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ドッペルゲンガー 二

僕は、このまま汚いズボンでいなければいないんだろうか。

「反逆者を焦がして、連行します。お待ち下さい。皇帝。」

ドッペルゲンガーは、僕のとっても大切なこの世に一つしかないものを焦がした棒の巨大版を出した。

「嫌ぁまた・・・焦がされ・・・・たくな・・・。」

失禁したズボンで、僕は気絶した。当たり前だろう。もう、何時間も緊張しっぱなしで、ズボン重いんだぜ。気絶して、倒れた僕は、おじいさんにズボンを掴まれたせいもあって、下半身露出したまま倒れ込んだ。公園の砂場に。びっしょりと濡れた下半身で。



「ん・・・・ぁ・・・・・。」

僕は、体を起こした。

「痛ぁ・・・。」

下半身がヂクヂクして、みてみると、砂まみれだった。

仕方なく、僕は水道まで言ってみっともなく、下半身を洗った。こんな時じゃなきゃ、恥ずかしくて・・・と言うか、こんなめにもあってないし、逢っていたとしても家でシャワーか・・・。

そこで鷹斗は思いだした。

おじいさんが居ない。


「おじいさん、おじいさん。」

必死で変態のおじいさんを呼んだ。けれど、知り合ったおじいさんの姿すら、居たという痕跡すらない。

紙が風で待って僕の紙にへばりついた。

「ニョロンピェ。」

その紙をひっぺがすと

『この棒で、奴等は気絶する。五回だけだ。

奴等の帝王を倒し、平和な世界を。

最後に。僕は、帝王の右腕だった。

本当に反逆者だったって言うことだ。

これは間違っている。

ただしてくれ。     

君のおじいさんのドッペルゲンガーより。』


「・・・・・・。」

声が出せなかった。驚きで、せっかく洗った下半身にまた砂が付いてしまったが、そんなことは関係ない。彼は、変態だけれども、僕のおじいさんなのだ。そうか、懐かしいと感じたのは・・・・・デ・ジャビュは、彼が、おじいさんに似ていたから。


僕は、干されていたズボン・・・・洗濯済みという手紙付き・・・・をはいた。太陽の匂いと、懐かしいおじいさんの匂い。




この世界を、僕一人で守らなければいけないんだ。

守れるのは、僕しかいないんだ。




ああ。洗濯って素晴らしい。裏の世界に、突入するために、手がかりを探さなきゃ。

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