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神罰無記:聖騎士が魔を祓う  作者: 無可久雅
第四章 錬成、正式に開始する
10/11

10. 堕落した人間は結局人間だ

新しいエピソードが公開されました!とにかく頭脳戦と勇気比べの幼さいストーリーですが、私の文才が足りないので、読者の皆様、どうかお許しください。

(「母の国:ヴァレンタイン」)


(「幽影疾避シャドウ・ダッシュ」)


パラディンは相手より一歩反応が遅れ、ヘルメットの端がその剣で削られた。破片が舞い上がる中、二人は刀剣交錯の激闘を続けるが、傷つくのは必ずパラディンだった。


魔物や怪物は楽々と倒せるが、対面の人間と戦うのは初めてだ。パラディンは如何に相手を打ち負かすか考えた。「聖潔の姿ホーリー・フォーム」のようなスキルは今使うと、メフィストフェレスが待ち伏せしていたら陥る。「世人のザ・ブック・オブ・ヒューマンズ」には特に苦戦する。


「パラディン閣下、既に重傷を負っていますよ。」ファウストはハンカチで剣を拭いながら言った。「もう一撃で完全に死亡します。この機会にメフィストフェレスに仕えれば、お互いに利益を得られますが?」


「それは単なる利用ですよ、ファウスト。」パラディンは再び聖剣を掲げた。「あなたと彼の利益は対等ではない。」


「それがどうした?」


「結局あなたは彼の傀儡に過ぎません。知識が欲しければ天国にあります。」聖剣の紫宝石が輝きを放った。「あなたの『昇華』は、人間界で出世できなかった言い訳に過ぎません。」


「黙れ!パラディン!」ファウストは即座に突き刺してきた。


(「母の国:ヴァレンタイン」)


(「聖光裁決ホーリー・ジャッジメント」)


(「ライプツィヒ」)


また一場の激闘が続き、パラディンは幻化物イリュージョンで相手の突きを避けたが、自身の聖剣でも相手にダメージを与えられなかった。


(「心隙窺人マインド・リーダー」)


「感じ取れます。」ファウストは即座に瞬間移動してきた。「発光宝鼎。」


瞬間しゅんかん、パラディンの眼前に現れた姿は極限の彩りを放っていた。白いヴェールの下の容貌は、神々でさえ比肩できない美しさだった。


「聖母マリア様。」パラディンは胸に十字架を描きながら言った。「無礼な訪問をお許しください。」


(天使の母:聖母マリア)


金の聖光が天のドームから注ぎ込み、星屑のように聖母マリアの白い衣に覆いかぶさる。暗金のオリーブの枝の模様が微風に揺れ、衣の襞からは透明な羽根が広がるように見えた。彼女の顔は羊脂玉のように艶やかで、長い睫毛が下がり、見上げた時、瑠璃色の瞳には聖なる光が宿り、静かに下のパラディンを見つめていた。


「パラディン、汝は死亡の門を越え、虚無の中で魂の火が再燃えた——これは汝の短所ではなく、敵を打ち負かす唯一の頼りだ。」マリアの声は聖光に浸された清泉のように清らかで沈静だった。金の光晕りが彼女の衣から溢れ出て、パラディンの傷だらけの鎧をそっと包んだ。


「聖母マリア様、今は人と魔物が同じ道を行き、天使が孤立しているようです。」


「人と魔物が同じ道を行くのは、欲望の鎖に繋がれ、闇の中でお互いの影を見つけたからだ。天使の『孤立』は、神が与えた使命だ——世界の敵になるのではなく、深淵の上にかかる光になることだ。」


彼女の指先をそっと上げると、柔らかな聖光がパラディンの眉間に落ちた。その光は彼の血脈を巡り、心の奥底の魂をなだめた。「汝は一度死んだ経験があるから、光の意味が分かるはずだ。闇に屈伏させるのではなく、闇の中で苦しむ魂に、救いの道を見せることだ。」


「聖母に感謝します。」パラディンは再び胸に十字架を描き、振り返った。その瞬間、ファウストの剣が既に彼の身体に刺さっていた。


(「母の国:ヴァレンタイン」)


「心臓直撃!」ファウストは剣を抜き出した。「パラディン、人間は天使に勝てるんだ。」


「欲望の力でしょう。」


………………


「世人の書」は、聖母マリアの力でもう恐れない。三度目の死亡を経て、天使の母は最も純粋な力を彼に与えた:幻想ファンタジー


「結局は世人の幻想に過ぎない。」


(「聖潔の姿・幻想ホーリー・フォーム・ファンタジー」)


