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6話 クラスと担任

 今日からいよいよ授業が始まる。

 授業と言っても初日なので自己紹介をしたり、入学式で説明できなかったルールなどを説明したりするだけだと思うけど。


 とりあえずまだ何も入っていない空のカバンを持って、寮を出た。




 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆




「1年生は壁に映し出されているクラスの中に自分の名前を探して、その教室へ行ってくださぁい!!」


 校舎へ近づくと高学年の生徒らしき人が大きな声で1年生を誘導していた。どうやらクラスが張り出されているらしい。


「えっと、わたしの名前はどこだろ…………」


 にしてもこの文字を映し出しているのは魔道具かな?どんなふうに動かしているのだろう?


「あっ、あった!」


 そんなことを考えながら探していると、つい自分の名前が乗っている所を見つけた。

 

 クラスはBらしい。その横に教室の場所が書かれていた。


『2階まで階段を上がってすぐ右側の教室』


 自分のクラスも見つけたし、このままここにいても他の人の邪魔になってしまうので早く離れ、2階にある教室へと移動をする。


「ここかな?」


 2階の階段をあがって右側にある教室。そこにある木製の扉を開けて中へ入った。

 中は机が階段状に置かれている、いわゆる階段教室になっていた。教室の半分ぐらいはもう埋まってあり、座る場所は自由みたいでみんなバラバラに座っていた。


「あっ!あそこにしよう!」


 ちょうど窓側の席が1列空いてたのでそこへ座る。右側にある窓から外を見ると中庭に咲いている綺麗な花や木が見えた。

 この学園内色んな所に植物が植えてあるけど、本当誰がお世話しているのか気になるし、こんなたくさんあるとすごく大変そう。


「あの、となり座ってもいいですか?」


 しばらく外を眺めていると誰かに声をかけられた。振り向くと薄いピンクの髪をした鬼人の女の子と金色の髪をした犬の獣人の男の子がいた。それに、いつの間にか教室のほとんどが埋まっていた。


「どうぞー」

「ありがとうごさいます」

「ありがとう」


 2人ともお礼を言いながら、隣に座った。


「初めまして。わたし、キャロルと言います。よろしくお願いします」


キャロルはしっかりとしたお姉さんみたいな感じだ。


「俺はシュウだ、よろしくな」


シュウはいかにも元気でイタズラが好きそうな男の子って感じかする。挨拶しながら、頭の上の耳がぴょこぴょこと動いている。ふわふわしていて、触り心地良さそうだな。


「わたしはイブです、こちらこそよろしくね」


 ちょうどお互いに自己紹介が終わったタイミングで木製のドアが勢いよく開いた。


「うぉぉい、みんな注目!!今日からここのクラスの担任のベアクだ!よろしく!!」


 大きな声で挨拶しながら入ってきたのは焦げ茶の髪に同じ色の目をしたがっしりとしたクマの獣人だ。どうやらここのクラスの担任の先生らしい。


「今日の授業は、この学園についての説明をする。よく聞いとけよ!


 まず最初にこの学園は広い!広すぎて毎年迷子になる奴がいる。そうならないように今年からは新しく研究所で開発された紙というものにこの学園の地図を書いたものをみんなに渡す」


 そう言われて配られたのは白色の羊皮紙みたいなものだ。


「あれ?この紙、収納紙に似ている」

「イブは、うちで使われている収納紙を使ったことあるのですか?」


 思わず呟いたのを隣に座っているキャロルが聞き取ったみたいで質問された。


「……うち?」

「あっ!実はわたし、収納紙を使っている商会の会長の娘なんです」

「えっ!?そうだったんだ!収納紙はこの前、寮の部屋の家具を揃えに行った時に使わせてもらったんだ」

「そうだったのですか、偶然ですね」


 喋っているうちにベアク先生がクラス全員に紙を配り終えたらしく、話を再開したので慌てて口を閉じる。


「この紙に学園の地図が書かれている。無くさないようにしろよ。これで迷子になったら恥ずかしいぞ!がはははは!」


 なんというか、他のクラスは分からないけどこのクラスの担任はなかなか豪快な先生みたいだ。


「それから、これは大事なことだ。入学式でも理事長が仰ってたと思うが、この学園では身分は関係ない。平民だろうが貴族だろうがみんな等しく叱るし、褒める。お前らも身分を振りかざして馬鹿な真似をしないようにしろよ。


 最後に本格的に授業を始めるのは明日からだ。明日は魔法使いにとって大事な実技の授業があるから忘れずに覚えておけ!


 今日は、この後解散だ。寮の部屋に帰るもよし、学校の中を回るのもよし、好きに行動しろ。ちなみに言うとここの食堂の料理は寮の飯より美味しいぞ。


 じゃあ、解散だ!!」


平日はあまり更新出来ません

楽しみにしてくれている方、申し訳ないです。

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