窪みにゴミスポン
友達の家。ティッシュのゴミ。離れたゴミ箱。
投げたくなった。
器状と球状。ふたつが揃ったら、入れたくなってしまう。
投げてみた。投げたら、近くの窪みに入った。深めの窪みで、取ろうとしても取れない。
「えっ、あっ、なんで?」
吸い込まれた。ティッシュのゴミも。自分自信も。
白い世界に来た。真っ白で、ティッシュのゴミよりも白い。
神様みたいな人がいた。どうやら、お怒りのようだ。
「人の家で投げちゃダメだよ」
そう言われた。
「投げるなら自分の家ね」
確かに。
今、立っているのは、ティッシュの海の上のようだ。
ティッシュは、投げると美しい。
そして、ティッシュは、床に敷き詰めても、美しい。