「これは!」ファウストは周囲の景色が一軒の書斎に変わるのを見て驚いた。数千もの本棚に囲まれていた。


「『世人の書』の根本は対比だ。つまりあなたの主人メフィストフェレスの『芸術』の精髄だ。」


(三度目の死亡後、「粗野」の層)


「二人とも、一旦止まって。」パラディンは頭を下げて考えた。「世人の書」はサタンの悪魔王宮で厳重に警備されている、今の彼では決して手に届かない。


「何が起きたの?」フラミゴールが振り返って問った。


「いいえ、考える必要がある。」パラディンは思った。ファウストは既に地獄の規則の限界に触れている、メフィストフェレスは確かにさらに強力だ。サタンの命令がない限り、彼らは甘んじて罷り去るわけがない。


魂契約ソウル・コントラクト…………」このファウストは、自分が知っている姿ではない。それに、この地獄は根本的に元の様々な「世人の書」を積み上げてできたものではない。


「道理がある。」彼は髭のない顎を撫でながら、続けて考えた。二人のことは顧みなかった。「自分の修行はまだ足りない。」


「今到底どこへ行くの?」ベリア・インプは怒り号々で彼の側に近づいた。「無視しないで!」


「『真実』の層へ。」パラディンはそこの魔力の変化を感じ取った。「手をつなげ、転送を開始する。」


言わずもがな、パラディンは二人の手を引き寄せた。地面には円状の符文が囲む陣法が赫然と現れた。


突然とつぜん手を引くな————!」


(「真実」の層)


「おや、パラディン閣下。そしてフラミゴールさんと……ベリア・インプ女士。」


ベリア・インプは彼女を一瞥し、頭をそらして一言も発さなかった。


三人は一斉に聖福音教会の下に転送され、ヴェリティエルの足元に立った。階段の下から、パラディンは上に向かって歩み出した。


「ヴェリティエル女士、ちょっと相談があります。」


「もちろん、パラディン閣下、どうぞ入ってください。」


(聖福音教会の内部)


「なるほど、パラディン閣下は『世人の書』の力を制衡したいのですね。」ヴェリティエルは目を下げた。今、祈りの部屋には二人だけがいた。「私の力は天から来ています。もちろんパラディン閣下が悪魔を殲滅するのを助けます。」


「ヴェリティエル、あなたの覚悟は高いが、思想は私とは違う。」


「異を求め同を存じましょう。パラディン閣下が一貫して強調する自己救済は、私たちの懺悔も含まれていませんか?」


パラディンは今すぐ彼女を怒るわけにはいかない。相手の底細は完全に不明だ。


「神の意志は、もちろんあなたたちが自己救済することを望んでいます。」パラディンは同意を装った後、続けて問った。「あなたはサタンのような堕落者ではない。自己救済を経れば、神のような存在になれるかもしれません。」


「神様、お許しください。」ヴェリティエルは胸に十字架を描き、片膝をつき、目を閉じて誠実かつ尊厳を持って言った。「パラディン閣下、私たち魔界のものは天の神々の列に入る資格がありません。こんな冗談はやめてください。天使は純粋無垢で、善悪を識別する高貴な存在です……ヘブライ人への手紙1:14、マタイ福音22:30。神の意志に従い、地獄の浄化のために思想を透明にしてください。」


「失礼しました。」


「パラディン閣下は当然、自分の見解を持っています。」ヴェリティエルはゆっくりと立ち上がり、以前の静けさを取り戻した。


ヴェリティエル……彼女はサタンと脅威の度合いが同じくらいだ。パラディンはこう思った。天国を崇拝するこの程度の悪魔が存在するとは。だが今の任務は彼女を説得することだ:最初に見た瞬間から感じ取れた——同類の息遣いだ。


「あなたの力……神から与えられたのですか?」パラディンは少し頭を下げた。神はなぜこの悪魔に神聖なエネルギーを与えるのか、それとも偽装された魔力なのか。


「神様の憐れみは、永遠に忘れられません。」


「じゃあ、あなたのエネルギーは祭祀や祈りで得たのですか?」


「マタイ福音6:9-13。神の力は当然神に属します。私たちは天の真の道を求めるために、神からこの神聖な力を得たのです。」ヴェリティエルはゆっくりと立ち上がった。「パラディン閣下が私たちを通じて神と連絡を取りたいのであれば、全力で協力します。」


