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暗闇の向こう
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───我の魂は孤独に疲れたのだろう。
騎士に首を裂かれたが、それでも我が命はすぐには途絶えぬ。
皮一枚繋がったまま、この首は地に落ちなかった。
ルーテ、我の生み出した魔の最高傑作。
お前にもう一度会えれば、罪滅ぼしをしよう。
お前の生を台無しにした、我はどのような償いをすれば良いのか。
いかなる理由を持ってしても、お前は我を許さぬだろう。
どんな言葉を交わすのか想像もつかぬが…。
あの人間の娼婦、欲深な、ヘドロの如く混濁した心に、我は新たな生命を宿した。
騎士も、獅子も、同様に、地の底で死にきれぬ魂を掬い上げ、力を与えた、愛すべき我が子たち。
いつしか我は、愛する存在に、この魂を滅して欲しいと願うようになった。
だが、その前に……我には成すべき事がある。
魔に生まれしものの悲願である、父の復活。
そして、天の消滅。
それを成し遂げるまで、我が命は尽きぬ。
───。
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