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39話 生きるため

最期にグロいのあります。

飛ばせますので苦手な人は飛ばしてください。

 魔力循環がスムーズに出来るようになったおかげで俺の魔力コントロール能力も上昇していた。

 左腕に巻きつけた魔石の松明に魔力を通しながら右手に持った棒を強化しながら戦うという戦闘スタイルを手に入れた。

 そして照明を手に入れたお陰で周囲の岩肌をよく観察することが出来た。


「土を何かで固めている感じだな、これあれだよね……?」


「ああ、たぶん大ミミズの通り道だなここは、幅からするとかなりの大物だな……」


 どうやらこの穴はみみずが作った道だということがわかった。

 この世界には大ミミズという巨大なミミズが居て、土の中を潜るのだが、口から土を飲み込んで栄養を得ており、お尻から出す時に特殊な粘液で壁にくっつけてトンネルを強化する。

 そのおかげで今こうやって俺は崩落もせずに穴を歩いていられる。


「ただ、そうなると……進んでも地上には出られない可能性もあるな」


「そうだな……」


 特に地上に出るという目的があってミミズは動いているわけではない。

 

「それでも、今は進むしか無いな……」


 俺はまた歩き出す。

 明るくなったことで俺の気持ちは非常に楽になった。

 人間光がないとダメだね。

 その後4体の魔物と遭遇する。

 ネズミ型2体とモグラ型2体だ。

 全部から魔石を回収した。


「土属性ばかりだな……防具の強化にはいいが、今は水属性が欲しい……」


 ネズラースは今取り出した魔石を見てため息をつく。

 水属性魔石があれば、水を発生させる魔道具が作れる。


「地下だから……仕方ないよね……」


 骨折した足の調子は非常に良かった。

 力を入れるとビリビリするが、それでも激痛が治まっただけでもかなり動きやすくなった。

 携行食を生食で流し込み、時折睡眠を取りながら、黙々と有るき続ける。

 今の俺にはそれしか出来ない。


「地層が変化してるな、道もうっすらと登っているし……もしかしたらもしかしないかな……」


 壁の色が濃い黒色に近い茶色から、少し赤茶けた色に変わった。

 

「ダイゴロー前方から3匹、明確な敵意だ!」


 ネズラースが警戒を発する。

 俺はすぐに松葉杖を壁に立てかけて身構える。

 ドドドドドドと激しい足音がする。

 正面に敵影が見える。


「4体? 追われてる? って、フェレット?」


 先頭には細長い鼠のような動物、フェレットっぽい。

 そしてその後ろには3匹のネズミ型魔物、敵意は俺にじゃなくてその逃げてる動物にか!

 そのフェレットモドキは俺に威嚇のような鳴き声を上げる。


「キィィィィィィ」


 どうしたもんか、とにかく俺は壁にくっついて道を開ける。

 フェレットモドキが通り過ぎると迫る魔物に武器を振るう。

 カウンター気味に二匹を打ち返し、もう一匹は飛びかかって来た首を掴みそのまま力いっぱい地面に叩きつける。ゴキリと嫌な感触が手に伝わる。すぐに魔石を引きずり抜く、急いで最初の二体からも剥ぎ取ろうとしたが2匹目が終わった時点で灰になってしまった。


「ダイゴローその魔石、水だ! しかもそっちは火だぞ!」


「なんという幸運! 人、じゃないけど動物助けはするもんだな!」


 俺は水の魔石に優しく魔力を通す。これだけでも周囲の水分を集めて……

 ぽたり……一滴の水滴が落ちる。

 俺は口にそれを受け止める。

 たった一滴、それでも身体に染み渡るようだった。

 染み渡るという意味なら生理食塩水のほうが吸収効率がいいとかそういう無粋な話ではない。


「ああ……うまい……」


 このままではあまりに効率が悪いので布や撥水シートなどを組み合わせて水筒を作る。

 これに魔力を通しておくと大気中の水分を集めて水筒内に貯めてくれる。

 回路はネズラースに教わりながら魔法繊維で構築する。

 

「ダイゴローはそのミミズみたいな指で器用に縫うものだな前から思っていたが……」


「案外細かな作業は好きだったんだよね……」


 今は火の魔石を利用した装置を作っている。

 破片のような金属と組み合わせれば、ホットプレートみたいなものが出来る。

 

「さて、覚悟を決めて。これを食うぞ」


 今まで、洞窟内で集めていた……ミミズだ。

 実は食料の残りが心もとなくなってきた。

 ネズラースは食事は贅沢品で食べなくてもいいが、俺は必要だ。

 ミミズは……食べられるはずだ……というか、他に食べられそうなものはない。

 水も有る。出来るはずだ。

 某有名ハンバーガーショップがミミズ肉を入れているなんて噂を聞いた時、鶏が食べているしなぁと調理方法を調べたことが有る。

 流石に食べなかったのだが、ホントだぞ。

 まさか、今こうして再び調理をするハメになるとは……

 

※以下、ミミズを調理します。 苦手な人は次話へどうぞ。













 まずはミミズの主食である土をしっかりと吐き出させる。

 しごくように絞り出した後に腹を裂き、キレイに洗い出して塩水に晒す。

 しばらくしたらもう一度よくゆすいで手術器具で細かくミンチにする。

 まぁ、他意は無いがハンバーグだ。

 塩と香辛料は結構かき集められたので布でくるんである。

 それを今出来たての加熱調理器で油を引いて焼く。

 油は食物の種から絞ったものだが、やばい、匂いがとてもいい……もう日数はわからないけど、1週間くらい油と肉の匂いは嗅いでいない。

 これがミミズと忘れたのか腹が鳴る。

 両面を焼いたら完成だ。

 摂氏ピンセットで食事なんて、嫌だなぁ……


「ナムサン!!」


 思い切ってミミズハンバーグを放り込む。


「……………………うまい……」


 いや、たぶんうまくない。

 でも、うまい。

 うまい。

 うまい!

 

 癖のない、塩と調味料の味だけ。少し泥臭い。

 でも、俺にとっては信じられないほどうまいと思ってしまった。

 

 その後に下処理を簡略化して焼いて食べて、全部吐き出してしまった。


 二度とミミズ調理の下処理を適当にやらないと心に誓った。

 だが、食料は一部、これでなんとかなる。

 ミミズはそこら中にいる。


 まだ、まだ俺は頑張れる!

 ネズラースに進めたらいらないと言われてしまった。

 寂しいもんだ。少しはミミズ料理談話をしたかったのに……

 




書いてるだけでもきついし、調べるのもきつかった……

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