「詩篇51:1-12。あなたたちの懺悔が効果を発揮することを願っています。」話し終えて、彼は階段を下りて二人を集めた。「神女様、ありがとうございます。」


話し合いの後、彼はこの悪魔が手強いことを知った。だがキリスト教の言葉でごまかせることから、彼女の神への畏敬の念は確かに真実だ。毕竟審判の日、神の名誉は汚すわけにはいかない。


到底とうてい何をするの?」約30分待ったベリア・インプは彼の腕を引っ張った。「これ以上待っていると、サタンが動き出すぞ!」


「さっき彼女と話していた。」


「は?!」彼女はパラディンを自分に向き合わせるように引き寄せ、額を打ち合わせた。清脆な音が鳴った。「単なる時間の無駄だ!」


「いいえ、立場を確認していた。」パラディンは彼女と四目相对した。「ヴェリティエルは、一時的に同盟と見なせる。」


「チェ!」


「あの……」フラミゴールは頭を上げてパラディンに問った。「パラディン、実はずっと前から聞きたいのですが、あの白い髭のおじいさんは誰ですか?」


「えん?異空間のこと?」


「はい。」


「神が連れてくるように命じた、老天使です。」


「天使?!」二人は口をそろえて驚いた。


「今は説明する時間がない。」パラディンは二人の手を引き、再び転送した。


三人の今の行き先は、「芸術」の層だ。聖母マリアの力のおかげで、パラディンの「聖神能力学習巻物」はさらに多くのものを解錠した。「世人の書」にも、今は対処できる。だが他の層に行くこともできるが、他の層の脅威の度合いは更高い——彼自身が思うには。


(「芸術」の層)


「到底打ち負かせない敵には、幻想に頼るしかない。」パラディンは小さな書斎に囚われたファウストを見て、深く感じた。今の彼はドン・キホーテのように、「風車」を「巨人」と幻想する。だが、目の前の敵は打ち負かせる。「あなたをあなた自身の欲望で打ち負かすつもりだ。」


汝は貧しくても命を守るべきだ!もし私がある瞬間に言うなら:とどまれ、お前はなんて美しいんだ!その時は私を鎖で繋げ、喜んで破滅に向かおう!


「あなたはどんな堕落した人間だろう。」


ファウストは自分の記憶を振り返り、剣を持って周囲の環境に警戒した。これは全部夢?いいえ、見えて、触れて、感じられる。これはパラディンのスキル?メフィストフェレスはこんなことを言っていなかった。再び自堕落して以来、ファウストはしばしば懺悔していた。


「いいえ、パラディン閣下、あなたの幻術はなかなか上手ですね。」ファウストは執拗に本棚を破壊した。「生前は哲学、法律、医学、さらに遺憾ながら神学まで、すべて徹底的に研究した!それでも結局は愚か者だったのか?」


言い終えて、彼は連続して本を突き刺した。すると、門口から数人の兵士が出てきた。彼らは顔を曇らせてファウストに近づき、一緒に彼を捕まえようとした。


(「ライプツィヒ」)


彼は目を閉じ、再び開けた時には王宮にいた。玉座に座る王が手を一振ると、ファウストは思わず両膝をついた。


「パラディン!」ファウストは即座に立ち上がった。「こんな程度で私を欺くと思うな!天使でも、人間の知恵を侮辱してはいけない!」


(「母の国:ヴァレンタイン」!)


宮廷の衛兵たちは次々と彼に心臓を突かれ、倒れて死亡した。王はそれを見て、すぐに傍らの騎士に彼と決闘するよう命じた。


(「母の国:ヴァレンタイン」!)


「在ります!」彼は柔軟に相手を避け、敵の心臓を突いた瞬間、その騎士のヘルメットが落ちた。


「ヴァレンタイン?!是貴様だ!」


「お前この獣!マルガレーテを殺した!そして彼女が生まれたばかりで溺死させた子供も!」


「あ!」ファウストは驚いた。目の前の人は驚くほどリアルだった。彼の剣は生前使っていた時のように震えていた。


「そろそろ、人間としての現実を認識しろ。」


(「聖潔の姿・幻想」)


………………


「うわ…………」ファウストはベッドから目を覚ました。汚れたローブからはネズミがたくさん這い出てきた。「こ、これは?!」


不可能ふかのう!触感、嗅覚、視覚で、まるで人間界の没落した境遇に戻ったようだ。


「メフィストフェレス様、メフィストフェレス様!」


まさか、彼はパラディンに人間界に送り返されたのか?神と対等に戦える男を、どうしてこんなことができるのか?


(「母の国」!)


