表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

目が覚めると……

作者: taraba

目が覚めるとそこは……相変わらず自宅だ。

何時も通りに目が覚めて、時間に追われて出社の準備。

支度を済ませ食事を終えてから駅へと向かう。何時もの道、何時もの光景。

ふと立ち止まって周りを見る。

子供の頃から通ってる道、周りの土地は少しずつ開発が進み、家が建ち、店が建ち、利便性がちょっとずつ上がる。

周りを見てから又歩き出す。


何時もの道、何時もの風景。


でもちょっとずつ変わって行ってる風景。

自分が生きてきた時間と土地。

改めて見ると子供の頃の風景とは全然違う。


暑い日差し、クーラーが恋しくなるのに昔はこの中を駆け回ったっけ。

車に乗るようになった、バイクに乗った時は活動範囲が一気に広がったんだ。

バイクに乗るようになった、自転車で離れた親戚の家までこいで行った事もあった。


お酒を飲むようになった、子供の頃にちょっとだけ飲ませて貰ったら苦かったのを思い出した。

タバコの匂いが気にならなくなった、昔は他人の匂いでもかなり気にしてたっけ。

身だしなみを気にするようになった、ファッションには無頓着だったんだけどな。


子供の頃は良く婆さんと遊んだっけ、今じゃ家で独りになっちまった。

庭で兄妹全員で花火をやった、庭の手入れが今じゃ趣味だ。

全員で海に行って日焼けしたな、最近は外出する機会も減った。


必死に虫を捕まえてた子供の頃、今はむしろ苦手になった。

犬や猫が苦手だった、今じゃ自宅で自ら世話する程に好きになった。

挨拶が下手だった、顔を合わせるのさえ億劫だった、今では自分から挨拶するようになった。


少しずつ親が歳を重ね、自分も同様に歳を重ね……。

両親を看取り、ペットが逝くのを何度も見た。

兄妹は結婚し、子供を儲け、自分もそろそろ……なんて考えてる。


何時もと変わらない、当たり前の日常。

それが大事なんだと、そう思う日が偶にある。


思い通りに行かない人生だけど、それでも楽しい時があるから頑張れる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