分主導だけど、文章を書いて信長伯父さんに提出したのは、文荷斎さんだもんね。仕方ないね。

と言うか、自分が駆り出されなくて、本当に良かった。


そんなわけで収穫の季節。石田村は、今年の稲も良い出来なので嬉しい限りです。

そして、秋なので、蜂蜜採取です!いや、こっちがメインな気もしますが。


蜂蜜採取のために、下準備しましたよ。えぇ。

まずは、蜂に刺されないための服。戦国時代に全身を覆う服なんて無いですからね。

お千ちゃん、お妙さんに衣類制作を依頼しましたよ。


麻製のシューズカバー、ズボン、長袖のシャツ。

ズボンのすそや、シャツの袖にひもを通してキュッと締めることができる構造をつけてもらったり。


一番苦労したのは、なんといっても、顔面を守るためのフェイスネット。

中間の人が、次の戦のために陣笠を手入れしていた時は、感動しましたよ。これだっー!って

だって、笠の後ろに矢をよけるための布がついていたんですよ。

これを全周につけてもらって、目の部分を網かなんかでつくれば完成じゃん!って思いました。

思いましたが…。


矢よけの布を全周につけるのは簡単だったんですよ。でも、網の部分が苦労しました。

夏場に蚊帳をつってもらったので、虫が入ってこなくて、向こうが透けて見えて、これだ!これこそ網の部分にぴったりの素材だって思ったんですが、この時代の蚊帳って実はめっちゃ高級品らしいのです。


蚊帳の一部を切り取って陣笠でつくったフェイスネット部分にしようと思って、お妙さんにそのプランを話したらめっちゃ怒られました。

そしてその話が、婆上様に伝わって、さらに怒られる羽目に。


柴田家の今ある蚊帳は柴田の親父殿の亡くなった奥さん、お歌さんが嫁入りの際に持ってきたものをはじめとして、3代続けて嫁入り道具として持参したものらしいのです。

お歌さんのを柴田の親父殿が、婆上様のを婆上様本人が、柴田の親父殿の祖母の方の嫁入り道具を自分たち兄弟に使っているという状況だったとのことでした。


すいません、嫁入り道具を他の道具を作るのに使いたいから切り刻むって言ったらそりゃあ、怒るってもんですね。

ちなみに蚊帳のお値段は、米2~3石。え?米の量で値段を言われてもわからないって?

ですよね。現在、私、坊丸の家禄は二人扶持ですので、米の量を度量衡でいうと3石6斗。

そうです。蚊帳一つが一人扶持よりも高いってこと。

現代で言えば新入社員の年収よりも高級品ってことになります。

そんな高級品をを切り刻むって言ったら激怒されるよね、そりゃあ。


で、どうしたかというと、魚屋の三郎さんに相談して、出来るだけ目の狭い魚網を調達していただきましたよ。ニホンミツバチの体長よりも細かい目のものを所望したら、22節のワカサギ用の網を調達してくれました。

流石に、ワカサギ用の網はそんなにお高くなかったので、躊躇なく切り刻んでフェイスネットにしちゃいましたよ。


蜂に刺されないための服装と同様に大切なのが、遠心力では蜂の巣から蜂蜜を分離する機械ですな。

巣枠の規格を一定にしているから巣枠をはめられるようにして、あとは筒の中で巣枠をはめた状態で回すようにすればいいだけ。それはもう、ハンドルでグルグルと。


ま、言うのは簡単ですが、大ざっぱなイメージの説明や自分のつたない絵を元にまたしても加藤さんに頑張ってもらうわけです。

いつもありがとうございます、加藤さん。


さて、養蜂に必要な道具は出来た。

あとは実地だ。じゃ、採蜜、頑張りましょう、加藤さん。

え?自分でやらないのかって?坊丸君は5歳ですよ。残念ながら巣箱の管理とかできないものですよ。







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