2章 魔王復活(笑)
えー、どうも魔王です。
皆様お久しぶりです。 この度100年ぶりにこの世界に戻ってまいりました。
えっ? お前は誰に話かけてるのか?
いやいや、私は独り言が趣味なだけのしがない魔王です故、お気になさいませぬよう。
配下A「(おいっ、魔王さまが何やらぼそぼそとおっしゃられてるぞ)」
配下B「(分かっている……。 魔王さま100年前とちっとも変わらんなぁ。
これじゃあ我々がしっかりしないと世界征服なんて夢のまた夢だぞ)」
配下C「(魔王が復活した!? 魔王がいない間にこの俺が世界を手中に収める計画が……っ)」
部下たちが何か相談してるのに魔王混ぜてもらえない。辛い。
魔王だって人間なんですよ。
……あっ、人間じゃなくて魔物だったわ。
失敬失敬。
ゴホン、そんなことを考えてる場合ではないな。
ここは魔王の威厳を部下たちに見せる必要があるだろう。
魔王「世が第34代目の魔王、名前は……まだない」
配下A「」
配下B「」
配下C「」
魔王滑ったね! 真っ逆さまだね!
配下たちの目が痛いっ! 100年ぶりにかましたギャグが全く受けなくて魔王死にたいっ!
配下A「……あの魔王さま? 魔王さまには偉大な名前があったはずですがお忘れでしょうか? 」
配下B「氷結の魔王だっけ? あらゆるものを凍らせるという」
配下C「(ギャグのセンスが)氷結の魔王、お久しぶりです」
魔王「……ごほん、そうそう氷結の魔王だ。
諸君らにおいては、この私の下でもう一度世界征服の夢を実現させるため行動してほしい」
配下ABC「ははっ」
魔王「ではゆけっ、我が僕たち。
この世界を再び恐怖で震え上がらせるのだ(カンペみつつ)」
配下ABC「……ははっ」
そして世界は再び知ることになる偉大なる魔王の名を。(魔王ナレーション)