反応がない……


「君は?」


金の鎖が胸に垂れ、金の王冠をつけた女性が彼の前に立っていた。間違いない、それは彼が永遠に心を奪われた女神だ。


「ヘレーネ!ヘレーネ!」——これが彼女だ、千艘の船を発航させ、トロイの高塔を焼き払った容貌だ!ファウストはこれが罠だと知っていたが、それでも彼女に引かれた。仕方がない、彼女は彼の心から消えない記憶だ。


「ファウスト。」彼女の声はそんなに柔らかく、まるで彼の頭の中で発せられたかのようだ。「私は行くわ。」


「とどまれ、永遠の美しさよ!あなたを魂の深く刻み込み、これから迷いや虚しさがないように!」


(「魂契約」、能動的に発動した。)


「あ?!」「瞬間をとどめたい」という欲求が生まれたため、メフィストフェレスが現れた。


「よしよし、今回の反転は点睛の筆だ!」メフィストフェレスは拍手しながら、ゆっくりとファウストの傍に近づいた。


気がつくと、彼はまだ「芸術」の層にいた。パラディンに利用された、と驚いた。凶暴な地獄の三頭犬を引き連れたメフィストフェレスを見て、心から恐れを感じた。


「メフィストフェレス様!最後まで戦わせてください!」


「ファウスト氏は、私の魂契約が置物だと思っているのか?」メフィストフェレスは思い切り笑った。「地獄でのあなたの魂も、もうすぐ私が取り上げるんだ。滑稽だ。」


メフィストフェレス、パラディンは二人を見て、軽举妄動を控えた。メフィストフェレスは右手を伸ばし、ファウストの喉をしっかりと締め付けた。


「メフィストフェレス様………私………私………」


「『世人の書』のおかげで、あなたは本来天国に昇るはずだった魂を、私が完全に持ち得た。『ファウスト』にはそう書かれているだろ?へへ……」メフィストフェレスは笑った。それから左手の手綱を放し、地獄の三頭犬を解き放った。「だがまた『世人の書』のおかげで、ダンテが書いた『神曲』のケルベロスが登場し、使用権は地獄のベルゼブブ女士に渡っている。私はちょうど借りて使っている。」


なるほど、全部「世人の書」が引き起こした混乱だろう。この地獄はまるですべての地獄の混合体だが、それでも特色がある。パラディンは髭のない顎を撫でながら、聖剣を掲げた。


「だが、どうしても、あなた自身の欲望が引き起こした結果だ、ファウスト。もしあなたが執着しなければ、残念ながら天国に昇る機会があったのに。」ファウストは彼に反抗しようとしたが、メフィストフェレスは「世人の書」が彼に与えたすべての権利を禁止した。


「パラディン閣下、頭がいいですね。「魂契約ソウル・コントラクト」の能動性と不可逆性を利用して敵を牽制することができ、まったく優れた芸術家になれますよ———でも、ケルベロス、パラディンを絶境に追い込め!」


その怪物の真ん中の頭が率先して攻撃を仕掛け、血盆の大口がまっすぐパラディンの喉に突き進んだ。鋭い歯は死神の鎌のように恐ろしい。左の頭は彼の左腕に、右の頭は腰の隙間を激しく噛み付いた。三頭が連携した攻撃はすべての退路を封鎖した。


(「幻化物イリュージョン」!)


瞬間、大地が砕け、円柱たちが爆裂した。重傷を負ったパラディンはそのため、牛乳の海に落ちた。


「パラディンさん、私は対比を楽しむのが好きですよ、知っているでしょう。」メフィストフェレスは既にファウストの魂を吸収し終え、安らかにケルベロスを呼び戻した。「窒息の美感を感じてみてください、パラディンさん。」


やはりその悪魔は待ち伏せしていた、ファウストの魂は必ず救い出さなければ。パラディンはこう思いながら、濁った海の中に沈んだ。


(異空間)


「問題が起きたの?」老天使は安楽椅子から立ち上がり、フラミゴールとベリア・インプを見て言った。「二人とも、外に出て彼を引き上げてください。」


「えい?!」二人は口をそろえて叫んだ。それから老天使に突然現れた転送門に直接蹴り飛ばされた。


「くそ————」


「パラディン、もっと助けを求めなさい。」老天使は長い髭を撫でながら、胸に成竹在り(むねにせいちくあり)に笑った。

地獄のシステムについて、しっかり構想を練らなければいけないです。それに他の魔物については詳しく描けていませんでした、申し訳ございません。今後、より多くのキャラクターを追加する予定です。

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